「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
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笑える話に…なるべく

文学賞の選考も「初めに経済ありき」?

2012年01月08日 00時02分49秒 | Weblog

芥川賞の選考委員でもある石原都知事が、来週に発表
される芥川賞について「(候補作を)選考委員だから苦
労して読んでますけど、バカみたいな作品ばっかり」
更に「(作品に)心と身体、心身性といったものが感じ
られない」。「本物、英語で言うならジェニュイン(正真
正銘)なものがない」と嘆いたという

しかし、それでも「該当作品なし」は主催者サイドから
「困る」と圧力がかかる。「是非にも1本は最優秀作を選
出して欲しい」と、ほぼ業務命令のように言われるらしい
(これは某選考委員から直接聞いた話だ)
その理由は、書籍の売り上げに影響するから

つまり、文学の分野も、初めに経済ありき、なのだ

一般からは純粋に「優れた作品」を「公明正大」に選ぶ
賞と思われているが、内情は異なっている。実際に過去
に賞に輝いた作品のなかには、それに値しないものも多
くある…と感じるのは僕だけではあるまい。それでも
芥川賞作品は売り上げを伸ばし、作者も一時はマスコミ
の寵児となる。その作品がどんなに“クソ”でもだ

そういえば、若手有名俳優が「作家になる」と俳優引退
宣言をして、その後、某出版社の公募に応募し、大賞を
射止めた。作品は百万部の売り上げとなり、彼は一気に
「売れっ子作家の仲間入りか」と思われたが、結果は周知
の通り。彼は次回作を書くこともなく、再び引退したはず
の俳優業に戻った。理由は、その作品の“出来”にあった

では何故に彼が大賞に選ばれたか…。「話題づくりで売り
上げUP」を狙った出版社の“企画”だったとの疑惑がも
たれているが、僕からすれば「さもありなん」である

ドキュメンタリーと銘打ちながら、実は“やらせ”だった
番組同様、一度信頼を失った出版社は、次に「大賞作品」
を発表したとしても、以前のような売り上げは望めない
同じようなことが有名な文学賞で起きないことを祈るのみ


そういえば、旬を過ぎて売れなくなった芸能人同様、生活
に困りアルバイトをしている芥川賞作家や直木賞作家が多
くいる。大手出版社の雑誌の「リライト(書き直し)」を
専門にしている人もいるし、ほかの作家が書いた漫画の原
作の手直しをしている芥川賞作家もいる。純文学を辞めて
エロ小説に転向した人もいるし、廃業をしてタクシーの運
転手をしている人も…

この世界もなかなかに大変なのだ
コメント
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