紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「珍しき紋」 (43)

2009年04月27日 20時55分06秒 | 珍しい紋
      
名づけようのない紋です。
提灯家紋で来ました。右はずーっと以前に書いた上絵用の原稿です。

  
「丸に見本・唐団扇」
これも提灯家紋で来ました。団扇紋もいろいろ見本紋があり、種類も多いです。

     
  
「組井桁に武田菱」
祝着の紋入れで来ました。「井桁」「組井桁」の中にはいろいろな紋を入れる事が出来、種類も多くなります。

  
「丸に右丁子巴に一の字」
一の字の形が個性のある一の字で、新たに原稿を描きました。



五〇キロ離れた名古屋駅のツインタワービルが見えました。


昨日長良川の対岸にある百々ヶ峰(どどがみね)に登って来ました。家から歩いて行ったので四時間半歩き続け、山から下りた頃には足というか大腿骨の付け根が痛くなるほどでした(運動不足!)風が強かった~

山に登る前に、集落の墓地を見つけ立ち寄りました。
面白い事を発見!
二つの墓地があり、その間は五百㍍も離れていませんが、二つの墓地に共通して多かった「酒井」姓が、一方では「丸に二つ引」紋が多く、片方の墓地では「丸に三の字」あるいは「丸に三つ引」紋が多く、同じ「酒井」姓でこんなにも紋が違うのか、と思いました(これを更に探究しないのが私の弱い所ー汗)

  
「見本・立ち鶴」
このような「鶴」紋も種類が多いです。

   「鶴」紋



 
  

「はなみずき」と「金魚」

2009年04月20日 18時35分31秒 | 日々
「はなみずき」と「金魚」は全然関係はないです(汗)

  
近くの郵便局へ行った帰り、こんな花が道に落ちてました(落ちてたのは別の花で、この花は参考の為折ってきました)

近くの大通りには「はなみずき」が街路樹として植えられたいます。毎年この頃花を咲かすのですが、ジックリ見た事がなく、変わった花があるな~と思い拾い上げましたが、いつも見ているはなみずきの花と違い、「冠の花」みたいで珍しく、新発見かと思いました。

花に詳しい人、詳しくない人もこんな事は常識、だとお思いでしょうが私にとっては新発見でした(汗)
見上げると、花開いた「はなみずき」のほかに、このような蕾というか、開花の一段階前の状態の花があちこちに見られました。

変った咲き方をする花だと、今頃気が付きました。

  
うちに「3匹の仲間」が増えました。
おばはん・あんちゃんと犬・猫1匹づつ、に加え、今月から飼うはめ?になりました。

7,8年前にarfa君にホームセンターで売っていた「和金」を8匹くらいあげたのですが、この和金、生命力があるというか、鮒か鯉の遺伝子が強のか、2センチくらいの大きさのものが12センチくらいの大きさまで成長し、子供を産みました。

それをもらい受けたわけで、もう5センチくらいに成長しています。これからどれだけ大きくなるか、楽しみが増えました。
arfa君がやっているように、餌をやる前に鉢の上部をコンコンと叩くと餌を目当てに水面に浮かんできます。


「提灯紋」もひと段落して仕事は少なくなりましたが、少々お疲れ気味です。

「貼り紋」 新たな方法

2009年04月11日 21時22分57秒 | 
貼り紋、又は張り紋・江戸付けは、本来紋付の着物が古くなって生地が弱くなり、「紋洗い」「紋替」が出来なくなった場合に施す「紋入れ」の方法です。

  「張り紋」  

近年接着の技術が発展し、両面テープが登場するようになって、それを白生地に貼って紋を描き、切り取って着物に貼るようになりました。
この方法は、緊急に紋が必要な場合とか貸衣装に貼る時には非常に便利です。又手軽に作る事が出来るので、この方法で一般的な紋付にも使って来ました。

しかし難点もありました。
水・溶剤に弱く、汗を沢山かいたり丸洗いに出されると、その張り紋は取れます。
昔の方法での貼り紋は、洗い張りにでも出さない限り取れる心配はなかった。
一応お客様にはこの難点は説明しているのですが、不完全な方法での貼り紋をして来た事に恥じ入るばかりです。

最近切絵作家の「路鬼」さんから貼り紋の注文を受けました。

  路鬼さんのHP 

接着剤は先方で付けるので、生地に紋だけ描いて送ってほしいとの事。それと同時に、接着剤の種類を教えて頂き、更にサンプルも送って頂きました。フィルム状、繊維状・・・と加熱して接着する方法です。このなかで「裾上げテープ」を採用してみました。
こんな接着方法もあるのか、と改めて自分の勉強不足、視野の狭さを感じる次第です(汗)


黒留袖の貼り紋が来ましたので、早速試しに作ってみました。

用意するのは、ガラス板(これは年代物です)、生地、はけと糊。和紙の薄紙もありますが、これは後の段階で剥がれる危険性があるので使いませんでした。
  

  
ガラス板に溶いた糊を刷毛で伸ばしながら刷り込んでいきます。

  
乾いてからガラス板からはがします(この時は薄和紙を使っていました)

ここまでは昔からの「貼り紋」製作の方法です。

  
生地に「澤潟」紋をプリント。
 
  
裏から仮止めにスプレー糊を吹きつけて、「裾上げテープ」を貼り付けます。

  
澤潟紋の形に切り抜きます。これで貼り紋は完成。

  
黒留袖にも澤潟紋が付いていますが、汚れているのでこの上に貼り紋をします。

  
元紋が透けないように軽く黒をかけます。

  
貼り紋を貼りましたが、切り込みの部分が白く残っています。この部分を縁くくり(墨の糊っ気を少なくしたような物)で塗りつぶして完成です。

  

「路鬼」さんに感謝・感謝!!!!








「珍しき紋」(42) 提灯家紋から

2009年04月09日 19時01分01秒 | 珍しい紋
ここの所あれやこれやで忙しく更新できませんでした。

先月中旬より節句の「陣屋提灯」に貼る紋の仕事を始めて、ピークが過ぎたのか一服しました。
「提灯家紋」の仕事は初めてですので、新たに型を作らなければ出来ませんので時間がかかりました。
東海地区の赤ちゃん専門店のチェーン店ですが、ここまでもう60組くらい作り、5月の節句の鎧・兜がこんなにも売れるのか、と感心する次第です。「陣屋提灯」は必ずしも付ける訳でもなく、鎧・兜だけの販売もこの数と同じくらい売れてると思われます。


新たな分野での仕事をすると、家紋も珍しい紋が来ます。お客筋が違うためでしょう。

 
  
「一筆梅」  紋帖には掲載されていますが、初めて描く紋です。

  
「丸に見本・楓に一の字」
「一の字」の上にいろいろな紋を置いて、新たな紋を作る事はよくあります。

  
「丸に見本・二本竹笹」
この紋は「澤田」姓に多く、形がそれぞれ変わっています。
   参照「笹」 

  
丸に見本・杜若に水」
この紋も、以前紹介したようにいろいろな形があります。
    参照「杜若」

  
「丸に見本・一つ銀杏に一本矢」

  
「見本・九曜」
注文を受けた時、星の大きさが皆同じ大きさの「九曜」紋と聞き、「角九曜」紋はありますが九曜の形と云いうことで、戸惑いましたが結局このような紋になりました。


テンプレートがまだ冬のままでした(汗)