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たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

養育費支援と自治体の役割 <明石 養育費の受け取り保証>を読んで

2018-09-30 | 家族・親子

180930 養育費支援と自治体の役割 <明石 養育費の受け取り保証>を読んで

 

台風24号の猛威が当地にも及んできたかのように、雨風も強まってきました。ま、まだそれほど強いものではないですが、ニュースでは四国が暴風に襲われています。紀伊半島も間もなくでしょうか。

 

すでに今日のブログは終わったのですが、少し気になっていた毎日記事があり、ウェブ上で見つかったので、紹介しておこうかと思います。

 

昨夕の記事で<兵庫・明石 養育費の受け取り保証 11月からモデル事業>というものです。これまで養育費について日弁連の新算定基準を紹介したりしてきましたが、問題はいくら算定基準額が上がってきても、それが履行されないと絵に描いた餅になるという点でした。

 

そこに明石市がメスを入れたのです。これは素晴らしいことなので、紹介したいと思います。

 

<兵庫県明石市は11月から、ひとり親世帯の子育てを支援するため、養育費の受け取りを保証するモデル事業を始める。離婚の相手方とあらかじめ決めた養育費が未払いになっても、年間で60万円を上限に受け取れる。>

 

自治体が受け取りの保証をするとは驚きですが、全国初だそうです。外国ではさまざまな履行確保制度が充実していて、わが国のその点の遅れは、子育てと仕事を両立しようとするシングルマザーにとっては厳しい現実となっていました。

 

ただ、<1年間の実施後、本格的な導入の可否を検討する。>ということで試験運行ということのようですが、ぜひ持続的な事業化を実現して、全国的な運用の先駆けになってほしいものです。

 

養育費受け取り保証制度の内容は次のように説明されています。

<制度の対象となるのは、離婚した際に、家庭裁判所の調停調書や公証役場の公正証書などで子供の養育費を決めている明石市民。1カ月分の養育費と同額の保証料(上限5万円)を、市が業務委託先の総合保証サービス会社に支払う。養育費が支払われない場合、会社が月額5万円を限度に、ひとり親世帯に立て替えた上で、支払い義務のある相手方から同額を債権として回収する。>

 

総合保証サービス会社が養育費を支払われない場合に、代わって立て替え支払い、その債権に基づき相手方に直接請求して回収するという制度ですね。これは画期的な内容で、これにより離婚で一人で子育てする母親(ま、父親の場合もゼロではないでしょうが・・・)にとっては恵みの雨ですね。これで若い人たちが明石市を住居として選ぶことも考えられますし、また、他の自治体に移ろうかと思っていた人も住み続けることになるかもしれません。

 

ただ<市の今年度予算は90万円>ということですから、いくら会社が債権回収を行っても、結構予算的には厳しいという印象です。とはいえ最初は厳しくてもその成果が上がれば、より持続性のある事業となるでしょうと期待したいです。

 

<厚生労働省の調査(2016年度)によると、母子世帯の場合、離婚した父親からの養育費は、受けたことがない56%▽受けたことがある15.5%▽現在も受けている24.3%--となっている。市は「養育費の必要性は高い。官民の連携で子どもの健全育成を進めたい」としている。【浜本年弘】>

 

この養育費支払いの実態、それを放置している司法・行政・立法、それぞれが責任を感じないといけないことでしょう。

 

明石市はこれまでも<養育費確保に向けた支援策の実施について>など、さまざまな支援措置をとってきたようですね、市長が女性弁護士ですが、これからも注目したいです。

 

今後は他の自治体、国が本格的に養育費支払い確保の問題に向き合うことを望みたいです。

 

今日はこれでおしまい。また明日。


シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

2018-09-30 | 健康に生きるとは

180930 シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

 

台風24号の猛威をニュースで見て、今日は事務所に出かけるとどんな事態に巻き込まれるかもしれないと懸念が先に立ち、自宅にとどまりました。午前中は雨は一滴も降らず風もなく、予報が外れて肩透かしをくった感じです。それでも庭の小道?に積み重ねていて葉っぱが暴風で散乱してはいけないと思い、土を掘って埋めました。それだけでひと汗かくことができました。

 

NHK囲碁トーナメントで清成九段と姜二段との対戦は、老練な清成氏が大石を序盤でとった時点で、これは勝敗が決まったかなと思いきや、初参加の若い姜氏が大逆転?。初めて聞く名前ですし、まだ二段ですが、すごい実力を発揮してくれました。これから注目する棋士の一人かもしれません。韓国籍だったと思いますが、ほんとに囲碁は韓国、中国の棋士が若くて強いですね。日本人棋士は相当差をつけられているようで、頑張ってほしいですね。

 

その後再びTVを見たらNHKで「いとの森の家」という映画を放映していました。先日放映された番組「『樹木希林』を生きる」では、彼女の一年を木寺ディレクターが一人、密着でビデオを回しながら、自分の家族のことを告白しながら、樹木希林さんの生の姿を赤裸々に映し出していました。その内容自体、樹木希林さんの最期まで生きる姿を紡ぎだしていて、いつか取り上げたいと思っています。

 

その木寺氏が最初に樹木希林さんと出会ったのが「いとの森の家」を彼がディレクター?を担当したことからだったそうで、それが放映されていたので、途中から見ました。

福岡の糸島市が舞台でした。それだけで古代ファンみたいな私には伊都国を思い出させてくれます。それはともかく樹木希林さんの演ずる老女(はなさんという名前でしたか)が命の大切さを樹々やさまざまな森の生き物を通して子供たちに伝えるのですね。森の中の一軒家に一人で住み、子供たちにそこを開放して、子供たちにはとても心やすらかに過ごせる場になっていました。そのとても穏やかで優しいはなさんは、なぜか死刑囚のいる刑務所を訪れ、彼らと交流し、彼らが作ったハンカチや木工作品を大事にしていて、子供にもあげるのです。

 

子供たちのおばあさんの一人がそのことを告げて、子供たちに怖い人としてはなさんに近づけないようにするのですね。子供たちにとって死刑囚と聞けばそんな酷い人と交流していること自体で怖い存在になったでしょう。さらにはなさんが死刑囚の遺骨を持ち帰ってきたのに出くわすと、余計近寄りがたくなっていきつつ、その優しさに引き寄せられる複雑な気持ちにさせられたのかもしれません。老女と子供たちの話はその後時を経て再び始まりますが、そこではなさんの過去と真相が明らかにされます。それはここでは触れないことにします。

 

さて本題のシニアの生き方ですが、樹木希林さんの生き方そのものがそうかな、とか、いとの森の家で演じたはなさんもそうかなと思ったりします。そう思いながらも、今日はつい先日見た録画の「マイ・インターン」を紹介したいと思います。

 

名優ロバート・デ・ニーロがベンというとても素敵なシニアを演じるのです。こんなシニアになれるといのですが・・・と思いながら見てしまいました。ベンは、40年あまり電話帳会社に勤め、長年連れ添った愛妻を亡くした後、家に閉じ困らずに、あれこれと趣味や旅行などに挑戦しますが、何か物足りないのです。そう社会に貢献するというか働くことが必要を思い立つのです。

 

ちょうどそのときシニア・インターン(見習い)を募集するチラシを発見、それに早速応募して、まったく未経験な仕事場で採用されるのです。そこはアン・ハサウェー演じるジュールズが若くて美しい起業家として、ネットを通じた女性服の販売を展開して、200人を超える企業にわずか9か月?で成し遂げた若さと意欲あふれる活気ある会社でした。

 

ベンのいでたちは、スーツとタイにアタッシュケースと昔風のビジネスマン姿(ま、私も一昔前まではそうでしたが)。ところが仕事場は20代の若い男女が自由な服装、まったく場違いな状況ですが、ベンは気にしません。マイペースを通します。

 

PCもまだまともに使えないのに(PCやスマホを仕事の中核としている会社であるにもかかわらず)、ベンは平気なのです。そこにはどのような見方、言い方をされても、自分というものに自負を抱き、それを貫こうとする内心の強い意志が感じられます。そしてその自負から来るのでしょうか、ベンはどんなときも笑顔を絶やさないのです。

 

そして選ばれた仕事は、シニアといえば苦手で、若い従業員の中で多様な仕事を瞬時に判断して決めていくのがモットーと思っている代表者のジュールズ個人のインターンでした。ジュールズは好き嫌いが激しく、それでも、ベンが秘書から受けたアドバイス、必ず瞬きすることというのをちゃんとやりこなしたせいか、ジュールズの気持ちが害しませんでした。でも、ジュールズからは仕事はメールで伝えるといわれたものの、まったくメールがなく、仕事もないまま、一日ぼっと座っているしかない状態になりました。

 

でもベンはへこたれることはありません。スタッフで困っていたら、なんでも助け舟をだします。それも笑顔で。自然とジュールズ以外のスタッフがベンのことを好きになっていくのでした。そこには長い年月艱難辛苦を乗り越えてきたシニアとしての経験と自分の選択に裏打ちされたものが次々と披露されてきます。

 

そんなベンがいつの間にか、ジュールズにとってとても大切な、唯一無二の会社運営、いや人生のお友達になるのです。その展開は映画を見て楽しんでいただければと思います。

 

高齢者や老人というよりは、シニアという言い方は幾分かいいですね。ベンはシニアのこれからの在り方の一つを提示してくれているようにも思えます。むろん映画の中だけかもしれませんが。楽しくさせてくれます。

 

今日はこれにておしまい。また明日。