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大臣自ら調整で疲労困憊の長妻厚労相ガンバレ

2009年10月15日 18時14分11秒 | Weblog
大臣自ら調整で疲労困憊の長妻厚労相

官僚の動きは国民には見えない。彼らの事前の入念な根回しで、省庁間の調整もし、族議員らの了解も取りつけて、まとまってからオモテに出していたのがこれまでの予算編成だった。

政権交代で、脱官僚依存を掲げ、大臣、副大臣、政務官という政治家たちが予算要求の査定や、他省庁との調整をしなければならなくなったから大変だ。

昨日、長妻厚労相は09年度補正に盛り込まれた公明党の政策「子育て応援特別手当」を削るために府省をかけめぐった。

1年限り、3~5歳児に36000円を支給するというこの手当をやめて、来年度からの民主党公約「子ども手当」に振り向けるためだ。

朝一番で向かった先は原口総務相。すでに「子育て応援特別手当」の12月支給開始準備を市町村が進めているらしく、原口総務相は立場上、憤慨し、いったん突っぱねた。

そのあと、長妻は福島少子化担当相のところに向かったが、これはもちろん楽勝で、やや気を取り直し、午後になって再度、原口の大臣室へ。

ここで、ようやく原口も「いくつか詰めなくてはならないことがある」と言いながら、「仕方ないな」という風情。もともと、行政刷新会議に尻を叩かれて長妻が奔走しているのだから、とことん反対するわけにもいくまい。

難航の末、「子育て応援特別手当」の執行停止が正式決定したようだ。

それにしても、まだ概算要求の段階というのに、大臣自ら協力を求めて他の大臣を訪ねまわる姿が、テレビ画面に映し出されたのは、もちろん史上初めてのことであろう。

野党時代、カミソリのような切れ味で政府を追及していた長妻厚労相も、やけに疲れて見える。

ただえさえ守備範囲が広い厚労省。問題山積のうえに、一つ一つの案件を生真面目に細部まで理解しようとするのか、官僚レクにやたらと時間がかかるらしい。

「自信喪失気味の長妻厚労相」(週刊朝日)と書いた週刊誌もあるが、へこたれずにやるしかない。

政権交代直後から始まった今年度補正予算と、来年度予算概算要求の同時並行的見直し作業。来年度予算案は年末に原案をまとめて、1月の通常国会に提出しなければならず、とにかく時間がない。

この作業を官僚に丸投げせず、政治家が汗をかいているうえ、その姿がテレビで世間の目にさらされるのだから、楽屋裏をのぞかれているようなものだ。

大臣どうしの意見が対立して、ドタバタ劇を演じているように見えるのはあたりまえで、ようやく日本の政治も、すこしだけ「ガチンコ」になってきたのかな、という気がするのである。

なにせ、これまでは、ドアが閉ざされた自民党の部会から怒鳴りあう声が聞こえてきても、その「ガチンコ」議論の模様が世間の目にさらされることはなかった。

官僚は深く静かに政府与党間を潜水して、政策をまとめるという風で、われわれがテレビで目にすることができるのは、すべて合意が出来上がったあとのセレモニーに過ぎなかった。

霞が関のエリート官僚たちは「センセイたち、いつまでもつかな。そのうち音を上げるだろう」と、“官僚復権”の日を確信しているようだが、さて、どうなるか。

記者やジャーナリストの主要な情報源は官僚であり、どうしても記事には官僚の見方が反映されやすい。記事に書かれているのは、一つの見方であって、真実そのものではない。

マスメディアから情報を受け取るわれわれ一般国民が、「やはり政治家じゃダメだ」とすぐにあきらめるか、「試行錯誤しながらでも政治主導を確立してほしい」と政権選択当初の期待を抱き続けるかによって、新政権の挑戦の成否が分かれるだろう。

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