秋晴れの中、バスの窓から新築の家々があちこちに見える。ふと気づいたことだが、それらの家の壁面は垂直でフラットだ。出窓がないのだ。相対的に白をベースにした色合いで近未来の住宅はこのようになるのかと早とちりしそうな気がする。
20年ほど前の新築は出窓をつけるのが流行りだった。我が家も腰高の位置に出窓を作った。室内から見ると広がりがあり、小鉢の植物等を置くと部屋内に奥行が出る。外から眺めても壁面の起伏がアクセントになり気に入っていた。だだ、この出窓は開閉することがなく外気の取り入れ口とはなっていなかった。
先日、新築当時より行き来きのある建築会社社員が挨拶に来たので、最近の住宅建築の出窓について尋ねてみた。彼によると、出窓は太陽光を取り入れやすく、風の影響も受け、かつ断熱性に劣る。それが冬寒く夏暑い住宅になり嫌われているという。出窓仕様はなくなつているのが今の傾向だと言う。