豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

奥多摩消防署のサイトから その2

2008年01月07日 | 山岳遭難
何度も奥多摩消防署のサイトについて書いていますが、再び事故の詳細が出ていましたので書いてみます。というか、シリーズ化決定。


奥多摩消防署 山岳事故の詳細2007年

平成19年11月から12月にかけて発生した事故についてコメントしてみます。



平成19年11月3日(土)丹三郎 御岳山道で歩行中突然倒れる

おそらく登山口からそんなに遠い場所ではないでしょう。仲間によって胸骨圧迫がなされており、しかも救助隊はAED持参です。樹林帯ですが、ヘリコプターによるピックアップが可能な地点も近くにあったようです。遭難者の生死はどうだったのでしょうか。
右の画像にはモクモクと煙が出ている様子が写っていますけど、樹林帯ではこのような発煙筒が有効なようで、最近はウチらにも支給されています。ケイアンドケイというメーカーの気密試験用発煙筒です。調べてみると、防災用品の店などで入手できるようですね。車載用の発煙筒は煙があまり出ないので、樹林帯の深いところにいる場合は効果ないと思います。が、薄暗い時にはいいかもしれません。また車載用発煙筒はいざというときに火を起こすこともできるので、個人的にはオススメアイテムです。


平成19年11月3日(土)鋸尾根鎖場で滑落

鋸尾根って奥多摩駅から歩いてすぐに取り付けるので、昔は何度も登りました。山頂からちょっと下ると舗装された林道があるので、気が乗らない時にはちんたらちんたら楽な道を歩いて下ることができるのもポイントです。足慣らしにちょうどいいですね。
で、このコースには鎖場経由のバリエーションがあるのですが、解説にもあるように事故が多いです。そんな大変なところだったかなあ?と思うのですが、行ったのはかなり昔なので状況が悪くなっているのかもしれません。


平成19年11月11日(日)川苔谷登山道で滑落

この画像を見た時「バッサリやっているなあ」という印象が先に立ちました。

解説では「樹木を整理」と書いていますが、画像に写っている通り樹木を思い切りぶった切っています。ヘリコプターによる吊り上げを行うために樹木を伐採することがあるのですが、画像で見たのは初めてです。

搬送先は国立災害医療センターとなっていますが、これは東京の立川市にあります。ヘリコプターなら、奥多摩からでも「あっ」という間なんでしょうね。


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