娘夫婦は、諍いの時を経て、多少の傷の痛みを残しながら瘡蓋(かさぶた)が生じて来たか?
ふと気がつけば、もう半月が経っている。言い方変えれば「全治2週間」。
その間、私ら夫婦にも相当なダメージがあった。
カミさんはメニエール症状が悪化して、本人はだいぶ警戒していた。
私も、やや下痢気味の日々が続いた。
誰もが心の晴れ間を見ることなく、この半月を過ごすことになったのである。
いくつかのアドバイスを求めてきたし、それに応えて来た。
これまで何度かあった小さな夫婦喧嘩は、それはよくあるやつだった。今回のは小さな不信感が積もり積もって衝突を起こした。
諍いとは言え放置はできないと、親としては思った。
娘夫婦は3日間、距離を置いたのちに旦那が折れて来て娘が水を向けた。そして焼き肉食べながら和解した、ようだった。
それから何日か、旦那は仕事を休んだ。どうにも気が向かない。そんな風(ふう)らしかった。
カミさんが、母親独特のタッチでさりげなくLINEを入れ、娘も旦那も少しずつ元気を取り戻していったが、旦那のイライラはすぐには消えることが無かった。
こんな時、男は引き摺ってしまうものか。
娘は娘で、生理のドヨ~ンがあったというが、グデグデした態度は、状況下の旦那の気持を逆撫でするのにも十分らしかった。
今日は、天気が良い。
娘も旦那もそれぞれの仕事、日常生活に戻れたみたいだ。
でも、焼肉屋に二人が行く前も、そして旦那が仕事に行くようになる前も、最近まで当たり散らす部分があるらしっかった娘に助言や本人への注意点を添えたのも、トンネルを早く抜けてもらいたいからだ。孫のことだって大事だし。
一見すれば何のことは無いような諍いにも根の深い浅いがある。あの焼肉屋で和解、そのままでは次は更に深い痛手の言い争いを再発したことだろう。
でも、癒え始めると、もう、「ダイジョウブ?」のLINEさえも、煩わしくなるようで、嫌がられる。親子とは、そうしたものなのだろう。こちらも、見守ることは已めないが、口を出すのは殊更控えてゆくことになるだろう。
夫婦は、ほどよく諍いを乗り越えてこそ夫婦としても両親としても成長するだろうから。 【蝉時雨/】
+++++++++++++++++++全治2週間+
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2020.8.2 みんな、りきみすぎている。初手で向きになり過ぎている。かくいう我もまた、同じ。抜け出した者は幸福。