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新薬pertuzumab前立腺癌の生存を改善

2007-02-28 | 癌全般
Her2受容体に結合する新規の標的モノクロナール抗体薬pertuzumabが再発前立腺がんの生存に貢献することが報告された。Journal of Clinical Oncology誌2007年2月7日号によると、過去の化学療法後に進行した41人の前立腺患者が参加し、3週間ごと、治療薬の投与を受けた。画像診断で腫瘍の縮小は見られなかったが、後ろ向き解析によると、同様の対照群での平均の中央値が10.7ヶ月であったのに対し、pertuzumab投与群では生存期間は16.4ヶ月に延長された。進行前立腺癌にドセタキセルなどの化学療法剤が有効であるが、他に生存率において有効なセカンドライン治療はない。
この理論は、癌の進行を遅らせることにより、患者は良好なQOLを長期間得ることができることを意味する。Pertuzumabは忍容性は良好であるが、腫瘍の縮小も、PSA値の低下も見られない。この試験結果は、長年議論されてきた疑問を再提起するー試験における臨床転帰や評価項目とは、治療選択の少ない進行した難治性の前立腺癌患者にとってどのようなものであるか。
Pertuzumabは、乳癌、卵巣癌、肺癌においても研究中であり、進行卵巣癌においても生存期間を延長するとみられる。
Cedars-Sinai Medical Center


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