紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

走る・はしる

2006年03月26日 18時14分42秒 | 日々
と言っても、マラソンとかジョギングで走る訳ではありません。
たかだか↓の池の周り・60mを二周するんです。(携帯で撮ったので不鮮明)

山登りもサボってる昨今、これがエライ(岐阜弁でしんどい・疲れると言う意味です。<偉い>とは全く違います)!
最近足が少々衰えているのが実感され、チコの散歩の途中にあるこの池の周りを走ってみました。が、一周目はいいんですが、二周目に入ると息が切れてきます。
たかだか60mの距離が・・・・・・・エライ

走り始めて4日目、これからも続けようと思っています。何周走ることが出来るようになるか楽しみ!

今日この地方の桜開花宣言が出ました。まだ蕾の状態ですが大分膨らんできました。今度の週末には花見の宴会で賑わうでしょう。
白モクレンも咲きました。他の所ではもう咲いていましたが、ここの白モクレンはやっとって感じです。


鳩ぽっぽの紋

2006年03月26日 12時02分32秒 | 
「鳩ぽっぽの紋はまだ~」
「鳩ぽっぽの紋は手間がかかるので、(前述の)8枚口の裃の後にしてくださ~い」
裃屋さんとのこんなやりとり。

「向い鳩」の紋の、裃への紋入れです。丸無しなので消し場が多く手間がかかるので、この仕事は後回しにしていました。


二日かかりでヤット仕上げる事が出来ました。
まだまだ完璧ではありません。
地色は黒く見えますが、実際は少し色あせた群青色です。もう少し地色を暗くする様にすればよかったのですが、今更紋を落とす訳にもいかず、返品覚悟で納品しました。

まだまだ・・・・・・・・・・・です。
いい仕上りでなかったらアップしないつもりだったのですが、自戒の意味を込めてアップしました。

    詳しい過程はこちら

街角の紋(3)ブロック塀

2006年03月22日 17時56分46秒 | 街角の家紋
昨日は春分の日で、天気も良く先祖のお参りに行かれた事と思います。そこでは墓石に様々な家紋が彫られてあったでしょう。田舎の墓地には同族が多く同じような紋があったと推察します。

今日は墓石の紋じゃありません。
町を歩くとブロック塀が所々見られます。最近は町の中心部には中々見られなくなりましたが、郊外の町では未だよく見かけられます。昔はよくこのブロック塀に野球ボールをぶつけて遊んだものでした
私も今までそんなに注意をしていませんでしたが、よく見るとそのブロック塀の覗き窓?か飾りに紋・<紋様>が埋め込まれているのに気が付きました。
ブロックだけでの塀では味も素っ気もないから、職人さんは昔からの<文様>を飾りにつけたのではないでしょうか。



「重ね菱」(中の線は略している)という紋です。遠目では分からないから拡大しました。


「木瓜(もっこ)型」という紋です。


「地紙(じがみ)」の紋です。右の紋の版下は、石持の丸い部分に目一杯の大きさに入れる為に、どちらかと言うと<ズングリ>してますが、塀の紋はシャープで格好がいいです。

街を歩く時は、たまにはブロック塀を観察されたら如何でしょうか。色々な紋様が、紋が飾られているでしょう。

      ホームはこちら

街角の紋ー2

2006年03月20日 18時23分33秒 | 街角の家紋
街角を歩くと、料理屋、赤のれん、呉服屋等にはよくその家の家紋、又はその店の屋号に合った紋を掲げている事が多く見かけます。
↓の橘屋の「橘」紋、桔梗屋の「桔梗」紋等など・・・・・・


昨日は娘っ子のいる可児市まで行ってきました。夕食を食べたうなぎ料理店「康生」も家紋を掲げていました。(娘の所へ行くとお金が掛かりますー汗・汗)
「源氏車」紋です。木を精巧にきれいに彫り上げてありました。

右の半天なるものは、この店の初代の主人が仕事に使っていたもので、年代物です。
色目は藍を洗いざらした感じで、よく着こなされてました。裾には「菊菱」紋の陰陽があしらってました。(日向紋と陰紋)

慣れぬ街中を走っていたら、側溝に脱輪してしまいました。ガクーーーーーー
側溝に蓋がしてない部分があって、そこにガクンと入ってしまいました。
保険会社のロードサービスに連絡して、難なく上げてもらいましたが、その方法を見ていたら自分でも出来そうな事で、呼ぶのが早まったかなとも思いました。
でも、脱輪した時は焦っていてその余裕がなかったし、ロードサービスの会社自体もこの様な事で経営が成り立っているので(兄ちゃんがそう言ってた)マーーーいいか!

脱輪した側をジャッキアップして側溝に入った車輪を持ち上げ、側溝の蓋をそこにずらしてタイヤにかませて、脱出です。
よろしかったら、今後のご参考にして下さい。

     ホームはこちら


珍紋ー3「矢」

2006年03月18日 18時03分30秒 | 珍しい紋
この様な紋↓ を祝着に入れました。笠に矢を立て掛けたか突き刺したか分かりませんが、今までこの様な紋を描いた事はありません。(と最初は思いました)
なかなか勇ましい紋です。兜だったらもっと凄みがあったでしょう。(笠ですから雑兵かもしれませんー失礼)とにかく戦国の世に戦場に出かけた子孫かもしれません。


思い起こして過去の紋を調べてみると、↓の紋も、以前描いてました。これは矢が柏の葉に突き刺さっています。


↑の紋は男の子の祝着に紋入れしましたので、男の子らしく勇ましい紋ですが、この様な紋が女性の着物にも入れられた事がありました。紋の版下から捜して取り出してみました。

女の人の紋としては見た目チョットキツイですね。今時の女性には合ってるかも知れませんが・・・・・汗
でも、その家の家紋ですからいいと思います。その家の定紋がそのまま女の人の紋になる事がおおいですから。入れてみるとなかなかいいもんですよ。

     ホームはこちら


「裃」の上絵ー2

2006年03月17日 21時10分37秒 | 
前ページで「丸無し」の裃の上絵を書きましたが、ほんとに手間がかかり、一日かかって二反を仕上げるのがヤットです。その分加工賃が高ければいいんですが、これが安い。更に8反同じ紋ということで値引きしました。割りの合わない仕事をしています。

今日は「丸付」の紋「丸に七つ星」の紋入れで、HPに記した様に比較的楽に入れる事が出きました。

紋の中全体は捺染で、残った白場に鮫柄を描いていきます。

      詳しくはこちら

今年は時間が許されるなら、飛騨の神社の「社紋」探訪に行きたいと思っています。

「裃」の上絵

2006年03月15日 22時26分43秒 | 
今ごろ「裃」姿を見かけるのは神社の祭礼か町のイヴェントぐらいでしょう。
江戸時代には、時代劇に見られる様に<武士の制服>でした。
この地は、祭礼が根深く残っている高山を中心とした飛騨地方を控えていて、よく「裃」の紋入れの注文がきます。


因みにこの裃の紋は「六つ瓢箪」?(正式な紋名は聞いていません)-飛騨の水無神社の家紋です。きれいに紋が入っている様に見えますが(でもないですね)、拡大しますとやはり鮫柄を入れた所が分かります。

「裃」の紋入れは、黒留袖や喪服等の様に紋型を置いて黒一色で刷り込む方法ではなく、裃の柄ー今日の場合は鮫柄ーを描かなくてはなりませんので、結構手間のかかる仕事です。下図の様に紋を入れる場<石持>に紋を入れます。


出来上がりは↓ 後で鮫柄を描いていきますので、回りの元々の鮫柄と完全には一致しません。


まだまだ工夫して出来上がりの良い柄を描きたいと思う次第です。

   詳しくはこちら


デジカメ画像

2006年03月14日 21時45分21秒 | つぶやき
私の持っているデジカメ(オリンパス・カメディアC-860L)はPCと同様、型の古いもので、写真をPCに取り込むフロッピーディスクアダプタがとうとう壊れてしまいました。
壊れているとも知らず、ここ半月くらい使っていましたが、時々写真が取りこめたので時折更新する事が出来ました。でも3、4日前からどうしても云う事を聞いてくれなくなりPC屋へ行って、このアダプタが正常に作動するかどうか調べてもらいましたが、やはりダメでした。

仕方なくSUB?なる物を購入しました。が、これは(と云うより今の製品は殆ど)ウィンドウズ2000以降の対応機種で、わたしの98に対応してません。
困った紋です!
仕方なく、かみさんの新しいノートパソコンに一先ず取り込んで、私のPCにメール転送して開かなくてはならなくなりました。
当分はこの様な方法で、手間をかけて更新しなければならなくなりました。

近日中に「裃の紋」をアップ予定

     ホームはこちら

珍紋(2)岐阜根笹

2006年03月04日 18時55分27秒 | 珍しい紋

これは墓石に刻まれた家紋ですが、祝着の紋見本としてきました。
少し格好が悪いですが「岐阜根笹」と云ってこの岐阜に特有な笹の紋です。
一般的な「根笹」(前ページ参照)「変り根笹」「雪持ち根笹」の様に葉っぱが5枚、足が3本の形は同じですが、葉から突出た真ん中の枝の形が特異な形をしています。
どの紋帖にも掲載はされていません。

でも、全体のバランスが悪い。
普通上絵で描くと下の図のようになります。併せて見本として持ってきた喪服の紋の形もこの様でしたが、依頼者(消費者)は墓石の紋の方で入れてくれ、と云う事でやむなくバランスの悪い方で版下を作り(下図2)紋を入れました。

 図2

墓石屋さんも紋帖に載ってないので、仕方なくこの様な紋を作ったと思いますが、紋の形は上絵師に任せて欲しいと思う次第です。

    ホームはこちら

同紋・同名

2006年03月03日 20時19分13秒 | つぶやき
お客さんから紋入れとえり字入れの注文があり、そのえり字の名前を見ると、今まさにかかっている別の喪服のえり字の名前と同じではないですか!
その名前は「知加」!どちらも同じ「知加」です。「ちか」という名前はよくありますが、その漢字が少々特異なので覚えていました。
    
(デジカメの調子が悪く線がシッカリ写ってません)枠の形は違っていても「知加」の名前は同じです。

で、紋名を見るとこれも「根笹」で同じ!

ヒョットシテ、同じ消費者が二軒の呉服屋さんに注文したのではないか?(実際問題こんな事はありませんが)一瞬、こんな事を考えてしまいました。
でも、消費者の苗字を確認すると、別々の姓で、ダブってない事が分かり一安心!

前にもこんな事がありましたが、珍しい「知加」という名前で<ヒョット>して・・・と思った次第です。
たまにはこんな事で驚く事もあります。

     ホームはこちら