poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

ぐるぐるが好きなわけ…

2007-11-04 19:32:06 | ひとり言
好きな形は、どういうわけか “ぐるぐるねじねじ” …したもの。
絵が描けない、絵心がない…ということが一番の理由なのだが、野草展に出品した過去9回のうち6回が “ぐるぐるねじねじ” がモチーフである。

螺旋は、平面曲線の渦巻き線=spiral(ぐるぐる)と空間曲線の弦巻き線=helix(ねじねじ)の2種に大別される。
それをbocco流に言い換えると、 “ぐるぐる” と “ねじねじ” になる。
蚊取り線香の渦巻き、巻き貝の形等々が前者の代表なら、朝顔のツル、コイルばね、ねじ山等々は後者の代表。
ちなみに、DNAは二重の弦巻きだ。
螺旋には無限の意味もあって、古代から様々な文様に使われている。

写真は蘇州の虎丘という史跡で撮ってきたもの。
春秋時代後期の建造物とのことなので、今から2500年くらい前のものなのだろうか?
いくぶん温かみを感じさせる石の表面いっぱいに刻まれた一本の螺旋。
その末端はさらにまっすぐに天に向かって見えない線を描いているかのようだ。
シンプルでありながらすべてを抱き込んでしまうようなのびのびとした線に、惹かれるものがあった。

一本の線。
私が作品づくりにおいて求めているもの、目指すもの…というより憧れるものは、まさに一本の線による表現。
それは、例えば仙崖が描いた「丸三角四角」「横一文字」。
ニルス・ウドが雪面に赤い植物の液で染めた一本の線。
あるいは、マーク・ロスコの描く空間の奥行きや、李兎煥の余白の向こうにある計り知れない巨大なもの。

はるか深遠なるものに憧れ、一本の線を求めて彷徨を続ける私がいる。
コメント
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