goo blog サービス終了のお知らせ 

poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

はんなりと…廓文章(吉田屋)

2012-01-15 20:21:48 | kabuki
歌舞伎鑑賞事始めは、今年も新春浅草歌舞伎でした。
一昨日(1/13)、昼の部と夜の部を通しで鑑賞してきました。

何より楽しみにしていたのは昼の部二つめの『吉田屋』。
この演目は、坂田藤十郎の“伊左衛門”で二度、片岡仁左衛門の“伊左衛門”で一度観たことがあるだけなのですが、
これを愛之助丈で観る日がこんなに早く訪れるとは。。。
相当な練熟だけでなく、和事の艶が求められる役柄なので、若い役者さんが演じるとどんな伊左衛門になるのか、誠に失礼ながら、素人目のよけいなお世話で少々心配でもあったのです。

しかし、“愛之助-伊左衛門”は、当代仁左衛門を彷彿させる立派な初役でした。
今後、この人なりの味わいが加わり、深まっていけば…と、10年後、20年後への期待がふくらみます。
『南総里見八犬伝』犬飼現八の堂々たる見得、『敵討天下茶屋聚』東間三郎右衛門も凄みのある色悪…と、幅も広がって、今まさに成長著しい時期なのでしょう。
渡辺保さんの辛口評論でも評価が高く、うれしくなってしまいました。

今週末は国立劇場初春歌舞伎公演を鑑賞する予定です。


☆おさらいも兼ねて、去年鑑賞した芝居を書き出してみました

〈 2011年 鑑賞リスト 〉
1/7…新春浅草歌舞伎 @浅草公会堂  亀治郎/愛之助/亀鶴
第一部『三人吉三巴白波』『独楽』
第二部『壺坂霊験記』『黒手組曲輪達引』

1/8…壽 初春大歌舞伎 昼の部 @新橋演舞場 団十郎/三津五郎/橋之助
『御摂勧進帳 加賀国安宅の関の場』『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿』『寿曽我対面』

1/21…新春浅草歌舞伎 第二部 @浅草公会堂 亀治郎/愛之助/亀鶴
『壺坂霊験記』『黒手組曲輪達引』

1/27…初春歌舞伎公演 @国立劇場大劇場 菊五郎/時蔵/菊之助/松緑
『四天王御江戸鏑』

2/16…二月花形歌舞伎 第二部 @ル テアトル銀座 染五郎/亀治郎
『女殺油地獄』

2/25…二月花形歌舞伎 第一部 @ル テアトル銀座 亀治郎/染五郎 
『於染久松色読販』

3/11…@国立劇場(震災のため公演中止) 仁左衛門/時蔵/孝太郎/愛之助
『絵本合法衢』

4/15…四月大歌舞伎 昼の部 @新橋演舞場 菊五郎/時蔵/三津五郎/藤十郎
『お江戸みやげ』『一條大蔵譚』『恋飛脚大和往来 封印切』

4/20…同上

5/20…五月花形歌舞伎 昼の部 @明治座 亀治郎/染五郎/勘太郎/七之助
『義経千本桜 川連法眼館』『蝶の道行』『恋飛脚大和往来 封印切』

6/17…6月歌舞伎鑑賞教室 @国立劇場大劇場 翫雀/壱太郎
『義経千本桜 川連法眼館の場』

6/24…六月大歌舞伎 夜の部 @新橋演舞場 吉右衛門/仁左衛門/時蔵/染五郎/愛之助
『吹雪峠』『夏祭浪花鑑』『色彩間苅豆』

7/21…七月大歌舞伎 昼の部 @松竹座 仁左衛門/三津五郎/時蔵/秀太郎/愛之助
『播州皿屋敷』『素襖落』『江戸唄情節』

7/22…七月大歌舞伎 夜の部 @松竹座 仁左衛門/三津五郎/時蔵/秀太郎/愛之助
『菅原伝授手習鑑 車引』『伊勢音頭恋寝刃』

9/16…9月文楽公演 第一部 @国立劇場小劇場 住太夫/源太夫/蓑助/勘十郎
『寿式三番叟』『伽羅先代萩』『近頃河原の達引』

10/14…芸術祭十月花形歌舞伎 昼の部 @新橋演舞場 愛之助/獅童/笑也/右近/笑三郎
『源平布引滝 義賢最期』『京人形』『江戸ッ子繁昌記』

11/13…11月歌舞伎公演 @国立劇場大劇場 藤十郎/梅雀/魁春/亀鶴
『日本振袖始』『曽根崎心中』

12/16…十二月歌舞伎公演 昼の部 @日生劇場 染五郎/松緑/海老蔵
『碁盤忠信』『茨木』


……こんなに観ていたんだ!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初歌舞伎 & iPhoneデビュー

2011-01-09 12:48:48 | kabuki
1月7日、「新春浅草歌舞伎」(第一部・第二部)を楽しんできました。
若手の役者さんたちが、日頃なかなか演ずる機会のない大役を務める浅草ならではの座組。
Bocco は昨年初めて見て以来、彼らの意気込みや気迫の感じられる独特の雰囲気のとりこになっています。



公会堂前にあるスターたちの手形が並ぶコーナーには、先ごろ亡くなった高峰秀子さんと中村富十郎さんへの献花がありました。

この記事はただ今、iPhoneで作成中。
まだ操作に慣れていないので、苦戦しています。
だから今日は言葉少なめ。
続きは後刻、パソコンにて。。。

その翌日は、新橋演舞場で「壽 初春大歌舞伎」(昼の部)を鑑賞。
お正月らしい華やかで愉快な演目を楽しみました。
(『妹背山婦女庭訓』は愉快というよりもinteresting。。)

そんなわけで、年明け早々歌舞伎三昧の日々。
連休最終日の今日は、さすがにおとなしく自宅で過ごしています。
  ※青色部分は1月10日に加筆しました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよ~っ、松嶋屋ぁッ!

2010-12-06 00:46:42 | kabuki
京都・南座の顔見世公演で成田屋さんの若旦那が降板となったのは、皆さまよ~くご存じの通り。
その代役として、名古屋山三(阿国歌舞伎夢華)には片岡仁左右衛門丈、曽我五郎(外郎売)には片岡愛之助丈が舞台に上がり、南座は連日大入り満員…ということも、皆さまご存じの通り。

その愛之助丈、実はBoccoが一番注目している歌舞伎役者なのですねぇ。。
若旦那の大けがのニュースを知ったとき、たぶん代役が回ってくるんだろうなぁ…と思いました。
でも、まさか曽我五郎とは。
昨年11月に団十郎の『外郎売』を見ていましたので、あの早口の長台詞をどうやってマスターするんだろう…って、老婆心。
大変な役が回ってきたものだと、期待と不安が交錯し、まるで保護者のような気分でドキドキでした。

ところが、その余計な心配をよそに、見事にやってくれました!
まるで本役のごとく堂々と演じきり、大絶賛されているとのこと。
今まで応援してきた甲斐があったというものです。

冒頭の写真は、今年の顔見世の最初の演目『羽衣』。
片岡孝太郎丈(天女)と愛之助丈(伯竜)のツーショットです。
同じ演目を見たのは07年10月の歌舞伎座。
初めて見るナマの坂東玉三郎(天女)に目を奪われていた Boccoは、このとき、愛之助扮する伯竜にはあまり目が向いていませんでした。
その翌月の11月は『摂州合邦辻』(於:国立劇場)で誉田主税之助役。
このときも、さほどの印象がないままに終わりました。

07年7月の松竹座でも成田屋の若旦那の代役で歌舞伎十八番の一つ、『鳴神』上人を務めていた愛之助サン。
08年2月には博多座で中村七之助クン演ずる雲の絶間姫を相手に再び『鳴神』上人を務め、
今年10年6月には、国立劇場で『鳴神』上人を演じています。
(07年・10年…雲の絶間姫は孝太郎丈。)

愛之助丈がすごいと思ったのは、08年7月の大阪・松竹座でのこと。
『伽羅先代萩 』の「花水橋」の場、絹川谷蔵役でした。
尾上菊之助丈演ずる足利頼兼との引っ込みの場面…そこで、ガガーンと来てしまった。
若いながら、この役者さんには太くて強靱なシンが通っている!…と、直感的に思ったわけです。
以来、遠まきにこの若い役者さんを応援してきたBoccoとしては、この度のことは快哉を叫びたいくらいに喜ばしいことなのです。

この快挙は、いきなりやってきたものでは決してなく、子役時代以来の30年以上にもわたる日々の精進のたまものなのでしょう。
そして、人並み外れた集中力と精神力が発揮されたということでもあるでしょう。
それとても、ただ生来備わったものというよりも、修業の中で自ら培ってきたものなのではないでしょうか。
謙虚で真摯、そして内に秘めた “ごんたくれ気質”…それがこの若き歌舞伎役者の身上なのだと思います。




こちらは、『外郎売』の舞台の様子。
左から、小林舞鶴(孝太郎)、化粧坂少将(市川春猿)、曽我五郎(愛之助)、大磯の虎(市川笑三郎)…かな?
愛之助丈は、当初「朝比奈」を演ずることになっていました(それも見たかったなぁ)…子役時代に「朝比奈のおっちゃんの顔、こわい~!」と泣きそうになったというエピソードがあるそうですが…その小林朝比奈役は愛之助に代わって市川猿弥丈。
それにしても、このキャスティングはすてき!
到底見に行けるはずもないから、なおさらすてきに思えてしまう。。。

  <画像はいずれもwebニュースから拝借しました>

あ~ん、歌舞伎の話に夢中になっているうちにこんな時間に。。。
李白と李青のお話は、明日に延期です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする