千字のおもい


徒然のことを千字を超えずに載せていきます。

春の句UP

2022年05月05日 | 俳句をつくる

今日は立夏。春の句をUPする。

歳時記では春は終わったが、胸の痛むのが収束の気配の薄いコロナとロシア問題だ。



 

春の句一覧  2022・2・4~2022・5・4

 

手の窪に耳を覆ひぬ春寒し

タクシーに先客のあり春の雪

支流にも青空映る春の水

不覚にも眼鏡の割れし春の宵

春なれど花見かなわぬ疫かな

紐丈が自由のチワワ春野原

ドローンが追ふ春野飛び出る鬼ごっこ

かけっこの道折れ曲がる雪の隙

合格者に孫の名ありぬ春の雪

職退きし日の朝遅々と春の雪

通勤の懸念なき朝春の雪

黒蜜を小分けて卓に蓬餅

春の雪降るとメモある母子手帳

補装具を外すベンチに春の風

友と酌む酒に干鱈時忘る

春の昼焼き立てパンの列につく

再びの職を得し子や春疾風

点滴の滴り無音春の宵

開店のカフェに設ふ春暖炉

添ひ臥しの寝落ちていたる春の昼

点滴の滴り閊ふ春灯し

頬ばりしチリメンジャコの塩味かな

翁らの語らふベンチ暖かし

憂きものを奥処にあづけ初桜

春やすみフードコートは賑はひぬ

手を伸ばす稚に触れざる落花かな

寝たきりの妻に送られ初桜

春昼や横丁はんぶん日当たりぬ

春星や疫の星の明け遣らず

自閉児に百の太陽しやぼん玉

注がれて香る珈琲花の下

雨上がり気配高める春の山

抱っこ紐のベルトを締めて子と花へ

軒下をいったり来たりのつばくらめ

剪定待つ樹影のそりと入日雲

つと止まる小蜥蜴一瞬石の陰

持ち上げて花径曲がる押し車

目刺焼き五本の急ぎ朝餉かな

フードコートに一人ランチの春ショール

語らふやに対の片栗木の根方

陽のそそぐ田表あまねく長閑なり

老桜や十の支柱に凭れ咲く

春うらら文字の揺らめく大欠伸

同年のまたも逝きたる残花かな

松葉屑払ひ落として剪定了ふ

春萬月ペダル踏込む高速道

じぐざぐに春野走らすリモンカー

 

 

 

 

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