紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

家紋Tシャツ失敗の巻

2006年06月27日 21時34分34秒 | つぶやき
岐阜市は県庁所在地であり、かつてはアパレル産業で賑わいもありましたが、今ではそれも衰退し鵜飼を主に観光と名古屋のベットタウンになっています。

観光というと土産物、と一昔前はそうでしたが、今はそうではない様です。その一昔前の感覚で去年Tシャツを作ってしまいました。
岐阜は戦国・下克上時代の中心地でもありました。齊藤道三から織田信長の時代、世の流れはこの地を吹き抜けて行きました。
で、「道三」「信長」を題材にしたTシャツが土産物店に置いてない事に注目して、一つ位あってもいいだろうと思い、去年作りました。  ↓   金華山と岐阜城と長良川そして「織田瓜」「二頭波紋」
        
サンプルをつくって土産物店を回りましたが、「最近Tシャツは売れない」「販売価格千円だったら・・・」という話で、置いてもらう事は出来ませんでした。
リサーチもせず、自分の想いだけで作った私の失敗に終わりました。

で、今はそのサンプルTシャツは、又性懲りもなく新しい紋を入れて、私用のTシャツにして着ております(グスンーもう何回も着て首回りがくたびれてます)
            

     家紋Tシャツに興味ある方こちら


「功名が辻」を倍楽しむ(3)

2006年06月25日 22時59分38秒 | 功名が辻
デジカメ構えて、ドラマの内容があまり頭に入らなくなりました(笑)
題名が「吉兵衛の恋」だけど、勝家と秀吉の確執でしたか・・・・・
     
勝家に嫁ぐ時の、お市の籠(言葉が出てこない)の上には信長の「織田瓜」の紋、ハッキリしませんが、籠の側面には「九曜」の紋。お市個人の紋は「九曜」紋と思われる。?

    
吉兵衛の説明によると、山内一豊の紋所は「丸に三つ葉柏」と云っているが、今の「土佐柏」紋です。所領が土佐になってから、一豊の紋がそう呼ばれる様になったのでしょう。
私の描くこの紋は又後ほど。

     
官兵衛の着物には「亀甲」或いは「六角」紋様の連鎖紋様。

   
      
一豊の着物には「七本扇車」(平安紋鑑)の紋様が。

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街角の紋(7)

2006年06月22日 18時23分52秒 | 街角の家紋
「紋」を探索して、車で街中をウロウロ・・・・先日とうとう信号無視をしてしまいました。幸い、小さな交差点でしたので大事には至りませんでした。(汗)

    ⇒  
少々「菱」紋が横長になっていますが・・・・・

    ⇒  
少々、こじ付け的な所がない事もないですが・・・・「中陰の光琳松」の紋様です。
特にこの紋様は、何か見本がないと描けないとおもいますが。


今まで取上げていませんでしたが、着物の模様にもふんだんに「紋様」が使われています。
  ⇒ 
小さくてハッキリしませんが、絽の付下げに縫紋をつけました。右端です。
ブロック屋さんも色々と勉強してますね~

    「街角の紋」はこちら


「家紋Tシャツ」リニューアル

2006年06月20日 18時10分40秒 | 
今まで‘飾り‘でしかなかった「家紋Tシャツ」のページを更改しました。
あまり手を入れてなかったせいか、所々綻びていました。(以前ブログの人から指摘されてたんですが・・・・・・)

売れない「Tシャツ」をもう一度手直ししてオープンしました。
まずは、Tシャツの生地を、少し高めの Hanes から少し原価の低い anvil に変えて、価格を1000円台に押さえました。
ネットでの購入は、結構送料がかかる事も考えて、購入枚数によって割引するようにしましたが、どうなるでしょうか?

目玉は⇒ 

先日、家紋ギャラリー『蝶』で紹介した「変り鎧蝶」紋のデザインです。
如何でしょうか?
出来ましたら皆さんの忌憚のないご意見を待っています。
近々、新デザインのTシャツもアップしようと思っています(汗)

    「家紋Tシャツ」はこちら

「功名が辻」を倍楽しむ(2)

2006年06月19日 19時45分37秒 | 功名が辻
昨晩の「功名が辻」はあまり収穫がなかった。
で、オープニングの中で・・・・・

 ⇒ 「丸に桜」刷込み用紋
丸なしの「桜」紋があしらっています。

 ⇒ 「地紙」紋
この「地紙」は (1)で解説済みです。


↑の画像は、多分藤吉郎が諸氏を集めた所だと思うが、この頃、戦国時代の<裃>には未だ家紋がついてなかったのだろう。
この頃の紋は、未だ戦の時の「印」の役目で、家との結びつきは弱かったのだろうか?
江戸時代になって、紋は家との結びつきが強くなって、<家紋>と称されるようになったのだろうか?・・・まだまだ勉強不足(汗)

昨晩はだいぶ酔っ払ってから撮った割りには、うまく撮れていた(笑)


変わった注文

2006年06月18日 13時00分55秒 | 
「張り紋」についての問合わせがありました。
仏壇についているふすまの開き戸に、開閉する為に付けてある房が邪魔になるので、取り除いたらその部分が穴になった。その部分を埋める為に、張り紋を付けたい、という注文でした。

「張り紋」は普通着物につけますが、ふすまに付けるのは始めてです。
ふすまの柄として張っても面白いかもしれませんが・・・・・・・
張る相手がふすまなので、布で作った「張り紋」を作る訳にもいかず、近所の建具やさんでふすま紙の切れっぱしを分けてもらって作ってみました。 ↓
これなら、ふすまの紙質と馴染むんじゃないかと思います。

      

明日発送しますが、張った後の出来具合を、相手先の了解があれば送ってもらうつもりです。どうなるか楽しみ!

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「功名が辻」を二倍楽しむ(1)

2006年06月17日 17時11分15秒 | 功名が辻
つらつらさんのご要望?に応えて始めました。

今回のNHKの大河ドラマ「功名が辻」の登場人物の着物には、前にも書きましたが「紋」「紋様」が多く採り入れられていて、楽しみに見ています。
オープニングの中に出てくる「地紙」紋、この紋は留袖等の着物の紋様にもよく使われています。(私の作るTシャツにも)
光秀の旗竿には「土岐桔梗」紋、秀吉(籐吉郎?)のには「五三の桐」紋。

ただ、オンボロデジカメのシャッターがワンテンポ遅れるので、いい映像が撮れません。後はご覧になったドラマの映像を思い浮かべて想像してください。

  ⇒  「光琳胡蝶」
着物の紋様は、不鮮明ですが「光琳胡蝶」の「中陰」紋です。↓
           

 ⇒ 「唐花」
秀吉の妹のあさひ?の着物には「唐花」紋。

昔、少なくとも江戸時代の着物には、この様な「紋」の紋様が着物の柄として多く見られます。(浮世絵などを見ますと)
これから気が付いた限りの範囲で紹介して行きます。

テレビの前でデジカメを構えていると、サラリーマン時代、会社の製作番組のモニター写真を撮っていた事を思い出しました。一眼レフでバシャ-・バシャ-と撮っていましたっけ。その時は細かい場面は関係なかったのでよかったのですが(ただ、放映されてる証拠写真みたいなものです)、今回は目的の場面がうまく撮れず、後悔しきり!ムズカシ~

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紋の変化(へんげ)

2006年06月13日 19時46分47秒 | 
一つの紋、例えば「揚羽蝶」紋にも色々な形があります。「浮線・・」「向い・・」「三つ割・・」・・・・という様に形を変化させて(改造して)違った新しい紋を創ります。
この様な紋の変化の事に関しては、又の機会にまとめて紹介するとして、今日は、その中の「似せ」の変化を少し書きます。

「似せ=よく知られている紋章に似せたもの。桐に似せてつくったオモダカをオモダカ桐、巴に似せてつくった丁子を丁子巴などという。」(家紋大全)

どちらかというと、その紋の美しさから、その紋に似せて創られる事が多い様に思われます。その代表的な紋が、「鶴」と並んで前にアップした「揚羽蝶」です。
        ⇒   
         桔梗                 桔梗蝶

揚羽蝶に似せて創った「桔梗蝶」

この様な例を少しアップしました。⇒ こちら「変化する蝶」    「展示室」


「家紋G」たより(8)-巧妙が辻

2006年06月11日 22時40分40秒 | 
今晩の「巧妙が辻」に登場する、お濃の着物の柄は ↓ 「陰光琳胡蝶」でした。
NHKは粋?なもので、登場する人の着物にいろいろな「紋」「紋様」をあしらっています。これを見るだけでうれしい気持ちです。
        
            「光琳胡蝶」

ちょうど、「蝶」の紋をアップしようとした時でしたので、偶然の一致でした。
蝶・特にアゲハチョウはその姿の美しさからか、いろいろな形の紋様・紋が創られています。どのようにこのアゲハチョウをデザイン化したか、古人の発想の素晴らしさを改めて感じ入りる次第です。
蝶にも「モンシロチョウ」「シジミチョウ」・・・と色々な種類があるのですが、何故<揚羽蝶>かよく分かりません。よほどその美しさと大きさが古人の心を捉えたのでしょう!
          ⇒    

「鉄線」紋は ↓ の鉄線の花の紋は描いてません。
          ⇒   
                                 「花鉄線」

   詳しくは「家紋G」入口



「家紋G」たより(7)

2006年06月02日 18時58分07秒 | 
   「五徳」
     ⇒   

   「笄」(こうがい」
     ⇒     

    「琴柱」
    ⇒    

「五徳」の紋への転化。「笄」と「琴柱」はどのような紋になるのでしょうか???

     詳しくは「家紋ギャラリー」入口

<剣><五徳><笄><琴柱>の紋は種類が少なくて申し訳ありません。
コウガイは、昔の人たちが頭をあまり洗わなくって、頭を掻くのに役立った様です。
結構辛かった事でしょう!あの浮世絵美人が、あのお殿様がコウガイで頭を掻く様子は笑えます。
時代劇にはこういう場面は出てきませんね~