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紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「珍しき紋」 (39)

2009年01月12日 13時20分06秒 | 珍しい紋
   
      「雀口桜」

桜の花びらの先端が雀の口に似せて形どられています。
紋帖にも掲載されてますが、「張り紋」の注文で初めて描きましたので紹介します。
ネットからの注文は全国から来ますので、地域様々な紋がきて、新たに描く事が楽しみです。

   
   「見本・六枚笹に雀」
この地方では「恩田」姓に多い紋で、雀の形が少しづつ変って、その都度型を起こします。
 こちら参照

   
   「変り折れ芭蕉丸」(平安紋監)

「金封袱紗」の注文で来ました。
紋帖には『上絵紋』で 下のように掲載されています。
   
芭蕉の葉脈のしべ(線)が細かく、その通りには「刷込み紋」の型は作れません。
で、まず上絵で下書き ↓ を描き(これでも線は略しています)、それをスキャンしてイラストレーターで原稿を描きました。
   
出来上がりは、↓  正絹の袱紗なので生地が硬く、しぼも高いので刷りづらいです。
上の原稿のように、葉脈の線はだいぶ略しています。
    


今朝起きたら、雪が少し積もっていました。雪が舞う事はありましたが、積雪は初めてです。
今日は「お日待ち」。町内の人と呑みま~す!
   





「珍しき紋」(38) 兎年?????????

2008年12月27日 14時54分42秒 | 珍しい紋
   
   
裃に紋入れしました。

石持に入れましたが、鮫を入れる部分が少なく、少々助かりました。
紋帖にも「真向兎」紋などが掲載されていますが、このような顔をした兎は載っていません。
どこかの神社の社紋だと思いますが、『兎年』に着たら楽しいでしょうね~

      
「藤の角字」だと思います(汗)
この「藤の角字」紋の形はいろいろあって困ります。
いずれ「し」の項で紹介します。次回あたりになると思います。



今年も残り僅かとなりましたが、平穏無事?な一年もここへ来て問題が続きました。
一つは、4日前に井戸のポンプが動かなくなり、水がストップ。もう20年位使っているので老化したのか?
ショック療法というか、電源のソケットをを入れ直してみると回転し始め、急場をしのぎましたが、明くる日にはまたストップ・
業者に頼むと、老朽化で新品と交換しなければならない、との事。25万円掛るし、メーカーが年末でポンプ自体が入るかどうか微妙。
業者もライフラインの事の問題で、年末にも拘わらず動いてくれて、今日やっと交換できました。



と、安心して、仕事も片付き、車のタイヤをスタッドレスに交換しようとして、タイヤを外しにかかったら、4本のボルトの中の1本がボキッと途中から折れてしまいました。
これでは車を動かす事は出来ません。馴染みの修理屋に連絡を取っても、年末の土曜でなかなか捕まらない。

仕方なく、今日は動かない方が良策、と考え、こうして書き込みをしてる次第です。

この作業中、やっと連絡がきて、「ボルトが3本でも近場を走行する分には保証する」と聞き、これまた一安心。

これを投稿したら、またタイヤ交換に移ります。

ヤレヤレ、なにか大変な年末になりそう・・・・・・・・・(汗)





「珍しき紋」 (38) 七裂の梶の葉?

2008年11月30日 18時17分27秒 | 珍しい紋
下のような鬼瓦の見本が来ました。

  

  

形は「梶の葉」紋に見えますが、「梶の葉」は葉が五裂に分かれていて、この見本の梶の葉は七裂に分かれています。
七裂に分かれているのに、「変わり梶の葉」紋がありますが、形が違います。(後でアップします)
初めて見る紋で、興味深く、又少し格好良く描かせてもらいました。
       
「紋典」の「変り梶の葉」 

    「梶の葉」はこちら

『貼り紋』で「小物用張り紋」を作り、今までバックや弓に貼っていただきましたが、今度は人形の紋付に貼られるようです。
16と18㍉の大きさで、三種類作りました。
明日郵送しますが、どのように出来上がるか楽しみです!
   

岐阜の夕刻風景(少々遅い時間で暗くなり過ぎましたー汗)

  

  



「珍しき紋」 (37) 竹中半兵衛を訪ねて・・・・

2008年11月24日 16時00分34秒 | 珍しい紋
昨日娘の婿ドンの実家に届け物をしたついでに、かみさんと竹中半兵衛の菩提寺「禅憧?寺」周辺を散策しようと、垂井方面に行って来ました。
ところが道に迷い、目的地を通り過ぎて山奥ー岩手村谷地区まで来てしまいました。

山道の脇に立派な家・・・・・・・
  
渡邊家の屋敷ですが、屋根には「七曜」紋の瓦が一杯・・・・
後で聞いたのですが、この渡邊家は昔この地区の庄屋だった家柄でした。

ここから少し登ると、「長正寺」という寺があり、少なからず気になりましたので、境内に入り込みました。

すると ↓ の提灯の紋
   
   



「見本・三追い藤に桧扇」とでも呼びましょうか????

折しも報恩講が催されていて、出て来られた和尚さんに聞きましたが、この紋の名称・謂われはご存じない、との事。
「三つ追い藤」は紋帖にも掲載されていますが、少々形が違います。
初めて見る紋に感激しました。まだまだ知らない紋があります。!


すぐ近くにこの集落の墓地があると聞き、興味深々に訪ねて行きました。

「渡邊」(七曜・渡辺星紋)、「高木」(丸に鷹の羽)、「岩田」(下り藤・三藤巴)、「北村」(丸に桔梗・丸に剣桔梗)・・・・と色々な紋が墓石に刻まれていました。
「児玉」姓もあり、やはり「見本・軍配」紋でした。
     

   
長正寺の人に聞いて、目的地?竹中半兵衛の菩提寺・禅憧?寺に来ました。

「丸に九枚笹」紋

すぐ脇に墓地があり、江戸時代?からの古い墓がいくつも山裾の一角に広がっていました。猪、鹿、猿も出て来るような所です。
家臣の墓か、大洲家ー丸に桔梗、岡村家ー丸に澤潟紋がありました。

去年の大河ドラマの「功名が辻」で一躍世に知られ、来訪者も多かったようですが、市からの援助もなく、朽ちかけた所を修復する費用が捻出できない、とおくりがこぼしていました。

その言葉にほだされ、かみさんは梅干し五パックを買い、援助金を1000円寄付して、その寺を出ました。

比較的新しい鐘楼には、干し柿がぶら下がっていました。
   








「珍しき紋」 (36)

2008年10月22日 18時42分02秒 | 珍しい紋
最近パソコン環境整備で忙しかった。

パソコンを買換えた関係で、新たに「ウィルスバスター」をインストールするのに勝手が分からず、時間がかかってしまいました(汗)

また、今のサーバーの無料ホームページサービスの容量が50メガバイトで打ち切りな為、我ホームページの転送が出来なくなり、新たな無料サービスのサイトを探していました。
やっと「忍者」が100メガバイトも出来る、という事で、そこにホームページを移転するのに、マタマタ手間が掛ってしまいました。

やっと完了??したと思って、投稿する気になりました。

      
    「見本・荒枝付き左三松」
「荒枝」がつく「三階松」はいろいろと種類が多いです。少しづつ形の変えた紋が来ます。
           『松』はこちら

      
      「見本・細輪に三本杉」
「三本杉」紋も上記の「荒枝付き松」のように見本紋が多く、紋帖通りの紋は少ないです。
今ヤット編集に掛ったところです。 
      『杉』紋はこちら


<物価情報> ガソリン1L=146円



「珍しき紋」(35) 中岡慎太郎の紋

2008年09月27日 19時22分12秒 | 珍しい紋
        
この「丸に綿の実」紋、土佐の幕末の志士・中岡慎太郎の家紋とは知りませんでした。

張り紋の注文で初めて知りました(汗)
「 『めんのはな』の紋、中岡慎太郎の紋で、1組お願いします」 という電話での注文で、かみさんが受けました。
中岡慎太郎の紋????「面の花」????(かみさんは、こう書いてました。
面の花は、多分「綿の花」だろうと推察できましたが、その紋自体紋帖には掲載されていません。去年の今頃、やはり張り紋の注文で描いた事はあります。

で、私が直接電話して確認に、「中岡慎太郎」の紋についてネットで調べた結果、上の紋が中岡慎太郎の紋だと分かった次第です。

中岡慎太郎はこちら

「ウィキベディア」にも中岡慎太郎の紋は「綿の花」となっていますが、私は、どうも『実』だと思います。

綿の花 → 
綿の実 → 
綿   → 
綿は5つに分割されて、紋は3つが割れていて少々違いますが、『綿』そのものの紋のようです。


         
            「佐竹(家)桐」

紋帖には掲載されていますが、初めて描く紋です。
最初見本が来た時は、「五七の中陰鬼桐」かと思いましたが、調べた結果、ちゃんと名前が付いていて、「佐竹桐」と分かりました(汗)

まだまだ修行が足りません。


     <物価情報>  ガソリン 161円






「珍しい紋」 (35)

2008年09月19日 21時16分57秒 | 珍しい紋
    
初めて見る紋です。
極端に簡略化した都市マークのような図案に見えますが、子供用の裃の紋いれで、12枚注文がありました。
どこかの神社の祭礼か子供歌舞伎の衣装でしょうか?
藤の花と蔓を、「上り藤」風にアレンジして、中に「一の字」を入れた紋のようです。
無地の菊菱紋様の裃に、白で刷り込みました。
  


名付けて「丸に見本・軍配唐団扇」
画像をアップしたら、元原稿とひっくり返しになっていた(汗)
平安紋監の「軍配唐団扇」 
紋典の「軍配唐団扇」   
両方の紋を、折衷した紋の形で、祝着に紋入れをしました。

   
上のような額をコピーした見本が来ました。
名付ければ 「中陰松皮菱に出剣花菱」 ですが、「剣花菱」の中心の丸と+の部分の描き方がおかしい。私共の常識では考えられない描き方です。
一般的な上絵ですと、大体の形は少々違いますが、下のような描き方だと思います。
      
でも、この様な紋も在るものだと思い、見本に忠実に、見本のコピーを反転して手直しして、下のように祝着に刷り込みました。
  

古の紋は、今の刷り込み紋の形ですので、奔放に描かれています。今の「上絵」紋に描き直すとどうしても無理な所が出てきます。
以前、家系図の為の家紋を描いてほしいと、下のような紋が来ました。
   
右から「定紋」 「裏紋」 「旗指物紋」で、これを正式に?『家紋』として描いてほしいとの事。
実際このまま描くほか仕方が無く、そのまま丁寧に描いて納めましたが、その後どうなったか分かりません。

変わった紋が来る度にいろいろと考えさせられます(汗)





「珍しい紋」 (34)

2008年08月03日 17時36分26秒 | 珍しい紋
暑い日が続いていますが、仕事は暇のままです。
その中でも、やはり変った紋が入ってきます。

   
「見本・鶴の丸」で、「鶴の丸」には様々な形の紋があります。なかなか紋帖通りには行きません。
          『鶴』紋

   
「見本・抱き稲」 この「稲」紋も様々な紋の形があります。
      『稲』紋

   
「見本・亀甲に剣片喰」
普通の亀甲紋より少し細めの紋で、 ↓ の見本が来ました。
ぼんやりしていますが、画像が悪いのでなく、紋の上に薄紙が貼っているからです。
薄紙の下は描かれた紋に粘着性の物が塗布されていて、聞く所によると、その紋に『ビーズ』を置いて、家紋額のような物を作るらしいです。
このように紋に関して、「紋切り型」とか「紋のぬりえ」等が出てきて面白くなりました。
   
こうして見ると、見本の方が未だ亀甲が細いようです(汗)

   
「見本・星に一の字」
今まで描いて来た「星に一の字」よりお互いに離れているので、新たに型を作らなければなりません。
    『星』紋


暑いので、あーちゃんを連れて川遊びに行きました。
家からホンの4,5分で川に出ます。
怖がりのあーちゃんが、川の水に慣れるかどうか心配でしたが、付添い人の努力がよかったのか(エッヘン!)川の水に慣れ、手を添えなくても、浮袋で泳ぐ??事が出来る様になりました。
  

「珍しき紋」(33)

2008年07月12日 19時56分47秒 | 珍しい紋
多分今日の最高気温は38℃くらい行ったんじゃないかな?
まだまだ暑いのでビール片手にやってます(汗)

仕事はほとんど暇状態ですが、変った紋がやって来ます。

  
「見本・錨に一木」紋  「錨」紋はこちら この紋は紋帖通りの紋はなく、来る度に違った形の紋で、その都度原稿を描いて紋入れをします。
この紋は美濃市の「山岡」姓の紋です。


かなり年代物の風呂敷で、由緒ある家柄かと思われます。
祝着の紋入れの見本で来ました。
「徳川葵」ですが、葵の軸の所が変っています。
で、原稿を描き、紋入れをしました。
   

 
「花クルス」と呼ばれているようです。
金沢・前田藩の重職を担った家系らしいのですが、初めて見る紋です。中村姓です。
おばーちゃんの喪服を持ってみえ、家紋額を作りたいとの事。
やっと版下が出来ました。

縫紋でも変った紋が続きました。

これは商標で、これをこの店のおかみサンが訪問着に縫紋で入れたいとの事。
とりあえず版下を作り、縫いソフトを作ってもらい、縫紋を施しました。
 

これをアップして気が付いたのですが、左右の大きさが違う!
外注した縫紋ソフトが、縫うと小さかったので、120パーセント大きくしたつもりですが、片手落ちだったみたい(汗)
今日納品したので、明日もう一度引き上げて、やり直しです。

追伸  今日行って来て紋を確かめましたら、同じ大きさの紋で大丈夫で、ほっとしました。
デジカメの撮影の仕方が悪かったのかどうか知れませんが、ひとまず安心して帰って来ました。
ガソリン0.7リッター(1L=172円)無駄になりました(汗)


  

これも縫紋。
「三つ蔓藤」でしょうか。
紋帖には掲載されていません。

明日は大変です!!!!!!!!!!取りあえずこれまで!

「珍しき紋」(32)

2008年06月28日 18時17分02秒 | 珍しい紋
  
「丸に横見一つ葵」とでも名付けましょうか。茎が真直ぐでしたら「一つ葵」ですが、「横見茶の実」紋を参考にして名付けました。
貼り紋で描きました。

  
この紋も紋帖には掲載されてません。
「見本・鈴に違い幣」です。 『幣』紋 
袱紗の注文で、似たような紋がありましたが、結局初めから描きました。

  
「菊輪違い」
菊輪を『輪違い』風にアレンジした紋で、留袖に紋入れしました。

  
「見本・嵐枝付き左三階松」  『松』紋
この松の嵐枝がつく紋はいろいろなバリエーションがあり、種類が多くなります。
喪服に紋入れしました。

  
先日の瓦紋で紹介した「見本・干し網に水」で、やっと原稿を描き、袱紗に刷込んで納めました。