2014年上半期の直木賞を受賞した「破門」のシリーズ第一作です。
17年も前に書かれた作品で、この作品の名前を取って「疫病神」シリーズと呼ばれていて、「破門」が5作目ですから非常に間隔を置いて書かれています。
もっとも、黒川はいろいろなシリーズを並行して書いているので、寡作なわけではありません。
典型的なノワール小説ですが、阪神淡路大震災後の関西地方の荒涼した背景がうまく利用されています。
極道やそのシノギ、それに博打などのシーンは非常にリアリティがあり、作者の来歴は知りませんが、かなり元手がかかっている感じがします。
主役がカタギ(一応建設コンサルタントを名乗っている)で、相棒がバリバリの極道なのが作品のバランスをうまく取っています。
暴力や犯罪まがいのシーンが頻出しますが、主人公だけでなく極道の相棒も憎めないところがあるのが魅力になっているのでしょう。
ストーリーのテンポがいいし、会話もうまいので、一級のエンターテインメントになっています。
児童文学でも、どうせエンターテインメントを書くなら、このくらいはじけたものが欲しいです。
17年も前に書かれた作品で、この作品の名前を取って「疫病神」シリーズと呼ばれていて、「破門」が5作目ですから非常に間隔を置いて書かれています。
もっとも、黒川はいろいろなシリーズを並行して書いているので、寡作なわけではありません。
典型的なノワール小説ですが、阪神淡路大震災後の関西地方の荒涼した背景がうまく利用されています。
極道やそのシノギ、それに博打などのシーンは非常にリアリティがあり、作者の来歴は知りませんが、かなり元手がかかっている感じがします。
主役がカタギ(一応建設コンサルタントを名乗っている)で、相棒がバリバリの極道なのが作品のバランスをうまく取っています。
暴力や犯罪まがいのシーンが頻出しますが、主人公だけでなく極道の相棒も憎めないところがあるのが魅力になっているのでしょう。
ストーリーのテンポがいいし、会話もうまいので、一級のエンターテインメントになっています。
児童文学でも、どうせエンターテインメントを書くなら、このくらいはじけたものが欲しいです。
疫病神 (新潮文庫) | |
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