紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「丸に澤潟」三連発

2008年05月17日 18時10分41秒 | 日々
  
珍しい事があるもので、祝着の紋入れをしようと準備にかかって加工伝票を見ると、三枚が三枚とも「丸に澤潟」紋。
色目も違い、お客さんの姓もまちまちで、無地の祝着だったので白で紋を刷込みました。
長い間仕事をしてると、こんな事もあるものです。

過ぐる十五日に二番目の孫が無事誕生しました。帝王切開で準備はしてましたが、産む母親はさぞ痛かろうと思います。
まだ名前は決まってませんが、「リンちゃん?」と呼んでます(笑)
  

先月中頃から、母子を預かっていますが、孫・あーちゃんのお世話には、うれしさもありますが大変です。
これから一ヶ月あまり、二人の孫の世話、倍増です(汗)

  
最近のあーちゃん。髪を切ってチョットおねーちゃんポクなりました。新たに妹が出来て、すこし複雑な心境です。ママが未だ入院中で感情が揺れ動いてみたいです。

<物価情報> ガソリン 150円

続・修業が足りない

2008年05月11日 23時44分42秒 | つぶやき
5月7日夕方の「ホットイヴニング」で、名古屋・岐阜のローカルで放送されました。
キャスターの若い子が取材に来てくれました。綺麗な子で鼻の下がデレー(汗)



ホームページでは手書きの上絵の紹介はしてませんので、ここで紹介させてもらいます。DVDを貰っていますので、パソコンが98からヴィスタにでも買い替えましたら、動画で編集の上紹介しようと思っています。




色無地を「澤潟」紋に白く抜いた所に、上絵筆で描いていきます。
上左は、分廻しで、上右は、定規とガラス棒と上絵筆で描いていて、分廻しを使う時はスムーズに行きましたが、定規を使って平行な曲線を描く時、又下段の上絵筆一本で描く時は手が震えて、うまく描けませんでした(汗)


彩色の様子。この辺りは手は震えませんでした(汗)


左は、別の白い生地に試し塗をして、色が生地の色と合っているかどうか探ります。赤味が少ないとすれば赤を、青みが少ないとすれば青みを加えて、色を調整して行きます。
色が決まれば、彩色筆で色を差して行き、仕上げます。

後は前回のように仕上ります。

私としては、この取材で、私の家紋に対する夢・思いの方を重点に取上げてもらいたかったのですが、残念ながらこの番組のテーマ「東海の技」にあるように伝統技能の方に視点がいっていますので仕方ありませんでした。
NHKさんとしては、家紋の現状より『伝統』臭い所を取上げたかったのでしょう。

私の思いは、ホームページのトップページにありますので、よろしかったら見て下さい。

余話 この番組の放送中ほ時、私は眼科の待合室。ヤバイと思いつつ顔をうつ向き加減にしていましたが、心配無用、誰も気が付きませんでした(汗)
しかし、この夕刻の時間、案外テレビを見てる人もいるようで、数件見たよ~と電話がありました。私といえば、この時間は仕事の真っ最中で、全然テレビは関係ない時間です。

修業が足りない!

2008年05月01日 23時36分19秒 | つぶやき
東海地方の伝統工芸を紹介する企画で、4月に入って何回かキャスターの取材があり、上絵の全てを紹介は出来ないので、色紋付の抜き紋の上絵を取上げる事になりました。

ところが、最近の私、上絵は全て原稿⇒版作り⇒捺染で紋を描いていて、上絵筆を使って紋を描く事は、補修以外描いていません。
むこうさん(NHK)は、その事を承知の上で、伝統工芸を紹介したい意向で手書きで描いて欲しいと要望。
私もチョイ調子に乗って承諾してしまいました。これがイケナカッタ。
前の晩から一夜漬けで練習しましたが、あまりいい出来具合にはならない。筆が滑らかに動いてくれません。
何とかなるだろう、と半ば諦めて本番に入りました。

仕上げた紋の撮影から入って、紋(澤潟紋)を描きましたが、キャスター、カメラさん、照明さんが見てる前、特にカメラの前で、緊張の余り手が震え、縮みます。上絵筆が滑らかに動かない。
この様な「澤潟」紋しか描けませんでした。
  
分廻しで描いた部分(曲線)はいいとして、花の形がうまく描けていません。(左の紋が青っぽいのは、抜いた時に黄味が残って薬品を使って黄味を抜いた為か、光線の加減です)
冷や汗タラタラです。
原稿から描いた「澤潟」紋 

更に、インタビューの際にも、頭が真っ白になり、言いたい事がうまくまとまらなく、自分の度胸の無さ、人間の小ささを思い知らされました(泣)

 
撮影風景。この時はまだ私自身余裕がありましたが・・・・・・・・
高性能のデジタルカメラの前で、紋の粗が出てこないか心配?