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膵臓癌に増強化学療法+放射線/ミシガン大

2005-11-15 | 膵臓癌
診断後の平均生存期間が10ヶ月という膵臓癌に対してミシガン大学総合癌センターの新療法により1年を超えることが可能になる、また致死的な癌を治癒可能な癌に変えるかもしれないと期待している。膵臓癌の患者のうち腫瘍サイズが小さく手術可能であるのは1/6である。膵臓癌は他の癌と異なり、放射線+化学療法が有効でないことがその短い生存期間の理由である。
この試験的治療は放射線増感作用を持つゲムシタビンおよび他の薬剤を膵臓原発腫瘍に限界量投与しながら全身にも増強して、一方で局所をターゲットとした高度な放射線照射を行うものである。5人に1人もの患者で腫瘍を手術で摘出可能なサイズに縮小させることが可能であった。
アーノルド・モラワ氏は黄疸に気づき膵臓癌が発見され、この治療を受けた。「まず、私は診断時この病を克服した人を知らなかった。ただあまりに恐ろしかったがその後気持ちを落ち着けて、妻とともにインターネットであらゆる情報を探し、100以上の論文を読んだ結果、このチャンスに巡り合えた。」彼は、6年後の現在も無病で生存している。
現在は、さらに正常細胞にダメージを与えない分子標的薬を加えた増強化学療法(intensified chemotherapy with radiation)が研究中である。「治癒不能膵臓癌に治癒の希望を与えるものになるだろう」と、ミシガン大放射線科部長Theodore Lawrence, M.D., Ph.D.,氏は言う。 ミシガン大記事

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