poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

式根島報告:自然の恵み~食物編

2006-05-28 19:25:56 | 野外教室
これ、なんだかわかりますか?
私も見たのは初めて・・・実はハマボウフウの花・・・お刺身のツマに使われてるあのハマボウフウなんです。
島に着いた日の朝、民宿に荷物を下ろしてから向かった石白川海岸のはずれで見つけました。
葉の部分を採って、早速その日の昼食に。
キリッとした風味が前夜からの船旅で疲れた体に心地よい刺激となって、海を眺めながらの食事をいっそう楽しいものにしてくれました。

石白川海岸では、こんな大収穫もありました。


式根島での楽しみの一つ、ヒロメです。
その日の朝まで大荒れだった海。その直後の波打ち際に大量のヒロメが漂っているところに遭遇するという幸運に恵まれた私たちは、迷わず採れる限りのものをいただいたのです。
・・・ただし、実際に海に入って集めたのは師匠とMさん。
   私は、師匠の特大採集袋をもってヒロメを受け取る役目にすぎませんでした。

ヒロメ_広布とは、昆布の古い呼び方でもあるようですが、島でいただくヒロメは円形で、昆布ほどの厚みはありません。
島の人たちはとれたての新鮮なヒロメをミキサーで細かくしてネバリけが出たものに、熱々の味噌汁を注いで食します。
味噌の香りがヒロメの香りを引き立て、さらにヒロメの旨味が舌をうならせるのです。
あ~ぁ・・・思い出すだけでも食欲がわいてしまう!!!

見事な晴天となった翌朝、民宿の物干場を借りてヒロメを干している様子をごらんあれ!
しっかりと乾いて磯の香りをたっぷり残したヒロメを持ち帰り、早速“木の芽煮”にしました。
木の芽_山椒の葉は、唐人津城からカンビキ山へ移動する山道で歩きながら採集したものです。
このコースでは例年、山帰来_サルトリイバラの実が採れるのですが、前回お話ししたように、雨が続いて気温が上がらなかったせいか、今年はほとんど見つけることができませんでした。

干したヒロメは、お湯で1時間ほどコトコト煮た後、冷めるまで待ちます。
それを2~3回繰り返して十分に軟らかくなったものを味付けして煮るものらしいのですが、せっかちのBoccoは下ゆでを1回した段階で味付けつけしてしまい、結局煮えたものを冷まして冷蔵庫で保存し、さらに煮込むという“急がば回れ”の反対をするハメになりました。
翌日、地鉈温泉の脇で見つけたヒジキも、本当はヒロメと同じように何度も湯がいてから天日に干し、それをもどして調理するものなのに、たったの1回湯がいただけで、十分軟らかいと勝手に判断して炒め煮にしたところ、実に歯触りのしっかりしたものになりました。
娘に言わせると“野菜を食べてる!って感じ”なのだそうですが、手間をかけずに短時間で料理することが当たり前のようになってしまった日頃の生活ぶりを再確認させられたような気がします。

海で採り、手間暇かけてようやく食卓に上る海産物。
島の人の多くは、そんな暮らしを大切に守っているのですね。
その一部だけのまねごとで“スローライフ”だとか“ロハス”とかいって、そんなことまでも商品化してしまう愚かさ!
そうした現象に薄っぺらく悲しいものを感じるのは私だけではないですよね。
“いいとこ取り”は、所詮身につくものではなく、スタイルだけをいただいたとしても、本当の生活ではないと私は思っています。
・・・前回の記事にあえてそういう表現を使ったのは、Boccoなりのアンチメッセージのつもりだったのです。

あっあっあ・・・へんに理屈っぽくなっているBoccoです。
お伝えしたいことがまだまだたくさんあるのですが、今日はこのくらいにしておきましょう。
最後にこれ! 師匠が採集したフノリとキクラゲを干しているところです。


向こうに並んでいるのは、私が持ち帰った流木の一部。
2週間も降り続いた雨でずっしりと重くなっていました。
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

式根島から帰ってきました!

2006-05-24 23:02:59 | 野外教室
心配していたお天気も、願いが通じたのか、すばらしい好天。
暑すぎず寒すぎずで、過去6回にわたるこの島での野外教室のなかで一番のコンディションでした。
島で一番高いスポット・・・といっても標高99m・・・カンビキ山展望台からの眺めはこんな感じ。
向こうに見えるのが新島で、写真には収まりませんでしたが、さらに左に目を移すと利島が見えます。

若き日の熊谷守一翁の絵に“野天風呂”というのがありますが、そこに描かれているのが地鉈温泉です。
この温泉のヌルヌルが苦手な私は、仲間たちが入浴している間、岩にはい登ったり、海を眺めたり、波の音を聞いたり・・・飽きることがありません。


例年なら、島のあちこちに自生する木いちご、大島桜の実、桑の実 etc. が食べ放題・・・だったはずなのに、今年は雨が多く、なかなか気温が上がらなかったせいか、特に桑の実の食べ頃からはずれてしまいました。
おそらく今日あたりは、こんな感じになっているのではないでしょうか?

これは2年前に撮影したもので、ポストカードの一枚になっています。

今日お伝えしたのは、式根島でのあれこれのほんのほんの一部。
あと5回くらいはネタに困らないんじゃないかしら。。。
撮った写真は今回だけで100枚を超えています。


島を離れていく客船の最後尾から撮った様子です。
式根島の向こうにポコッと頭を出しているのが神津島。
この左側に三宅島の島影が見えました。
野草グループが“海教室”として三宅島に行ったのは、7年前と8年前のことになります。
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポストカード(5):式根の海岸

2006-05-14 15:48:39 | works
連休のしっぽあたりからずうっと
少しはこんな気分になりたいなぁ~なんて思いながらの週末です。

来週の今ごろは式根島の山道を歩いているはず。
予報どおりなら、次の週末もいいお天気は望めそうにもないけれど、脱日常のモード切り替えができるだけでもよしとしたいと思います。
大雨でないかぎり、外で遊びまくるのが私たちのやり方。
雨に濡れることも、また楽し・・・です。

浜松町の駅を出て竹芝桟橋に向かう時から気分は
式根島が呼んでいます~♪♪♪

そんなわけで、今日の写真は泊海岸の砂。
寄せては返す波の跡がきれいな線を描いています。
これをモノクロにしたものをカードにしました。

出発は19日夜。東京に戻るのは22日夜になります。
客船での往復も楽しみです。
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

都心で収穫? それとも拾得?

2006-05-08 22:01:16 | 日々録
長い連休が終わりました。
以前は“野草”の仲間たちと清里に出かけていたのですが、5月の野外教室が三宅島や式根島に移って以来、特に予定のないゴールデンウィークを過ごすようになっています。
それでも、たまたま江戸川区方面へ出かける用事があったついでに、友人と小岩~森下~清澄~人形町~日本橋・・・と足を伸ばしました。

その途中、日本橋近くで見つけたのがこの実!
ビル街の木立の下にたくさん落ちていたのです。
あちこちの公園でも見かけるこの実、以前にも何度か別の場所で拾ってきたことがあります。
コロンとかわいらしい形が気に入って、お正月の作品に使ったりしたのですが、ジツは私、この子の名前を知らないのです。
見上げると、合歓の木のような葉っぱがたくさん付いた木が立っていました。
でも、合歓ならマメ科だから、こんな実であるはずはないし・・・さて、いったい何の実なんでしょうか?

ハッハッハッ・・・いかに植物のことを知らないかがバレバレだぁ。。。

今日も脇役は、インドのカディ=Khadiで作った小さなスカーフ。
何かしら布を首に巻いていることの多い私には、大切な相棒です。

式根島まであと10日~♪
コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポストカード(4):磯で拾った

2006-05-01 20:55:12 | works
ゴールデンウイークが始まりました。
久々のまとまった休日ではあるのだけれど・・・雑事に追われてあっという間に終わってしまいそう。。。

式根島のひっこんどう海岸での作品です。
そのあたりで拾った小さな流木や植物、貝殻、陶片にガラス片・・・波と砂に洗われて角の取れたガラスを sea glass というのだそうです・・・そのとき身につけていたシルバーのアクセサリーも動員しました。
右のビーチサンダルの下にある黒くて四角い物体は、使い捨てカメラの残骸です。
錆びついていい味を出しています。

海岸で拾うそうしたものたちは、私たちには何よりの宝物
家に持ち帰り、何かの作品になるまで身近なところに置いて、島で遊んだ余韻を楽しむのです。

ポストカードには、この写真にポスタリゼーションというフィルターをかけたものを使いました。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする