iwao's diary

BlogをAmebaへ転居しました。
こちらも当分残しますけど、更新はありません。

糸を引く話

2007-07-10 | ひとり言
阿漕農相は、実家の近所にあるいつもの定食屋さんで、好物の納豆定食を美味しそうに食べていた。
「ごちそうさん!」
阿漕は食べ終わると、満足そうに店を出て行った。
「あぁ、また今日もかぁ~」、店主は、粘っこい納豆の粒がまだ残っている食器を片付けながらつぶやいた。


数ヶ月が経ったある日、阿漕はある記者会見にのぞんだ。
「大臣、ところで地元の定食屋さんじゃ、いつも、納豆定食を召し上がるとか・・・」
「いやぁ~、よく知ってるね、君。そう、やはり地元の納豆っていうのは、かかせないねぇ~」
「納豆定食を食べる庶民的な大臣って感じですが、その定食、お値段も庶民的なんでしょうね」
「えっ、値段ね、、、あっ、あれは1000円だったかなぁ~」
「あれぇ、あの定食は、800円では? いつも召し上がってみえるんですよねぇ?」
「あぁ、まぁ、、、」
「実は、大臣、店主がお代をいただいていないって言ってるんですけど、、、」
「バッ、馬鹿な、そんなわけないだろう!」
「じゃあ、確かに支払ったっていう証拠、領収書とかあれば、見せてもらえませんかぁ~」
「いや、ちゃんと支払ってるよ、秘書が領収書とかも管理していますって」
「じゃあ、領収書、見せてもらえませんか、店主はお代を頂戴していないと言ってますので、潔白を証明するにも、領収書があれば、一目瞭然ですから」
「う~ん、それはですね、ちゃんと食糧費ということで積み上げて、管理しているんですよ、うちの事務所では、きちっとね。それからですね、法律では、そのような領収書の提出義務はないんです!」
「法律に規定がなくても、領収書をお持ちで、ちゃんと管理されてみえるんだったら、それ見せてもらえれば、店主が嘘ついていたってことで、身の潔白が証明できるじゃないですか!」
「えぇ~、ちょっと待ってください。。。あっ、今、秘書が地元に確認しましたら、その店主が思い違いしていたそうで、毎月、ちゃんとうちの事務所から代金を受け取っていると確認がとれましたので、、、店主の勘違いですな。」
「だったら、なおのこと、事務所で管理されている領収書を公開していただければ、大臣の疑惑がすっきり晴れるんじゃないですか!」
「いや、だから、店主も勘違いしていたって言っているわけです。領収書を見せる必要はない! きちんと払っていますよ、きちんと!失礼だよ、君!」


首相、党首討論にて、
「納豆定食は800円ですよ、たった800円の無銭飲食で辞任要求ですか!」
「・・・」

*低次元なフィクションです。ちなみに、“あこぎ”の語源は、三重県津市の阿漕に伝わる伝説に由来しています。