ハトを刺して米を突く (反戦な家づくり)より
どんな頑丈な家も戦争では瓦礫の山。木の家をつくる建築家が反戦を考えます。平和ボケした頭脳に喝!
ハトを刺して米を突く
山から下りてきたら、案の定、ハトが針のむしろに突っ込んで のたうっていた。
本土の新聞各紙の社説から虚飾をはぎ取って結論だけにすると
産経 「早いこと辺野古を埋め立てろ」
日経 「安全保障のために沖縄に全部押しつけろ」
読売 「もっと早く沖縄に押しつければ良かったのに もう遅い」
毎日 「県内移設は無理」(社としての主張は逃げてる)
朝日 「海兵隊が一番大事」 (by船橋洋一主筆)
判断停止の読売と逃げの一手の毎日は問題外として、産経、日経、朝日(船橋)の主張の微妙な違いには注意しておきたい。
産経は単純そのもの。彼らの言う「現行計画」、すなわち辺野古沖を埋め立てて新基地を建設することが5月末までに決着できる唯一の答えだという。
なんと言うか、アホか と言っておこう。
日経は、むしろ鳩山首相の背中を押すような論調で、もっともっと抑止力やら安全保障やらというご託を並べて、何が何でも沖縄に負担を押しつけろ と言う。
おそらくは、中央官僚の考えと心情を代表していると思われる。
もちろん、詭弁が満載なのは言うまでもないが、尊大きわまりない官僚の意見として見ておく。
朝日の場合は、ちょっと複雑だ。何せ、一つの紙面の中に三つの主張が混ざっている。
社説は毎日と同じで、自社の主張を避けて逃げている。
天声人語では、「命がけと言うなら、沖縄と徳之島の子どもたちのためにかけてほしい。ゆめゆめ米国の代理人として、あてもなく南の島を訪ね歩くことなかれ。」と、やけに真っ当なことを書いている。
そして、そのコラムのすぐ隣に、まごう事なき米国の代理人=船橋洋一が「拝啓 鳩山由紀夫首相」という問題のコラムを書いているのである。
ちなみに、朝日系列ではスーパーモーニングが実質的に「県内移設」反対の報道をしていた。
よろよろと起き出してきて後半だけ見たのだけれども、伊波市長が中継で登場していたし、海兵隊が攻撃に特化した部隊であり、世界を転戦していることや、結果的にトラブルを多く起こしていることなどなど、非常にわかりやすく解説していた。なんで今まで黙っていやがって、という気もするけれども、内容は悪くないものだった。
しかし、いや、だからこそ、唐突とも言える形で、船橋コラムが紙面を占拠した。
船橋は主筆なのだから、かのコラムは朝日系列に対する指令でもあるわけだ。
船橋コラムはネットに出ていないようだが、こちらのサイトで詳しく論じておられる。
植草事件の真相掲示板 「5月5日、朝日新聞の論調、戦術転換か?」
詳しくは実物を読むか、上記のサイトを見てもらうとして、特記すべき点のみ書いておく。
第一は、日米安保条約は絶対だ! ということを ゴリゴリと書いている点だ。
中でも、基地提供の目的は、日本を守るだけでなく、「極東における国際の平和及び安全の維持に寄与」することだ、と確認している。
つまり、海兵隊の「抑止力」は、日本の安全には何の関係も無いけれども、安保条約があるのだから日本は基地を提供しなくてはならない と、産経や読売でも誤魔化していることを、堂々と明記している。
第二に これは冒頭に書いているのだけれども、「ワシントンに来ています。」という文句だ。
つまり、これから書くことは ワシントンの意向(命令)だ ということを最初に宣言しているのである。
そうしておいて、日本は、日本の安全とは関係なく海兵隊に奉仕せよ という指令を下しているのだ。
第三には、(原本を家に置いてきてしまったので、正確に確認できないが、私の記憶では)、このコラムで「現行計画が最善」という米軍の決まり文句が出てこなかった。船橋の言葉でなくとも、現地ではこういう声が強い、というような紹介も無かった。(と思う)
普通に読めば、船橋の主張は「やっぱり辺野古を埋め立てるしかない」ということになりそうだ。
じっさい、上記の掲示板でもそう解説されている。
しかしながら、そうであるならば、「現行計画がベスト」という いつもの決まり文句がガンガン紹介されても良いはずだ。
このコラムの結論は、鳩山首相に「孤独に決断」しろ と迫っている。
「孤独」が何を意味するのか。
沖縄や全国の「基地はいらない」という声に対する「孤独」なのか?
政府や党内での同志を得られない孤独なのか?
はたまた、官僚に総スカンを食う孤独なのか?
ここで考えられる「孤独な決断」とは、アメリカに白旗を揚げろ ということではないのか。
自ら負ける決断は、決して誰も責任を取らない、トップしか出来ない決断に違いない。
ホールドアップして 「わかりました 言うことを聞きます」と言え というのが、船橋の筆を通してワシントンから送られた指令なのではないか。
船橋のコラムがこのようなものだからと言って、今回のハト紀行を擁護する気はない。
と言うよりも、ハトさんがここまで身を捨てて飛び込んだ以上、私たちに出来ることは、徹底的に叩いてあげることだ。
ハトさんは、どうしたって近々にワシントンに出頭して「如何しましょうか ご主人様」と言わされる。
属国の代表として、ここまで逆らってきた以上、それなりの仕打ちをされるのは、間違いない。
その時に、アメリカの目から見て 「どう考えても日本国内に新基地を作るなんて無理だ」と思わせるくらい、ハトの「変節」を叩くしかない。
叩いて叩きまくることが、そのまま、日本の民意の力になる。
民意の力なしに、ハト首相がホールドアップしたら、それこそケツの毛までむしられる。
軽々しい揚げ足取りや、アメリカには絶対に矛先を向けない退陣論などは、なんの力にもならない。
飛び込んだハトの覚悟に見あった決意でハトを刺す。
その刃でアメリカを串刺しにする。
鳩山首相の姿を見ると、どうもこんな最終手段しか残されていないのかと思わざるを得ない。
ズタズタになったハトさんが、命脈を保つのか、政治的ご臨終をむかえるのか、今はわからない。
ただ、昨日の沖縄での惨めな姿をあえて全国に公開した鳩山氏の姿は、自らの口を開くことのできない属国の将の悲しい姿であったと思っている。
ああなることは、行く前から100%わかりきっていたのだから、見せたくなければそういう日程も組めたはずだ。
それを、あえて徹底的に曝したと言うことは、ボロボロに叩かれた自分の姿こそが、自らは言葉にできない「言葉」であると覚悟を決めたのだ と私は理解した。
不穏当かもしれないが、敢えて言えば、普天間問題のみが鳩山政権の解決しなければならない問題ではない。
だから、今ここで倒れてもらっては困る。
あまりにも、手を付けていないことが多すぎるうえに、現時点では余人をもって代え難い。
しかしそれでも、ここまで踏み込んでしまった以上、もう後戻りは出来ない。
「変節」の代償を全身に刻んで、ズタズタのままワシントンへと行ってもらうしかない。
そして虫の息で報告する。
「仰せの通り『抑止力』と口にしたとたんに こんなことになりました・・・」
沖縄に基地はいらない
日本に基地はいらない
グアム移転には六〇億ドル以上出せない
これ以上出すなら日本が持っている1兆ドルの米国債で拠出せよ
ハトは民意の矢を背中に刺してアメリカへ飛べ
どんな頑丈な家も戦争では瓦礫の山。木の家をつくる建築家が反戦を考えます。平和ボケした頭脳に喝!
ハトを刺して米を突く
山から下りてきたら、案の定、ハトが針のむしろに突っ込んで のたうっていた。
本土の新聞各紙の社説から虚飾をはぎ取って結論だけにすると
産経 「早いこと辺野古を埋め立てろ」
日経 「安全保障のために沖縄に全部押しつけろ」
読売 「もっと早く沖縄に押しつければ良かったのに もう遅い」
毎日 「県内移設は無理」(社としての主張は逃げてる)
朝日 「海兵隊が一番大事」 (by船橋洋一主筆)
判断停止の読売と逃げの一手の毎日は問題外として、産経、日経、朝日(船橋)の主張の微妙な違いには注意しておきたい。
産経は単純そのもの。彼らの言う「現行計画」、すなわち辺野古沖を埋め立てて新基地を建設することが5月末までに決着できる唯一の答えだという。
なんと言うか、アホか と言っておこう。
日経は、むしろ鳩山首相の背中を押すような論調で、もっともっと抑止力やら安全保障やらというご託を並べて、何が何でも沖縄に負担を押しつけろ と言う。
おそらくは、中央官僚の考えと心情を代表していると思われる。
もちろん、詭弁が満載なのは言うまでもないが、尊大きわまりない官僚の意見として見ておく。
朝日の場合は、ちょっと複雑だ。何せ、一つの紙面の中に三つの主張が混ざっている。
社説は毎日と同じで、自社の主張を避けて逃げている。
天声人語では、「命がけと言うなら、沖縄と徳之島の子どもたちのためにかけてほしい。ゆめゆめ米国の代理人として、あてもなく南の島を訪ね歩くことなかれ。」と、やけに真っ当なことを書いている。
そして、そのコラムのすぐ隣に、まごう事なき米国の代理人=船橋洋一が「拝啓 鳩山由紀夫首相」という問題のコラムを書いているのである。
ちなみに、朝日系列ではスーパーモーニングが実質的に「県内移設」反対の報道をしていた。
よろよろと起き出してきて後半だけ見たのだけれども、伊波市長が中継で登場していたし、海兵隊が攻撃に特化した部隊であり、世界を転戦していることや、結果的にトラブルを多く起こしていることなどなど、非常にわかりやすく解説していた。なんで今まで黙っていやがって、という気もするけれども、内容は悪くないものだった。
しかし、いや、だからこそ、唐突とも言える形で、船橋コラムが紙面を占拠した。
船橋は主筆なのだから、かのコラムは朝日系列に対する指令でもあるわけだ。
船橋コラムはネットに出ていないようだが、こちらのサイトで詳しく論じておられる。
植草事件の真相掲示板 「5月5日、朝日新聞の論調、戦術転換か?」
詳しくは実物を読むか、上記のサイトを見てもらうとして、特記すべき点のみ書いておく。
第一は、日米安保条約は絶対だ! ということを ゴリゴリと書いている点だ。
中でも、基地提供の目的は、日本を守るだけでなく、「極東における国際の平和及び安全の維持に寄与」することだ、と確認している。
つまり、海兵隊の「抑止力」は、日本の安全には何の関係も無いけれども、安保条約があるのだから日本は基地を提供しなくてはならない と、産経や読売でも誤魔化していることを、堂々と明記している。
第二に これは冒頭に書いているのだけれども、「ワシントンに来ています。」という文句だ。
つまり、これから書くことは ワシントンの意向(命令)だ ということを最初に宣言しているのである。
そうしておいて、日本は、日本の安全とは関係なく海兵隊に奉仕せよ という指令を下しているのだ。
第三には、(原本を家に置いてきてしまったので、正確に確認できないが、私の記憶では)、このコラムで「現行計画が最善」という米軍の決まり文句が出てこなかった。船橋の言葉でなくとも、現地ではこういう声が強い、というような紹介も無かった。(と思う)
普通に読めば、船橋の主張は「やっぱり辺野古を埋め立てるしかない」ということになりそうだ。
じっさい、上記の掲示板でもそう解説されている。
しかしながら、そうであるならば、「現行計画がベスト」という いつもの決まり文句がガンガン紹介されても良いはずだ。
このコラムの結論は、鳩山首相に「孤独に決断」しろ と迫っている。
「孤独」が何を意味するのか。
沖縄や全国の「基地はいらない」という声に対する「孤独」なのか?
政府や党内での同志を得られない孤独なのか?
はたまた、官僚に総スカンを食う孤独なのか?
ここで考えられる「孤独な決断」とは、アメリカに白旗を揚げろ ということではないのか。
自ら負ける決断は、決して誰も責任を取らない、トップしか出来ない決断に違いない。
ホールドアップして 「わかりました 言うことを聞きます」と言え というのが、船橋の筆を通してワシントンから送られた指令なのではないか。
船橋のコラムがこのようなものだからと言って、今回のハト紀行を擁護する気はない。
と言うよりも、ハトさんがここまで身を捨てて飛び込んだ以上、私たちに出来ることは、徹底的に叩いてあげることだ。
ハトさんは、どうしたって近々にワシントンに出頭して「如何しましょうか ご主人様」と言わされる。
属国の代表として、ここまで逆らってきた以上、それなりの仕打ちをされるのは、間違いない。
その時に、アメリカの目から見て 「どう考えても日本国内に新基地を作るなんて無理だ」と思わせるくらい、ハトの「変節」を叩くしかない。
叩いて叩きまくることが、そのまま、日本の民意の力になる。
民意の力なしに、ハト首相がホールドアップしたら、それこそケツの毛までむしられる。
軽々しい揚げ足取りや、アメリカには絶対に矛先を向けない退陣論などは、なんの力にもならない。
飛び込んだハトの覚悟に見あった決意でハトを刺す。
その刃でアメリカを串刺しにする。
鳩山首相の姿を見ると、どうもこんな最終手段しか残されていないのかと思わざるを得ない。
ズタズタになったハトさんが、命脈を保つのか、政治的ご臨終をむかえるのか、今はわからない。
ただ、昨日の沖縄での惨めな姿をあえて全国に公開した鳩山氏の姿は、自らの口を開くことのできない属国の将の悲しい姿であったと思っている。
ああなることは、行く前から100%わかりきっていたのだから、見せたくなければそういう日程も組めたはずだ。
それを、あえて徹底的に曝したと言うことは、ボロボロに叩かれた自分の姿こそが、自らは言葉にできない「言葉」であると覚悟を決めたのだ と私は理解した。
不穏当かもしれないが、敢えて言えば、普天間問題のみが鳩山政権の解決しなければならない問題ではない。
だから、今ここで倒れてもらっては困る。
あまりにも、手を付けていないことが多すぎるうえに、現時点では余人をもって代え難い。
しかしそれでも、ここまで踏み込んでしまった以上、もう後戻りは出来ない。
「変節」の代償を全身に刻んで、ズタズタのままワシントンへと行ってもらうしかない。
そして虫の息で報告する。
「仰せの通り『抑止力』と口にしたとたんに こんなことになりました・・・」
沖縄に基地はいらない
日本に基地はいらない
グアム移転には六〇億ドル以上出せない
これ以上出すなら日本が持っている1兆ドルの米国債で拠出せよ
ハトは民意の矢を背中に刺してアメリカへ飛べ