いつまでもぼちぼち

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実在する全てと無関係です

読書録「きわどい科学」ほか

2022-01-02 | Weblog
読書録「きわどい科学 ウソとマコトの境域
を探る」4

著者 マイケル・W・フリードランダー
訳 田中嘉津夫、久保田裕
出版 白揚社

p183より引用
“学者気取りの連中の勘違いを徹底的に暴き
立てていくところは実に楽しめるのだが、四
〇年以上経っても状況はいまだほとんど何も
変わっていないことに気づくと、とたんに憂
鬱になるのである。”

目次より抜粋引用
“科学とそのまがいもの
 いつの時代も変わることなく
 革命はおずおずとーその成功と失敗と
 科学とはどんなもので、どのように実践さ
れているか?
 科学の現場はこんな仕組みで動いている”

 物理学者である著者による、科学と疑似科
学を区別し見分けるための知識を記した一冊。
 世界を一変させてしまいそうに思わせるト
ンデモ理論からそれらに対する方策について
まで、実際に科学界にあった揉め事の実例を
挙げながら書かれています。

 上記の引用は、マーティン・ガードナーの
「奇妙な論理」について書かれた項での一文。
この本の出版が原本が1995年、そこからさら
に20年経った2021年12月現在でも、どうにも
いまいち怪しい話は、無くなるどころか増え
る傾向にあるようです。特に今の状況は、行
動の選択が命に係わる時期ですので、本書に
書かれている知識は何がしかの役に立つので
はないでしょうか。
 今こそ読みたい作品ですが、翻訳書の特徴
でしょうか、とにかくぎゅうぎゅう詰めで書
かれているので、読み苦しいと思われる方も
いるかもしれません。

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読書録「ホーンテッド・キャンパス白い椿と
落ちにけり」4

著者 櫛木理宇
出版 角川ホラー文庫

p202より引用
“ 決まりきった生活は安寧であるようでい
て、知らぬ間に自我をすり減らせていく。ぬ
るま湯に浸かった日々が感覚を鈍らせる。親
しいはずの人々に囲まれながらも、孤独に陥っ
ていく。”

目次より抜粋引用
“悪魔のいる風景
 夜ごとの影
 白椿の咲く里”

 見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
テリ。シリーズ第10弾。
 「血が沸騰するような気がする」と、エク
ソシスト系映画を見た時の自らの反応を話す、
オカルト研究会仮入部希望の一年生・蟹江。
大仰とも言える表現を使う彼に、部長・黒沼
は菓子を勧めて話をさらに聞き出す…。

 上記の引用は、大学院生の研究生活につい
ての一節。
肉体的にも精神的にも、変化のある負荷がな
ければ、衰えてしまうものなのかもしれませ
ん。
 事件をきっかけに入った新入部員の鈴木が、
味のあるいい奴で、主人公・八神森司のフォ
ロー役としていい立ち回りをしてくれます。
しかし、この巻まで進んでも、主人公とその
想い人の仲は良い雰囲気な様子止まり。周り
の登場人物も我々読者も、まだまだ甘酸っぱ
い関係を見守ることになりそうです。

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