この紋は「丸に見本・並び扇」とでもいいましょうか。
紋入りの喪章が見本で来ました。結構細かな所まで描かれていて、すぐれものです。
現在は流行りませんが、25年位前には『紋入り喪章』が流行り、よく紋入れをしました。
下のような羽二重地を石持に抜いて作って売ってました。
見本にきた喪章は、薄手の黒生地に短繊維を使った『植毛』で紋を描いています。
今も販売してるかどうか知りませんが、この種類の喪章もよく見かけられました。
大昔、私が上絵修行に入った頃、この植毛の器械を使って「家紋額」を作ろうとしましたが、上のような「喪章」の紋のようにシャープに出来ず、諦め、今のような黒で刷り込んだ「家紋額」を作るようになりました。
「並び扇」自体も普通の並び扇と違っています。
一般的な「並び扇」
扇の骨の描き方が異なっています。
新たに原稿を作り、↓ のように祝着に紋入れをしました。
「扇」紋はこちら
細輪に見本・三階笠」
喪服の紋入れできましたが、『房』が付いていません。笠紋もいろいろ形があります。
「笠」紋はこちら