入院とか地震被害の家の修理等で時期を失していた庭の剪定を漸く終えることが出来た。1年半ぶりの剪定で茫々とした庭もさっぱりとして気持ちがいい。今回は庭の隅にあった鉄線花を根こそぎ取り払ってもらった。
この鉄線花は妻が生前に植えたものだ。高さを2mにして枝を切り払った柘植の木を支柱に鉄線花の蔓を撒きつかせていた。妻が逝った翌年までは赤の花が5個ほど咲いていたが、それ以後蔓には青々とした葉は茂るのだが花は咲かなくなった。蔓は太々となっているのにこの3年花はみていない。
今回庭師が見つけたのだが、支柱としていた柘植は枯れていて皮の内側に無数の蟻が蠢いていた。柘植の木全体が巣のようになつていた。妻の残した鉄線花であるが根こそぎ取り払うことにした。年数が経るにつれ思い出となるものはまた一つ消えたなという思いである。