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豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

白馬岳遭難4人凍死事故で書類送検

2007年10月02日 | ツアー登山、ガイド山行
先日、「あの件は、まだ続いてるらしい」という記事で昨年10月に白馬岳で発生した4人凍死事故について書きましたが、今朝新聞の社会面を見たらその件について出ていました。

ガイドを書類送検へ 北ア4人遭難死亡 悪天候で強行
Asahi.com 2007年10月02日08時23分

引用します。
北アルプス白馬岳(標高2932メートル)で昨年10月、九州からの7人のパーティーが遭難し女性4人が死亡した事故で、長野県警大町署は同パーティーを引率した福岡県大牟田市の山岳ガイド、田上和弘さん(49)を業務上過失致死の疑いで近く書類送検する方針を固めた。悪天候の中で登山を強行した点などに過失があったと判断した。同署は1日、田上さんから同容疑で事情聴取をした。
引用おわり



私は昨年、この件について何度も書きました。

白馬岳遭難 その1 その2 その3 その4
白馬岳の遭難に思う
白馬岳や奥穂高岳で遭難発生

個人的には非常にショックな事故でしたので、あれこれ考えたものです。





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2 コメント

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やはり、ですか (TAKINON)
2007-10-04 11:59:22
追っかけ記事が掲載されていました。

白馬岳で4人死亡遭難事故で大町署がガイド男性と実況見分(信濃毎日新聞)
http://www.shinmai.co.jp/news/20071004/KT071003FTI090014000022.htm

記事には、ガイドのコメントとして、
「自分も、どうしてこうなった(遭難した)のか分からない」とか、「(遭難のことは)毎日思い出しており、忘れられない。事故の原因は、自分でも分からない部分がたくさんある」
とありますが、マスコミの取材を受けての対応であり、弁護士等に言い含められている部分があるにせよ、ちょっと無責任じゃないの、と感じました。

また、同ガイドの勤務先からは、事故後に次のコメントが出されていました。
http://www.raliguras.com/news/news20061113.html
このコメントを書いた浦氏は当時、全九州アルパインガイドクラブ代表であり、日本山岳ガイド協会の役員でもあります。

問題なのは、未だに日本山岳ガイド協会からも日本アルパインガイド協会からも、報告書の公開がないことです。唯一、AGSJの理事会決議・承認事項の中で同ガイドに対し厳重注意処分が決まったとあるだけです。(該当決議は現在HPから削除されています)

情報公開を謳う団体にしては、寂しい限りといわざるを得ません。想像ですが、ご遺族の方も納得していないのではないでしょうか。

記憶に新しい「大日岳裁判」では、政治的な駆け引きも多く見受けられましたが、「引率の講師」側からも情報が出て、救援組織が作られたりもしました。

今後、刑事では立件から送検から起訴・不起訴という流れになるのでしょうが、その中で原因が究明されることを願ってやみません。(ご参考までに、医療事故では最近、事故後3~4年後の送検・起訴が平気で行われています。)
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Unknown (bongo-pete)
2007-10-04 17:03:43
祖母谷から白馬へ登りながら実況見分ですか。警察も大変ですね。

なんでこんな事故が起きたのかについて当時私は懸命に考えましたけど、結局、ガイドに「北アルプスの秋山を登る」「中高年を連れて歩く」ための知識と経験が極度に不足していた、としか説明のしようがありません。

本人が「自分も、どうしてこうなったのか分からない」と言うのも、まあ当たり前のように思えてきましたね。ヒマラヤや冬季登攀の経験はあっても、北アルプスの秋についてはやっていることがシロウトと変わらないわけですから。自分で原因がわかるぐらいなら、最初からこんな無茶なツアーはやらないでしょう。

日本山岳ガイド協会等の情報公開について、私はまったく期待していません。私も認定ガイドのハシクレですが、上から詳しい情報なんて伝わって来ないです。年間に数人死んだ、ぐらいしかわかりませんね。
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