まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.323 秋の天理、山里の風景(後編)

2015-11-24 10:54:21 | ふうけい
おはようございます。




天理の山里を巡る走りは前回山の辺の道の途中にある竹之内環濠集落までやって来ました。左手側には山裾に耕された畑、右側に奈良盆地の広がりを見ながら、道端に秋桜が咲き乱れる古道をゆっくりと進んで行くと小さな休憩所にたどり着く。ハイキングの子供たちが休憩している場所、そこは前にも来たことがある所、その時に出会ったニャンコさんに再会すべくやって来ました。







ニャンコさんたちはちょうどお昼御飯の頃だったのだろうか、休憩中の子供たちに撫でられながら穏やかな時間を過ごしています。おや、人が怖いのか草叢に隠れている子もいるようだ、自分(一人称)も身を屈めてご飯を手に取ってニャンコさんに向けてみた、ニャンコさんは怖がる様子も見せずカリカリとかじりついてくる。きっとここを行く人たちに可愛がられて人間に慣れてしまっているのだろう、頭を撫でると喉をゴロゴロ鳴らしてすり寄って来てくれる、いい子だねえ~!








ここから少し進むと大和古墳群が見渡せる所へとたどり着き、萱生の町並へと入って行く。旧街道の雰囲気が漂う町並が狭い範囲に軒を為し、その街角の中で目立って見かけるのが無人販売所、近くの畑で獲れた柿や野菜がかごに並べられて手ごろな値段で売られている。田舎ではよく見かける風景だが、ただで持って行かれたりとか荒らされたりしないのかとか心配にならないのだろうか。まあそう言った物騒なこととは無縁そうな所だし、そんなことは構わないと言うようなのんびりした気質がある所なのだろう、自分(一人称)が心配するようなこともないと言ったところか。







この町並を抜けると景色は開けた所に出て、常夜燈が立つ場所へと出る。その後ろにそびえているのが衾田陵、小さな古墳が点在するこの地域にあって、この古墳の大きさは異彩を放っている感じ。その衾田陵をバックにして田園風景を彩っている秋桜と、いろいろな場所で良く見かける黄色い花、セイタカアワダチソウと言う花。今回はもうくどい説明は抜きにして、山の辺の道を彩る田園風景、町並をフォトチャンネルにての公開といたします、見て頂ければありがたいことだと思っております。


天理の山里



今回はここまでとしておきましょう。     まちみち




No.322 各駅巡り・JR紀勢線、参宮線(伊勢市)

2015-11-23 23:26:14 | 鉄道
おはようございます。



この前の土曜日に三重県内のローカル線を巡って走った話はいずれの機会にお送りすることになりますが、その前に夏にJRのローカル線を巡った話がまだ残っています、まずはこちらを終わらせないことには先に進んで行くことはできません。と言うわけで今回はJR紀勢線、参宮線各駅巡りの旅、目的地の鳥羽まではもうすぐの所まで走ります。







前回は宮川駅までやって来ました、ここからは参宮街道に合流して宮川橋を渡って伊勢市内の中心地へと向かって行く。住宅地の中に立つ石の道標、ここから参宮道を進んで少し行った所にあるのが山田上口駅。結構重厚そうな駅舎だが内部はひっそりとした無人駅、そしてホームが無駄に長すぎる。写真4枚目にあるように、ちょうど快速『みえ』が通過して行った、ちらっと見ただけだったが結構車内は混んでいるようだった。ただ参宮線に入ってからはほとんどこの列車しか見ていない、それだけ今まで巡ってきた(この先巡る駅も合わせて)普通しか停まらない駅は集客が見込めないと言うことなのか。









JR線はこの先で左側から寄ってきた近鉄山田線と並走して次の伊勢市駅へと向かうこととなる。さほど距離はない所だが近鉄線は電車が多く走り過ぎていて、JR線は津、松阪に続いてまたまた劣勢を感じさせられる区間となる。やがて商店街を抜けると目の前に伊勢市駅の広い構内が見えてくる。やがて多くの人で賑わう伊勢市駅前へとたどり着く、前回の『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』で目的地まで行けず最後の地点となってしまった所だが、そのロケがあったのがつい昨日のこと、太川氏の無念が漂う場所になってしまったが、この旅の時はまだその結果は知る由もなかった。駅前から外宮へと伸びる参道も多くの人で賑わっている、そのすき間を縫うように進んで外宮前を通る県道へと出る。ここからはいよいよ最終目的地、鳥羽へと続く道を進んで行くこととなる。






途中で右へと分かれる道は伊勢神宮内宮へと向かう道、もちろんそちらへは向かわず真っ直ぐ進むと国道23号線に突き当たる。少し小高い場所から坂道を下って行った所で次の五十鈴ヶ丘駅へとたどり着く。市の中心地からは離れた田園風景の中にある1面だけのホーム、ここから民家の中を狭い道を通り抜けて国道42号線へと出る。この道は去年賢島まで走った時に通った所、普通の国道なので特に見所と言ったものはなくここはただ通り過ぎるだけ、やがて目の前には山の上に派手な城が建つ風景が見えてくる。








次の二見浦駅は国道を少し逸れた所にある、現代風な造りの駅舎は最寄りの観光地に似合っているのかちょっと疑問に感じてしまう駅。ホームは長い島式のホーム、元日の明け方前は臨時列車も走って多くの観光客で賑わう駅である。その観光地二見浦は駅から北へ少し歩いて行った所、海はもう間近だが時間が気になるところなのでここはスルーして次の駅を目指すことに。国道を進んで坂道を上ってトンネルを抜けると、この旅で初めて海を見た、空はどんより曇り気味で夏の海にしては少し冷たそうな波に感じるが、鳥羽では青い空の下で海が見えることを期待したいところ。
そして帰りの電車の時間も気になるところ、と言うことで携帯の時刻表サイトで調べてみる。宇治山田駅始発の18時発の急行がある、ここから逆算すると近鉄鳥羽駅に17時タイムリミットで戻って来れたらいいわけか。今いる場所から鳥羽までは約10キロ、時間的に少し余裕が出てきた、自分(一人称)の旅の方は太川氏の様にはならないで済みそうだ。しかしこの時、自分(一人称)はとんでもない大間違いを犯していた、今はまだそんなことは知る由もなく、しかしこの後悲惨な思いをすることとなってしまう。その顛末についてはもう少し先のお話として、次回はいよいよ最終目的地鳥羽へとたどり着くこととなります。今回はここまでとしておきましょう。      まちみち



No.321 マイルチャンピオンシップ(後編)

2015-11-23 09:28:39 | 日記
おはようございます。

メインレースのマイルチャンピオンシップ、今年で32回目となるこのレース、短距離路線、天皇賞からの中距離路線、3歳路線、牝馬も参戦してくると言うことで、結構豪華メンバーが揃います。歴代優勝馬も二ホンピロウィナー、ニッポーテイオー、サッカーボーイ、オグリキャップ、ノースフライト、デュランダル、ダイワメジャー、などなどのビッグネームが揃っています、かと思えば、最近はサダムパテックとかトーセンラーとかダノンシャークとか、やっとこさGⅠを勝てたと言う感じの馬たちも。
『ザ・チャンピオン』のメロディーに乗って本場馬入場が始まり出走各場が返し馬へと向かって行く。1番人気は皐月賞馬イスラボニータ、春の安田記念を勝ったモーリス、去年の優勝馬ダノンシャーク、2着馬フィエロ、今年の桜花賞馬レッツゴードンキ、その他GⅠ馬も何頭かいて結構豪華メンバーが揃った感じ。自分(一人称)は新聞を持ってないので、レープロのわずかな情報とオッズとターフビジョンに映る調教の映像を頼りに1頭本命を決めて、そこから6頭への馬単流しで馬券を購入、とりあえず2階席の立ちスペースに陣取ってレースを見ることにする。
ターフビジョンでは笑福亭鶴瓶が出ているJRAのCMが流れて、画面が切り替わると来賓席にいる鶴瓶の姿が映し出されて場内は拍手の渦、鶴瓶師匠も嬉しそうに手を振り返してくれていた。間もなく発送時間、レースを待つ観客のボルテージも上るばかり、近くから聞こえてくる声も皆予想家ばりの会話ばかり。GⅠのファンファーレに合わせての手拍子、これいつからやるようになったんやろ、自分(一人称)はあまり好きじゃないなあ。
いよいよスタート、ゲートが開いていきなりイスラボニータが不利を受ける、それほど速い流れにはならずに4コーナーから直線へ、自分(一人称)の本命にした馬は表側にいい位置につけている、さあ、そこからエンジン全開だ・・・と思ったらいきなり自分(一人称)の前のおっちゃんが叫んだ。

「むおぉぉぉぉーりぃぃぃぃす!!!」





写真はレースが終わって各馬が引き上げて帰ってくるところ。おっちゃん(写真の中央にいる帽子をかぶった人)はずっと叫んでいた。

「見たか!これがモーリスや!おまえは男や!モーリス、ありがとう!」

おっちゃん、ありがと、それは自分(一人称)が叫びたい言葉やったよ、2着にはフィエロが入り見事的中させていただきました。春のマイル王者モーリスは休み明けが嫌われたようで4番人気、でも1000万下から重ねてきた連勝街道はここでも止まらなかった。フィエロはまた2着、そしてイスラボニータは最後追い込んでの3着、この馬もいまいちな馬になってしまったなあ。









表彰式前の口撮り写真の風景、写真は2階席から撮っているのではっきりとは分からないが、ジョッキー、調教師他関係者の嬉しそうな表情はここから見ても分かるくらい。その手前でマイクを持ってレポートしているのは細江純子さん、実物はジョッキー時代はよく見たことがあったが、おばちゃんになってからは初めて、遠くから見てもちっちゃいのがよく分かる。そう言えば牧原ってまだ現役だったかな?











下へと下りて行って近くで撮影しようと思ったが、見ての通り人人人の人だかり、自分(一人称)に幸福をもたらしてくれたモーリス君は何食わぬ顔してターフの上をくるくると回っている。そしてターフビジョン前では表彰式でプレゼンターの鶴瓶師匠が登場、騎手のライアン・ムーア、調教師の堀師他次々とトロフィーを渡しては記念撮影へと、その場面がターフビジョンに映し出される。自分(一人称)の場所でははっきりと見ることはできないが、ターフビジョンの照明に照らされた鶴瓶師匠の姿はどこか黒光りしていて異様に目立っていた。










表彰式が終わってターフビジョン前ではライアン・ムーア騎手の勝利ジョッキーインタビューが始まったが、人々の関心は引き上げていく鶴瓶師匠の方。誰かが何か言ったのだろうか、師匠は立ち止まると観客席の方に向かって笑いながら「アホか~」と言って愛想を振りまいていた。師匠が去って行くと今度はインタビューの方へ、ライアン・ムーアで京都と言うとエリザベス女王杯のスノーフェアリーを思い出す、今回は久々の京都でのGⅠ勝利となったわけである。
さて、そろそろここを去る時間がやってきた。メインで勝ったので12レースは買わないと言ういわば「勝ち逃げ」という行為だが、帰り道のことを考えると仕方ない。馬券を換金して競馬場を後にする、負けて帰る時には

「JRA、今日はこれくらいにしといたるわ」

と言って帰るが、今日は勝ったのでその言葉は言わないでここを後にすることに・・・いや、一言だけ

「ありがとう、モーリス君」

今回はここまでとしておきましょう。

No.320 マイルチャンピオンシップ(前編)

2015-11-23 04:34:02 | 日記
おはようございます。

急に土曜日が休みになったので3連休、ともなると天気もいいのでこれは走りに行かないと・・・と言うわけで土曜日は以前から予定していた三重県内ローカル線巡りの旅、これはまた後日機会を得てのお送りとします。今回は今日行ってきた京都競馬場のお話、案の定長くなるので前後編に分けてのお伝えとしていきます。











京都競馬場に来たのは何年ぶりだろう、確か2004年のジャパンカップの日以来だったはずだから11年ぶりか。久しぶりの京都競馬場、いろいろ変わってしまっていたが、まずは最寄りの京阪淀駅が高架駅になっていたこと。地上にあった所より少し競馬場寄りになっていて、高架のスロープが競馬場の入口と直結している。自転車置場も以前と変わっていたが、京阪の高架下で競馬場の真ん前なのでそれはありがたいことだった。
入場料は200円で変わらず、中に入ると今日はGⅠマイルチャンピオンシップの開催とのことで多くの人が訪れている。最初に断っておきますが、今回撮った写真はほとんど何も考えずに撮った写真ばかりなので、至る所で観客が写りまくっています、その辺りはご了承ください。さて、まずはライスシャワー碑へ、得意の京都でGⅠを3勝、震災の影響で阪神が使えず京都で行われた宝塚記念で死んでしまったライスシャワー、彼もまた震災被害者と言ったところだろう。

競馬場へ来たなら馬券を買うのが当たり前のことだが、今回は久しぶりの競馬場なのでまずはいろいろと巡ってみることに。今年は京都競馬場開設90周年とのことで、京都で行われた最高のレースと馬をアンケートで選ぶと言うイベントが行われていた。アンケートは終わっていて1位はディープインパクトの菊花賞、2位はナリタブライアンの菊花賞、3位はオルフェーブルの菊花賞、まあ納得のいく結果だが7位がトーホウジャッカルの菊花賞って、これはないやろ。自分(一人称)の好きな馬は・・・100位以内には入ってなかったが、そのちょっと下の方にいてくれました。選んでくれた人いたんですねえ、ありがたいことです。







自分(一人称)が好きな馬はトウカイテイオー、しかし彼は京都ではGⅠを勝ってないので除外、そしてアンケートで105位に選ばれていました、ダイタクヘリオスです。



マイルチャンピオンシップを2年連続で制覇、人気がない時に走ると言うひねくれ者でしたが、高松宮杯(当時)、マイラーズカップ、毎日王冠とGⅡを結構勝ちまくって、当時は獲得賞金歴代5位にまでなったことのある名馬でした。高松宮杯は前走安田記念で負けてしまったダイイチルビーに見事雪辱を果たすが、その後もよくいっしょのレースに走ったことから、漫画では恋物語に発展させられてしまいました。向こうは良家のお嬢様、こちらはどっちかと言うと不良少年と言った感じに、なぜか伊藤かずえと松村雄基を連想させられてしまった。
種牡馬としては同期のメジロライアンには及ばないものの、産駒のダイタクヤマトがスプリンターズSを勝ってGⅠ馬になってくれました。しかし自分(一人称)が一番印象に残っているのがその後スワンSを勝った後で出てきたマイルチャンピオンシップ。この時の1番人気ダイタクリーヴァはヘリオスの妹の子、息子と甥の対決となったレースは最後の直線でこの2頭が先頭に並ぶと言うシーンが。最後はアグネスデジタルに差されてリーヴァは2着、ヤマトは4着だったが、ダイタクヘリオスの血を継ぐ2頭が直線で先頭に並ぶシーンには胸が熱くなった。どっちかと言うとヤマトを応援してたんですけどねえ、その辺りは豊臣秀吉の気持ちがよく分かったとでも言ったところでしょうか。

上の写真4枚目、本場馬入場が終わると誘導馬が並んで引き上げていくところですが、真ん中の白い馬は分からなかったが、両側の馬は左が菊花賞2着馬のマイネルデスポット、右が天皇賞馬ビートブラック、GⅠ馬が誘導馬をしているのはこのビートブラック以外では、東京でサクセスブロッケンがいてます。種牡馬も競争が激しい世界なので、誘導馬として第2の人生を送るのもまあ幸せなことなのではないだろうか。









さて、いよいよメインレースとなるのですが、ここまで馬券は2レースを少額勝っただけ。馬券を買うのも久しぶりで、マークシートの書き方もほとんど忘れてしまっていた、案の定発券機で不備箇所を指摘されてしまう始末。予想しようにも新聞を持っていなくて、競馬場に入った所で手にしたレーシングプログラムのわずかな情報でしか予想することができない。そんな状態で買った馬券だからもちろん外れだが、金額的には気にならない程度、別に今日は勝負に来ているのではなくて走りの目的地として来た所、とは言ってもせっかくレースを実際に見に来ているわけだから、ひとつくらいは獲りたいもんですよね。さて、メインレースのマイルチャンピオンシップ、自分(一人称)の予想としては、本命は・・・?この顛末については次回、間は空けません、しばらくお待ちください、今回はここまでとしておきましょう。        まちみち

No.319 兵庫のローカル線巡り(3)・神聖な儀式

2015-11-20 10:07:24 | 旅行記
おはようございます。




兵庫のローカル線を巡る旅秋編、とりあえず加古川線編を完結させてからと思っていたのですが、そちらの方がこの間終わって、やっとの更新となってしまいました。別に忘れていたわけではないですよ、さて、前回はどこまで行ったんだったか・・・?






播磨下里駅を出て極力線路に近いルートを探りながらたどり着いたのは次の法華口駅、北条鉄道線の駅の中では一番名の知られた駅だと思います。国道372号線の近い所にあり、駅前には小さな三重塔が建っていて、趣のある木造駅舎は決して古臭さを感じさせない。自分(一人称)がこの駅に来るのは3度目、最初は駅前でバザーをやっていてどうもその雰囲気が苦手なので通り過ぎ、2度めは今年の2月、その時はどうも冷やかしだけで中に入るのは申し訳なくてホームを見ただけだった。今回は堂々とパンを買う目的を持って、駅舎の中へと足を進めていくことに、失礼します。









駅舎内部は駅と言うよりは喫茶店と言うか休憩所と言った感じ、その一角に並べられたパンはここのボランティア駅長さんが店長を務めるパン屋さん、狭いスペースで種類もそんなに多くはないがいろいろなパンが販売されている。ついこないだ『聞きこみ!ローカル線』で放送されたばかりだが、それ以前にもいろいろなメディアで取り上げられている所なので、ここは余計な説明はいらないか。奥の方ではもうお馴染みとなった駅長さんが忙しそうに手を動かしている、構内にいた客の一人、見るからに鉄そうな奴だろうか、売場越しに駅長さんに何かと話しかけている、空気を読めや・・・。自分(一人称)も梅ジャムパンとカレーパンを購入することに、テレビでも映っていた店員の兄ちゃんが丁寧に、懐かしい感じがする茶色の紙袋にパンを詰めてくれた。すぐ食べるからそこまでしてくれなくてもいいのに、何ともありがたい感じです。

ローカル線の雰囲気が漂っているホームへと出て、端から端まで歩いてみる。萌えキャラの看板が立ち、歌碑にヤマブキ、三重塔、自分(一人称)よりも少し年長の自転車4人組が談笑しながらホームを見渡していた。駐車場には車も止まっていて、鉄道目的と言うよりもパン屋さん目的の人が多いと言った感じ。列車がもうすぐ来る時間の出、それまでにホームの一角でさっき購入したパンを食べて待つことにする。








やがて北条町方面から列車が近づいてくるのが見えた。さっきは車内で聞いたディーゼル音、1両だけの列車はやがてその音を響かせながらホームに停車。何人かのお客さんが車内から下りてきた、地元の人もいれば、鉄道を巡っている人もいるのだろうか、週末なので『聞きこみ!』で見たと言う人もたくさん来ることだろう。そう言えば店内にはその特に撮影された写真も飾られていた、意気揚々な雰囲気で駅長さんと一緒に写っていた田代さやかと片山右京だったが、まさか番組史上初のあんなことになるとは、まだこの時は思ってもなかっただろうな。

ホームの端っこで列車を撮っていると駅長さんがホームに出てきた、ここでの駅長さんのお出迎えもお馴染みの光景で、番組でも紹介されていた。その駅長さんが窓越しのお客さんに向かって手を振っている、多分車内でもこの駅のことを知っているお客さんがいっぱいいて手を振り返しているのだろう。やがて列車は大きなディーゼル音を響かせてゆっくりと動き始めた、それに合わせて列車が走り去っていく方向に向き直った駅長さん、これももう御馴染となった凛とした立ち姿で手を大きく振って、列車が走り去って行くのを見送っている。










列車は踏切を通り越して山の方へと小さくなっていく、さて、自分も行くとするか、と振り返ると駅長さんはまださっきと同じ姿勢で手を振っている。列車の姿はまだ見えていて、駅長さんも手を振るのを止めない。やがて列車はカーブに差し掛かって姿が見えなくなる、それを確認したかのように駅長さんは手を下してまた駅舎へと戻って行った。さて、潮だ、自分(一人称)も先に向けて走りを再開することにしよう・・・ってやばい!泣けてきた。何でだろう、駅長さんが列車が見えなくなるまで手を振り続けていた姿が、泣けて泣けて仕方なくなってきた、また自分(一人称)の中でスイッチが入ってしまったようだ。この駅長さんの姿が、このローカル線に「頑張れ!」と言う気持ちにさせてくれる象徴となっているんだろうな、きっと・・・興味本位で見た光景だったのに、物凄く神聖な気持にさせられてしまった。北条鉄道はこの駅長さんの姿勢に応えるべく頑張らなければいけないよ、と話しかけるようにして法華口駅を後に、次の駅へと向かうことにした。今回はここまでとしておきましょう。     まちみち