著者の中学生の息子(父親はアイルランド人)が通うイギリス南部の中学校を舞台にしたエッセイ集(その記事を参照してください)の第二弾です。
題名は、日本人(イエロー)とアイルランド人(ホワイト)の血をひいていて、思春期のメランコリックな気分(ブルー)もあらわした、主人公の走り書きに基づいています。
このエッセイは、新潮社の波という雑誌に連載されていたものですが、主人公の息子が元底辺中学校(著者がそう呼んでいます)に順応していくように、著者もこの連載に順応して、どんどん読みやすくなっています。
イギリス南部の選挙では労働党が勝つようなリベラルな土地の様子とともに、帰省時に孫と触れ合う著者の父親の様子などが、闊達な筆さばきで描かれています。