まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

1年越しのパキスタンカリー~白楽ツアー

2012-03-11 18:34:19 | 日記
去年の今頃
電車が止まって家に帰れなくなった同僚さんたちを
連れて帰った自宅でテレビの報道を見ながら
あまりのことに唖然としていたものの
翌々日に企画していたおでかけイベントが
中止になるなんて思ってもいなかった

あれから一年経って実現したツアー
我が家の愛すべき隣町 白楽にある
おもしろいお店をめぐる旅
with ミサリングファクトリー仲間

パキスタンカリーの店「サリサリ」は
ごくたまに深夜番組などで取り上げられる
一部の人に有名なお店
とにかくユニークなのはご主人と
国籍不明の謎の老婦人(ホール担当)

今まで家族で3回ほど行って
混んでいたためしがなかったので
前もって予約などはせず
とりあえず到着15分くらい前に
念のため電話いれとこう、とおもったら

「え?7人?これから?だいたい何分後?
ああ、そんならだいじょうぶだとおもうけど
もしかしたら席離れるよ」

といわれ驚き
実際に店に入ったらものすごいお客がいて
さらに驚いた

メニューはひとつだけなので
席につくなり奥からサラダが運ばれてくる
国籍不明の謎の老婦人が
通路側はじに座るだんなさまの前に
どんどん置いて「まわして。」と

チキンがフレーク状になったカリーは
スパイスとオイルたっぷり
じっくり煮込んだおいしさ

サラダを食べすすめると
隠れていたお皿の絵が現れる
なぜかカルピスこども劇場シリーズ
フランダースの犬やラスカル

「ブリュッセルにいたときに、ネロが絵を見た教会に
いったんだよねー」と先生
「でも、フランダースの犬、みてなかったから
感動とかなかった。」

なんで見てないんすか!と驚くみなさん
あの頃コドモだったひとはすべからく見てるものだと
思っていたのに

カリーはおおむね好評
決して奇をてらった味ではないのに
店構えだとかカンバンだとかテーブルナプキンだとかに
変なキャッチを書いているから
へんてこな店扱いされるのだ

ふだん大勢いっぺんに来るわけではないので
食器の類がてんでばらばら
最後に配られたチャイは
器によって量がかなり違うし

「はじめて?」と国籍不明の老婦人が
hirokoさんに向かって話しかけてきた

「うん、はじめて。おいしかったです。
これはどこのカレーですか?」

「パキスタンの。めずらしいでしょ。
ここと、北海道にしかない味。
パンジャブ地方の家庭の味。」

こ、こんなに喋るひとだったとは
まじまじと顔をみてしまった
ほんとならよく喋るはずのご主人は
奥で調理におおわらわで
それどころではない
あ、あんなにがしがし動けるひとだったとは
そっちはそっちで目がいってしまう
ううむ あなどれないぞサリサリ

たった今食べたばかりで
なぜかこの近所にある「つけ麺」の店の話で
盛り上がるみなさん
でもさすがにすぐには食べられないので
やはり近所にあるおいしいベーグルの店に
行きましょう、ということに

わたしはお財布をだんなさまに預けて
ひとあし先に珈琲文明さんへ場所取りに

休日のお昼間はとんでもなく混んでいると
噂には聞いていたが
マスターもおお忙しのなか
いろいろ画策してくれて
ボックス席を取ることができた

おっつけみなさんが手にベーグルをさげて
やってきた
春のブレンドは酸味が強く
ネーミングの「茜すみれ」に惹かれて頼んだひとは
定番「文明ブレンド」を頼んだひとと
はんぶんこして飲んでいた
サイフォンでたっぷりと出してくれるので
出来る技だな

「でもこの酸味は、豆の酸化じゃないんだよ」
数秒前に読んでいたマスターのコーヒー本を
さっそく引用する先生
なんでもあっというまに身につける才覚・・・

そこから六角橋商店街をふらふら歩き
珈琲豆の自家焙煎をやっている「TERA」さんを終点に
白楽ツアーは終了

オプションでつけ麺行く人!と先生
はーい!とムスメ&だんなさま
おなかいっぱいだけど少しだけ食べたい、、とmimiさん
白楽を少しだけ離れて「くり山」へ

六厘舎の流れをくむ行列のたえない店
さすがにこの時間はそんなに待たずに入ることができた
濃厚な魚ととんこつのスープ
久し振りにおいしい
食べきれるかなと心配していたがふつうに完食
隣でムスメが「なんだ、手伝ってって言われるかと思って
期待してたのにー」だって・・・・

腹ごなしに岸根公園まで歩いて解散
それにしても
待ち時間に 次のツアーは鎌倉ね!とか
つけ麺すすりながら 今日のばんごはんどうする?とか
おいしいものを食べることを思い切り楽しめるって
すばらしいとつくづく思った

珈琲文明のマスターは今日がお誕生日だったので
お好きだという道明寺をムスメと作ってプレゼントした
ふんわりピンクに蒸しあがったおもちを
あんこと丸めて香りのよい桜葉で包んでいると
しあわせな気分になれる
今日という日をそんなふうに迎えられないひとも
大勢いるのだろう
身近なひとたちと楽しく過ごせることに感謝したいと思う