べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

薄化粧

2016年05月04日 09時38分59秒 | 哀愁

もう少し待っていてください
さようならを口にするのは
うすく化粧をする
ほんのわずかな間だけ

なにかの拍子にいつかまた
ふと思い出してくれたとき
眉目好(みめよ)いわたしでいたいから

もう少し待っていてください
別れの言葉を口にするのは
ふるえる指で紅をひく
ほんのわずかな間だけ

あなたの中でわたしの影が
いつもおだやかな微笑みを
浮かべていられるように

鏡に映った景色は
いつにもまして静かです
だからもう少しの間だけ
なにも云わないでいてください



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