紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

続・雪見行燈

2010年12月16日 16時47分19秒 | 
 
 
 
  
 
 

2年前に自作の雪見行燈を作りましたが、あまりにもお粗末でお蔵入りにして頂き、プロの差物師に作ってもらい、柄は自分で作りました。
ズーット前から後ろにある看板が老朽化して崩れかかって来たため、急遽以前差物師に作ってもらっていた雪見行燈に障子を貼り直して作りました。
春夏秋冬に合わせて、柄を貼り替えていきます。

今まで役目を果たしてきた看板は、新しい看板が出来上がり、寿命を感じ取ったのか、行燈を備えて2日後、昨日看板板が落ち崩れました。

お役目、ご苦労さん!
年末にかけて撤去するようにします(汗)

前の<雪見行燈の記事は 下


http://blog.goo.ne.jp/chitaya/e/38f3cb59b9fef0c6bc4f2f3f805b7b8d
http://blog.goo.ne.jp/chitaya/e/e2857f488e4f226805c934576f1bd1e3

2008・2・4 の記事です

「家紋ギャラリー」たより  「菊」

2010年06月29日 19時41分08秒 | 
今晩はパラグアイ戦、手ごわい相手ですが、勢いで頑張ってもらいたいものです。

「桐」「桔梗」などはあまり多くの種類を描いて来ていませんので、掲載は少なかったが、「菊」はいろいろな菊紋があります。

  
「見本・菊水」
前に鵜飼姓で紹介した紋を描いていました。

  
「枝菊」
同じような形の「枝菊」紋があります。

  
「四割菊に水流」
「四割菊」「三割菊」の中には、いろいろな紋を入れる事が出来ます。

親父が作った紋型も一緒に掲載しました。
わたしはこの様に細かく彫る事はできません(汗)
一度型紙に上絵をし、それに沿って切り抜きます。
  
 菊の枝丸         四割菊に水流          割菊

       家紋ギャラリー








ニュー 「家紋額」 発表

2010年06月22日 19時35分10秒 | 
  
     家紋額 A 「丸に抱澤潟」

ブラックのイラストボードに金で刷込んだ家紋額です。

今まで金潜紙にブラックの紋を刷りこんでいましたが、前々から金刷りの家紋を描きたいと思っていたところに、丁度タイミング良く問合せがあり、急いでサンプルを作りました。
結局注文までは至りませんでしたが、新しいタイプの家紋額を作る事が出来ました。

7月末までキャンペーン中ですので、よろしかったら見て下さい。

    「家紋の広場」 

ここに掲載したサンプルの家紋額は 1万円でご提供します! 先着1名限り

家紋ギャラリー  「桐」

2010年05月21日 19時10分21秒 | 
再び、久しぶりに<家紋ギャラリー>を更新しました。

今回は『き』の項です。
この項は、「桐」「菊」「桔梗」「亀甲」紋と、なじみな紋が多くあり、整理するのが億劫になって、遅れてました。

まず、「桐」と「算木」「杵」を編集しました。

桐紋は、元々菊紋と同様皇室の紋で、天皇から下賜されて広まったようです。更に豊臣秀吉がその紋を大盤振る舞いをして、臣下に分け与えて全国に広まったようです。
ですから、「五三の桐」紋は様々な姓に家紋として受け継がれて現代に至り、私も一番多く描いて来た紋です。
あまりにも一般的な紋で、且つ貸衣装にもよく付けられているので、嫌う方もおられるようですが。

この「桐」紋は、他の紋と比較して、今まで描いて来た紋の種類が、紋帖より少なく、偏って描いて来た事が分かります。ギャラリーに掲載した紋の種類は少々ガッカリさせるかもしれません。

 <家紋ギャラリー> 「桐」ほか

変った紋と云えば、下の「筍桐」紋が、紋帖には掲載されていません。
     五三の筍桐

雛壇に紋入れ

2010年03月01日 18時35分17秒 | 
明後日は「桃の節句」
昨日は姪の子供の初節句に、弥富までお祝を持って行きました。

以前にやった経験があるかどうか忘れましたが、間際になって雛壇への紋入れの仕事が来ました。
節句に関しての紋入れは、ズーッと昔に毛せんに金で紋入れをしたのと、端午の節句の兜を入れる櫃?にやはり金で紋入れをした事(これは千円値上げしたら仕事が来なくなった)、そして去年から始めた陣屋提灯の張り紋くらいです。

雛壇の幅が狭く、25ミリの大きさの「丸に三柏」紋を入れました。
  

  



郡上の方のお客さんで、そちらの人形屋さんは雛壇に紋を入れる習慣があるのか、又はお店が勧めるのか分かりませんが、一頃よく出たそうです。



「家紋ギャラリー」たより 『字』

2010年02月02日 19時23分54秒 | 
ここ半年「姓と家紋と集落」で時間が取られ、「家紋ギャラリー」の更新・編集が出来なかったが、やっと1項目仕上げられました。

『し』の項の「字」ですが、これはいろいろ書き方があって一つの文字でも形が変わってきます。

又「角字」なる紋があり、この判別がなかなか難しく、不明のまま掲載しました(汗)

  
   「家紋ギャラリー」 『字』 

  
この形の字は以前よく描きましたが、読み方が分からなく今まで来ましたが、編集中「松」の字と確信しました?形も三種類残っています。

  
この紋は、「藤」の各字の変形型だと思います。

まだまだ分からない角字があります。

   
「角字」紋に関しては、長野の紋屋さん<大石文彦>さんが「名頭紋監」という紋帖を発行していますが、調べるのに時間がかかり、ズルして申し訳ありません。
興味ある方は、そちらの方に訪ねてください。

続・ゴルフバックのフードに紋

2009年05月21日 17時55分19秒 | 
先日紹介したゴルフバックのフードへの紋入れが完成しました。
ビニール製の黒色のフードに金刷りです。
  
横幅10センチの「丹羽扇」

    
刷り上って撮影しようとして中心線を間違えたのに気が付き、あわてて落とし、再度プリントしました(汗)こちらは横幅13センチ。

テトロン地のポロシャツにもTシャツ用のインクで刷りました。
背に一つ紋です。
  
3通り紋入れをして、3000円です。
手間賃が出るかどうか?商売下手な私です(汗)
でも、新しいものに紋入れするのは、工夫もしますし、ワクワク楽しませてもらいました。



金魚の卵はすこし大きくなって、白さが増したような気がします。
孵化は1週間かかるといいますから、今度の日曜日辺りでしょうか?これも楽しみです。
  



「貼り紋」 新たな方法

2009年04月11日 21時22分57秒 | 
貼り紋、又は張り紋・江戸付けは、本来紋付の着物が古くなって生地が弱くなり、「紋洗い」「紋替」が出来なくなった場合に施す「紋入れ」の方法です。

  「張り紋」  

近年接着の技術が発展し、両面テープが登場するようになって、それを白生地に貼って紋を描き、切り取って着物に貼るようになりました。
この方法は、緊急に紋が必要な場合とか貸衣装に貼る時には非常に便利です。又手軽に作る事が出来るので、この方法で一般的な紋付にも使って来ました。

しかし難点もありました。
水・溶剤に弱く、汗を沢山かいたり丸洗いに出されると、その張り紋は取れます。
昔の方法での貼り紋は、洗い張りにでも出さない限り取れる心配はなかった。
一応お客様にはこの難点は説明しているのですが、不完全な方法での貼り紋をして来た事に恥じ入るばかりです。

最近切絵作家の「路鬼」さんから貼り紋の注文を受けました。

  路鬼さんのHP 

接着剤は先方で付けるので、生地に紋だけ描いて送ってほしいとの事。それと同時に、接着剤の種類を教えて頂き、更にサンプルも送って頂きました。フィルム状、繊維状・・・と加熱して接着する方法です。このなかで「裾上げテープ」を採用してみました。
こんな接着方法もあるのか、と改めて自分の勉強不足、視野の狭さを感じる次第です(汗)


黒留袖の貼り紋が来ましたので、早速試しに作ってみました。

用意するのは、ガラス板(これは年代物です)、生地、はけと糊。和紙の薄紙もありますが、これは後の段階で剥がれる危険性があるので使いませんでした。
  

  
ガラス板に溶いた糊を刷毛で伸ばしながら刷り込んでいきます。

  
乾いてからガラス板からはがします(この時は薄和紙を使っていました)

ここまでは昔からの「貼り紋」製作の方法です。

  
生地に「澤潟」紋をプリント。
 
  
裏から仮止めにスプレー糊を吹きつけて、「裾上げテープ」を貼り付けます。

  
澤潟紋の形に切り抜きます。これで貼り紋は完成。

  
黒留袖にも澤潟紋が付いていますが、汚れているのでこの上に貼り紋をします。

  
元紋が透けないように軽く黒をかけます。

  
貼り紋を貼りましたが、切り込みの部分が白く残っています。この部分を縁くくり(墨の糊っ気を少なくしたような物)で塗りつぶして完成です。

  

「路鬼」さんに感謝・感謝!!!!








陣屋提灯に家紋

2009年03月07日 18時51分14秒 | 
桃の節句が終わり端午の節句を迎えようとして、各店ではもう節句向けの鎧・兜が陳列されてきました。

  

鎧兜の脇には陣屋提灯が飾られます。

  

私が出入りしている「赤ちゃん専門店」でも陳列されました。(左の紋は上下逆ですーサンプル用で・・・・と店長談)

提灯に貼る紋は、今はカッティングシールが主流ですが、この店は薄い和紙に接着剤を使って貼っています。

よく見かける和風の提灯に店の名前などが書かれていますが、墨で描いたものでなく、又葬儀場の提灯にもがほとんどつなぎの無い文字・家紋だけのカッティングシールが貼られています。(一度よーくご覧になって下さい)
また、提灯専門店でもこの方法が採られています。

この赤ちゃん専門店は、陣屋提灯に貼る家紋を遠く埼玉?から取り寄せているので不便で、今年から作ってくれないか、と依頼を受け、布での張り紋で経験もありますのでやってみる気になり、サンプルを作ってみました。

  
極薄い和紙に両面t-プを貼って、家紋を刷り、紋の形に切り抜きました。

  
  
  
カッティングシールを貼ったように、家紋が直接描かれたようにはいきませんが、それなりに見栄えはします。
提灯の襞?に合わせて貼るのは、チョット経験が必要です(汗)

まだ注文は来ていませんが、5月まで少し忙しくなる事を望んでる次第です。
近々ホームページにも商品として紹介しようと思っています(とらぬ狸の皮算用?汗)





  

加賀紋(華紋)

2009年02月14日 17時53分15秒 | 
加賀紋は20年前頃に流行り、色無地・振袖におしゃれ紋として縫い紋でよくつけました。
が、最近はほとんどつけられなくなりました。
   
その頃は花をモチーフにした刺繍紋が多く、上の加賀紋の他に、季節の花を丸くめぐらし、中に家紋を入れる事もありました。

ところが、今回の注文はこれまでの加賀紋のように花柄では飽き足らず、下のような扇子の「水流に留まるカワセミ」の絵柄を加賀紋として付けたいとういうご要望でした。
   
こちらはミシンで縫いますので、縫いソフトがなければ縫えません。少々お金がかかってもいいから・・・・・・という事で、注文を受け、ソフトを発注しました。ソフト代だけで送料込みで14000円位になりましたが。

残念ながら、このソフト、まだまだ未熟でぼかし部分がうまく縫えず、色分けがはっきりしてしまいます(涙)
背の左右をぬった状態。
   

背合わせをした感じで全体像
   



紫の無地ですが、仕立上がったら奇抜な紋が見られるでしょう!

一度このお客さんがこの着物を着られた時を見てみたいものです。