ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

月乙先生、安らかに・・・

2006-01-27 11:13:15 | 恩師の園
連日、仕事が忙しく、バタバタとしている。
昨日(今日)も夜中に帰宅。
いわゆるお手紙なんてほとんどないが、タマにチケットやらなんやらが発送されてくるので、私宛の手紙はいつも手紙入れに入れておいてくれる。
バタンキュ~・・といつもなら手紙入れなど確認せずに寝ちゃうのに、昨日は目に止まった。
請求書やらなんやらの間から葉書が見えた。
「おや?」
と思った。
手に取ってみると、それは寒中見舞いであり、恩師の訃報の知らせであった。

来野月乙先生
ネットでちゃんと調べてみると、昨年の12月28日に急性心筋梗塞の為にお亡くなりになったそうである。81歳。
ここ数年、いつもくださる個展や出展の案内もなかったので、お元気かしら?とは思い、気にかけてはいたんだけど。
最後にお会いしたのは何年前だっただろう。確か清流展で、先生の作品は前期だったら出展されてなかったんだよ、なんて笑い話を聞かせて下さったのが最後の気がする。桜の木の作品だったかなぁ。
ろうけちの技法で、日本画のような染めの作品を創られる先生だった。ふわふわ~・・・とした、不思議な空間を感じる作品で、色合いも微妙な色調で。先生もはんなり京都風な雰囲気の、ダンディな先生だった。ダンディだけど、ゆっくりお話してみると案外おっちょこちょいなところもあったりなんかして。
学生の時、私は先生の授業は1年しか受けなかったけど、卒業制作ではいろいろと相談に乗って頂いたりなんかした。ゼミの先生より卒制ではお世話になったかも(笑)
そして、学生の時より、卒業してからの方が先生の作品をよく見るようになったし、先生とも近い距離でお話できるようになったと思う。
いつだったか・・・数年前、先生の作品を拝見するために清流展へ行ったとき、丁度閉館間際だったのね。先生もいらっしゃって、作品の説明なんかをしてくださったのだ。で、ではそろそろ~って話になった時、「時間があるなら、一緒に散歩しましょう」とおっしゃった。そのまま、別の卒業生と一緒に、先生と蹴上の疎水を散策した。そして、「ぼくはね、イカ墨パスタが好きなんだ。奥さんは嫌がって一緒に食べてくれないんだけど(笑)これから、美味しいイカ墨を食べに行こう」とおっしゃるものだから、3人でパスタを食べに行ったのだ。
イカ墨パスタとビール。
とても美味しかったよ。先生。
ここ数年、全然お会いしてなくても平気だった。でも今は、先生にお会いできないのがすごく淋しい。
まだまだ、もっと沢山の作品を拝見させて頂きたかった。残念でならない。


月乙先生。また、お会いできる時まで・・・安らかに。