ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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清酒発祥の地とお薬師様

2013-04-30 15:47:21 | 奈良
ずーっと行きたかったお寺の一つに正暦寺さんがあります。
大和真奈さんの「僧力結集」という本で確か知ったんだと思うんですが、こちらのお寺、清酒の発祥の地なんです。
それまで濁酒だった日本酒なのですが、このお寺で清酒にする技術が生まれたんですね。
日本酒好きとしては、やはりお参りしなければいけないでしょう?(笑)
しかもこちらのご本尊様、秘仏であられるんですが、お薬師さんなんですよね~。
春と秋に御開帳がなされますので、この機会を逃してはなるまい!ってことで4月28日・・・お不動さんの日に行ってまいりました。(別にお不動さんの日だからってチョイスではなく、27日は休日出勤になったので仕方なくなんですが・・・)

早めに出発したかったんですが・・・前日に貯めていた録画を消化したためお寝坊しました^^;
ゆっくり出発ではありましたが、ともかくJR桜井線の帯解駅を目指す。ここが一番の最寄駅なんです。

その名のとおり、帯解駅のすぐ近くに帯解寺があります。

古くは1100年前の文徳天皇妃がご祈願なさり、ご懐妊ご安産されたことにより伽藍を建立しお寺の名前も無事に帯が解かれたことから「帯解寺」となったそうです。
以来、皇族の方のみならず、江戸時代にはお江与の方もご祈願に来られ、竹千代君(後の三代将軍家光)をもうけられたとか。

美智子皇后様も雅子様、紀子様もこちらに安産祈願にこられている、由緒正しいお寺なのであります。

昔は大伽藍であったんでしょうけれど、今はこぢんまりとしたとても身近に感じられるお寺でした。


この日もたくさんの方が、安産祈祷・求子祈祷・御礼参りに来られていました。
お堂の中からは、読経が・・・
オイラは妊婦でも妊婦予備軍でもないのですが、ご祈願を受けていらっしゃるお経さんを溺れ聞くだけで、なんだかホッコリした気持ちになりました。
約2名ほど妊婦のお友達がおりますので、よろしくお願いしますとお参りしました^^

拝観もできたらしいことを今知った。。。リベンジ決定です(笑)

さて、一番のメイン寺までは帯解駅から4.4kmとありました。
出発が遅かった分、サクサクと移動せねば。


道しるべ。
さて、どっち?

答えは右側。

右の道を進みます。

のどかな風景です。
民家があったり、畑になったり・・・

しばらく行くと牛頭神社にたどり着きました。

今から正暦寺さんへ行ってきます!と報告して、再度歩き出す。


とってもいい天気で汗ばむくらい。
もうすぐ端午の節句です。鯉のぼりも悠々と泳いでたんですが・・・写メを撮ろうと近づいているうちに風がやんだ^^;
残念。


柳茶屋に到着。ここで半分くらいかな。
まだまだ歩かないといけませんよ。

テクテク歩くこと小一時間。


ようやく菩提山の文字が。

ここから更に歩いて行くと、泣き笑い地蔵様がお出迎えしてくださいます。

仲良く並んでいらっしゃいます。どっちが泣きでどっちが笑いかな。。。

どちらのお顔も、笑っているようにもクッと見据えているようにも見えました。

そしてようやく今回の目的地、正暦寺さんに到着です。

・・・っつっても、ここからもまだ歩くんですが(笑)

ガッツリ2時間歩いたので、まずはおトイレさんをお借りいたしました^^;
駐車場のおトイレさんは懐かしいポットンでした。

さて、いよいよ中へ。

まずすぐに見えてくるのが清酒発祥の地碑。
木陰で真っ黒に見える石にはこう記されています。

菩提酛創醸地

今ではお酒の製造はされていませんが、酒母の仕込みはされているそうで、その酒母で「奈良菩提酛による清酒製造研究会」に属する蔵元がお酒を作っているそうです。

ん?
もちろんGETいたしましたよ(笑)


福寿院の入口です。
紺碧の空に屋根が映えますね。ウキウキ気分でくぐって中へ。

拝観と御朱印のお代を納め、御朱印はお願いをして瑠璃殿へお参りです。
瑠璃殿はお寺の収蔵庫でもあるので、たくさんの仏様がいらっしゃるのですが、お薬師様は真正面に安置されております。

とってもお会いしたかった、お薬師様は・・・小さくて愛らしお顔でした。ちょっとね、笑っているような印象も受けます。
金銅製で、小さくてらっしゃる上にお厨子の中にいらっしゃるので、お参りの場所からはちょっと見えにくんですが^^;
踏み割蓮華という半分の蓮華に足を下ろした座ったお姿です。
薬壺は持たれていません。やはり奈良時代のお薬師さんは薬壺持ってない場合が多いようですね。
お厨子に薬壺が描かれていますか?って尼僧様にお伺いしたところ、得には描かれていないらしい。
「お見せはできないんですが、お背中もとっても綺麗んですよ」と尼僧様。白鳳時代の仏像は、光背がないのかな。背中がお綺麗な仏様が多いような気がしますね。(って、薬師寺の仏様くらいしか知らないんだけれど^^;)

座したお薬師さんの後ろにも、お薬師様がいらっしゃいます(笑)
踏み割り蓮華のお薬師様より大きなお薬師様です。室町時代の作っておっしゃってたかな。。。鎌倉だったかな。。。記憶が^^;
木造でいらっしゃるそうです。
こちらは立派な唐草のような雲気の透かしみたいな光背がついております。薬壺も左手にちゃーんと持っておられますよ~^^

両脇に立たれている木造の日光月光菩薩様は、明治の神仏分離の時に、三輪の若宮さんから来られたそうです。
かなり損傷が激しく、どちらの菩薩様も腕の先がありません。
同じくらいの大きさだし同時期に作らたらしいですが、作り手は明らかに違うと思います。お顔が全然違ったのでね。(尼僧様もそうおっしゃてました。)
薬師寺の日光月光様と同じ様に、腰を少し捻られた、たおやかな立像でございました。
文化財の指定を受け、近々修理がされるそうです。(といっても調査などをした後なので、
実際の修理は来年以降になりそうだとのこと。)
そしてこの日光月光様の修復に合わせて、本尊である薬師如来様を建立されるとのこと。
正暦寺さんは南都の焼き討ちの煽りで焼失し、その後、藤原氏の意向で復興、しかし江戸期には衰退をし、100近くあった塔頭のすべてが山に帰し、現在のお堂を残すのみとなりました。その長い歴史の中で、本来のご本尊であるお薬師様は失われたそうです。(現在は白鳳時代のお薬師様がご本尊様です。)
尼僧様が「お寺は祈りの場、学びの場であるのだから、やはりご本尊様に常にお出ましいただきたいと思うのです」とおっしゃってました。
今のご本尊様は秘仏でいらっしゃるので、本堂に常駐されていません。
どれくらい先になるのか解りませんが、本堂のお薬師様が落慶される日が楽しみですね。


客殿にはくーちゃんこと、孔雀明王様とその両脇に愛染ちゃんが2体祀られています。
そしてそこから眺められるお庭は、小さいながらもとても美しいのです。
京都の侘び寂びのお庭とは違い、生き生きと生命の息吹を感じるお庭だとオイラは思うのですが。。。

お庭自体は小さくとも、借景により山全体がお庭の一部となります。
この日はポッカポカのお天気でしたので、ずーーーーっと眺めていたい気分でした。
縁側にある欄間に施された絵は、奈良の山の四季の花々を描いてるんだそうです。(うまく写せそうになかったので写メナシ^^;)


金具がとっても綺麗なんです。
孔雀の羽根を思わせる、鮮やかな模様がめっちゃ素敵だと思いませんか~?


紅葉の時期が有名な正暦寺さんですが、この若葉が萌える時期もとっても素敵です。
受付にいらっしゃったお母さん(と勝手に思ってます)もとっても朗らかな方で、オイラがこのあと奈良公園へ行くって伝えると、わざわざ地図を出してくださいました。
秋にもまた来ますと伝えると「秋もとっても綺麗ですよ。でも山のこと寒いので防寒をしっかりしてきてくださいね」とのお返事。次回は防寒バッチリで来ますね。
そうそう、このお寺の中にぶんぶく茶釜がいました(笑)。お坊様は苦笑いされてましたけど。いわゆる年代物の文化財ではありませんが、気になる方は探してみてください。


尼僧様とのお話や不動堂の護摩を焚く音を思い出し、秋に再度来ることを楽しみにしつつ、満足気分でお山を降りたのですが。。。このブログを書いてて気づきました。
オイラ、本堂へお参り行ってねぇ^^;

マジカー(((゜Д゜;)))

そんな訳で、何が何でも、秋に行かなければならんとです。



さて、そんなこととはツユも思わず、気分よく奈良公園へ向かうオイラ。
途中で道の真ん中で、でーんと居座るワンコに遭遇しました。

畑仕事をするお母さんを追って来るんだそうな。

そして、我が道をゆく忠犬は。。。車が来たって不動なのであります。
車が避けておりました(笑)

奈良公園への道すがら・・・

シャガが満開。(っていうのかな?)道端に沢山咲いておりました。


筍だって、竹に進化中です。

かなり歩いて疲れた頃、崇道天皇陵を発見。

崇道天皇ってどんな天皇様?
無知なオイラは知りませんでした。

ご存知でした?
早良親王様の追号なんだそうです。
もろもろの祟り事件の後、この場所に移葬されたんですって。今回オイラは知らなかったので行かなかったけれど、この近くに親王を祀るお社もあるそう。

御陵に手を合わせて今日はこんなんしてましたって報告した後、ほんげら~と休息してたオイラを、崇道天皇はどうご覧になったでしょう。
平和じゃのぉ。。。そう言って、眉間に皺を寄せてこめかみをクリクリしてたのかもしれませんね^^;
ちゃんと認知したので、次はその心構えで手を合わせます。



お庭の花を備えているのでしょうか、道端のお地蔵様です。


少し日が落ちて風が出てきたので、鯉のぼりも元気よく泳いでました。

五時半頃にようやく奈良公園に到着。
ブランチで出てきたので、この頃には腹ペコでした。

鹿ちゃんに持ってきたじゃがいもの革とかりんごの革とか、キャベツの芯などをあげる。
その途中、転んで負傷しました。(別ブログ参照 → 
最後の最後で、とほほなオイラ。
っつか、転んだの崇道天皇様のせいにしちゃぁ「自分の不注意を祟にするな!朕の祟はもっと高尚じゃ!」って怒られるよね(笑)


この日の夕陽はまん丸でとっても綺麗でした。
携帯では光が散ってしまって、あの丸の輪郭が写せませんでした。残念。


近鉄奈良駅に着くと、行基様の噴水の屋根が完成してました。
出来るまでは、行基様に屋根はいらないと思うって思ってたんですが、思ってたより・・・いいかも。と思いました。
皆様はどうですか?


駅の売店で絆創膏を買って、ようやく傷口にペタリ。(それまでは、ティッシュをギュッと掴んでました)


この日の移動距離、8~9kmほど。
うーん。流石に疲れました。











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