生れながらの犠牲者 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 858) | |
クリエーター情報なし | |
早川書房 |
一方、その夜も遅くパトロール中の警官から事件を知らされたフレッド・フェローズ署長は、ことが年若い娘だけにいやな胸騒ぎを覚えた。さっそく配下の署員に一世捜査の命令を下した。が、バーバラを見たという者もいなければ、足どりも全然つかめなかった。─翌朝はやく、エヴリンの家をたずねたフェローズは、バーバラが失踪する前の晩、生れてはじめてのダンス・パーティに出かけたことを知った。その事実から推せば、若い娘たちの例にもれず、性の甘いかおりをかぎつけた後の不祥事ではなかったか? が、フェローズの願いもむなしくその線からの捜査も行きづまるばかりで、バーバラの行方は杳として知れないのだった……。
一少女の失踪事件のうらに隠された意外な男女関係の絵図! サスペンスあふれる犯罪小説の白眉!』
フェローズ署長ものの第5作。
1962年の作なのだが、ある意味新しいのではないか。
心理的には最近になって表だって語られるようになった気がする。
そう、物理的には殺しはしないとしても。