紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「珍しき紋」 (45)

2009年05月24日 18時06分49秒 | 珍しい紋
  
この紋は「丸に見本・並び扇」とでもいいましょうか。
紋入りの喪章が見本で来ました。結構細かな所まで描かれていて、すぐれものです。
現在は流行りませんが、25年位前には『紋入り喪章』が流行り、よく紋入れをしました。
下のような羽二重地を石持に抜いて作って売ってました。
  
見本にきた喪章は、薄手の黒生地に短繊維を使った『植毛』で紋を描いています。
今も販売してるかどうか知りませんが、この種類の喪章もよく見かけられました。
大昔、私が上絵修行に入った頃、この植毛の器械を使って「家紋額」を作ろうとしましたが、上のような「喪章」の紋のようにシャープに出来ず、諦め、今のような黒で刷り込んだ「家紋額」を作るようになりました。

「並び扇」自体も普通の並び扇と違っています。
  
 一般的な「並び扇」
扇の骨の描き方が異なっています。
新たに原稿を作り、↓ のように祝着に紋入れをしました。
  
  「扇」紋はこちら

  
細輪に見本・三階笠」
喪服の紋入れできましたが、『房』が付いていません。笠紋もいろいろ形があります。

  「笠」紋はこちら  







続・ゴルフバックのフードに紋

2009年05月21日 17時55分19秒 | 
先日紹介したゴルフバックのフードへの紋入れが完成しました。
ビニール製の黒色のフードに金刷りです。
  
横幅10センチの「丹羽扇」

    
刷り上って撮影しようとして中心線を間違えたのに気が付き、あわてて落とし、再度プリントしました(汗)こちらは横幅13センチ。

テトロン地のポロシャツにもTシャツ用のインクで刷りました。
背に一つ紋です。
  
3通り紋入れをして、3000円です。
手間賃が出るかどうか?商売下手な私です(汗)
でも、新しいものに紋入れするのは、工夫もしますし、ワクワク楽しませてもらいました。



金魚の卵はすこし大きくなって、白さが増したような気がします。
孵化は1週間かかるといいますから、今度の日曜日辺りでしょうか?これも楽しみです。
  



「姓と家紋」調査中

2009年05月18日 20時21分24秒 | つぶやき
かねてから課題としていた「姓と家紋」調べを始めました。
これは私が今まで紋入れして来た紋と先方のお客さんの姓を書き出して、どの姓にどのような家紋が多いか、美濃地方を中心に調べ、少しでも後世に残したい、という思いからでした。

私の仕事の客筋によってある点偏った結果が出るかもしれません(そうなるのは必定)が、その点は墓地の墓石に彫られている紋を調べる事によって少しでも埋め合わせたいと思っています。

まだ掲載するのは後になると思いますが、ある程度まとまったらホームページにアップするつもりです。

今日はその紹介ではなく、調べているうちに、<なんと仕事量が激減したことか>あらためて実感させられました。
12年くらい前のメモを調べていますが、その頃は1日10反以上の紋入れを仕上げていました。
今は1日平均2反前後。 この落差。溜息が出ます(泣)
時代の流れを受け入れざるを得ません。


暗くなりそうですので、明るいニュース!
前に金魚を飼い始めたと書きましたが、子供(卵)を産みました。

arfa君からもらい受けた時、すでに2匹のお腹が膨らんでいたのですが、昨日鉢の中を見ると、つぶつぶの小さな卵が、あちこちの石、ビンの表面に産み付けられていました。
  

白の斑点がある金魚が産み、お腹はへこんでいました。もう1匹お腹の大きい子がいますが、そのうちに又産むでしょうか。

一昨日初めて鉢を洗ったのです(タイミングが良かった!)が、その後オスが白斑の金魚をしつこく追いかけるのが見かけられ、ひょっとすると・・・・・・・・・と思ってました。
金魚は産んだ卵も食べると聞いてましたので、早速別のバケツに隔離しましたが、新しい環境で元気がないようで、元の鉢に戻しました。
  

卵がいつ孵るか、楽しみが増えました。


  

「珍しき紋」 (44)

2009年05月17日 12時21分25秒 | 珍しい紋
今日は朝から冷たい雨が降り続いています。

     
上のような見本の紋入れが来ました。姓も特異な苗字でした。「上り藤」の中には様々な紋を入れる事ができますが、藤の花の先の向きが通常の上り藤の形と違いますし、中に入る「横見銀杏」紋の形も独特の形をしていて、右のような原稿を作り喪服に紋入れをしました。

名付けて「見本・上り藤に横見銀杏」
 
     
祝着の紋入れで、瓦紋をコピーしたものが来ました。

このような紋は紋帖にも掲載されていなく、「南天」の葉に似ていて、「見本・抱き南天」として「南天」の項に入れています。

  
「繋ぎ七曜」
祝着の紋入れで来て、初めて見る紋だと思いましたが、調べてみると以前に紋入れをしていました(汗)



下の墓石紋は先日「河渡(ごうど)」地区の墓地を調べに行った時見つけた紋です。
   
「見本・束ね葉?」紋

かなり古い墓石で、束ねた葉の紋は初めてです。

この紋も紋帖に掲載されていなく、杜若の葉に似ていて、当方では「立ち葉」として「杜若」の項に入れています。

  
この墓石も古いものでした。
「陰・五つ捻じ蛇の目」