人の本性は生涯を貫くほど
永続的であったとしても、
志向や嗜好は、外界から受けた
刺激により生まれる感慨で
微妙な変化を成し、
繰り返される日常的な慣習でさえ、
意識の及ばぬ何かの力が働き、
思いも寄らぬ変化を
見出すことを、既に親父は
経験してきた。
その傾向が最近はやたらと
顕著であるように思えてならない。
その起因の一つが、
「老い」にある。
「最近の顕著な傾向」の
一つである感情においては
泣き上戸。
酒が涙腺の活動を促すのは
酒飲みに限らず周知の通りだが
映画に然(しか)り、音楽に然り、諸々、
左手にお湯割り、右手にティッシュ。
感激の至りで、溢れ出す涙は
老いて益々、旺盛になっくる。
その一つ、食習慣においては、
食が細くなったこと。
主食であり、好物でもあるご飯の
一度に戴く茶碗に盛る量が、
ほんの僅かで足るようになったこと。
今更、ダイエットしたところで、
効果の程を見て頂きたいお人が
いる訳じゃなし、
貧乏のあまりに、
買うコメに瀕する訳でなし、
さりとて、病気でもなし。
かつての「無芸大食」は
歳老いて、今や「無芸小食」
ダイエットを
望むところではないが、
余計な脂肪も身も
少しは落ちてくれればと
微(かす)かな期待。
「顔は性格を映し、
身体は生活を表す」
泣き上戸と、食の細さが
これからの親父の顔と身体に
どんな変化をもたらすだろうかと、
思いを馳せる。
今夜の曲は、
EPOの歌いっぷりがあまりに良くて
酒が回っていれば、必ず、
胸の振り子を揺らしては
ホロリものの、
芸は無いかもしれないけれど
再び今夜も「胸の振子」
後半は同じく、
服部先生の色褪せぬ
「東京の屋根の下」
By EPO
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