山桜見物 終

　これは一枚岩のようだと言った岩壁に生えていたもの・・・じゃんけん≪ぐー≫

みたいでしょ。おばあちゃんがむしりとろうとしていたのですが、「これはイワヒ

バじゃないやろ？」と聞くと、「イワマツや」とおばあちゃんとオジサンが声をそ

ろえて答えます。冬の時期だし　こう丸まっている葉がイワヒバに似た、きっと

仲間なんだろうな、と思ったのですが、すぐ隣にそれが開いたものも生えていまし

た。



じゃんけん≪ぱー≫状態のこれは、どうみてもイワヒバでしょう。イワマツでは

検索してもヒットしないので、イワヒバでやると結構でます。

イワヒバ　　イワヒバの別名がイワマツだそうで、岩檜葉これは読みに

従った字だけど、巻柏とも書くようです。巻の部分は冬期の丸まった様子を当てた

みたいね。柏・・・ヒノキの類もそう呼ぶようですからヒノキ様の丸く巻いたもの

って古では言っていたのかも。たしかに開いているときはヒノキに似てるわなぁ

でもこれも激減しているというから、おばあちゃんのようにむしり取ってはいけな

いのです。



「おお！ワラビか?」と喜んだのもつかのま、これは茎も硬くてシダと判明。いや

ワラビも成長したらシダなんだけど・・・。こう暖かいとワラビが出てきてもそう

驚かないなぁ。

　次男君は「うぉ～！水が飲みたい」そりゃまぁ、坂道を自転車で上がってきたん

だからなぁ、「仕方ない、川に下りて飲んできたら」ここまでくると上流には家が

ないし、最近雨降ったし道から見える川は清流です。「前にこの辺りでサンショウ

ウオがみつかったって聞いたで」と次男君。その話は初耳だったので、あとでおば

あちゃんに聞いたら「となりのおばちゃんが前にそんなこと教えてくれたけど、

その頃はサンショウウオは皆知らんかった」そうな。清流にしか住まないんだけど

今でも探せばみつかるのだろうか・・・次男君が道下に下りて行くと、また寂しが

ってこげが鳴きます。「美味しかった、冷たいし」と戻ってきた次男君。

道端のスミレが気になったので「もう一回来たいなぁ」と言うと「トラックで来る

よ」と言ってくれたけど、う～ん、コワいです！