今宵は2011年制作の「ドラゴン・タトゥーの女」!
スティーグ・ラーソンの推理小説“ミレニアム3部作” のうちの第一部を原作としている。同小説は、S・ラーソンの死後に出版・映画化(2009年にスウェーデンで3部作が映画化)されたが、本作は、デヴィッド・フィンチャーを監督に据えてハリウッドで再映画化されたミステリー・サスペンス。
月刊誌「ミレニアム」の記者ミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正行為を記事にしたが、逆に名誉棄損で訴えられ敗訴してしまう。仕事も失ったミカエルの元へさる大財閥の会長から40年前に発生した兄の孫娘失踪事件を再調査して欲しいと依頼が来る。単発の事件ではなく、連続猟奇殺人事件に関連があると睨んだミカエルは、天才ハッカーであるリスベット(ルーニー・マーラ)に協力要請をして……という展開。
D・クレイグのシリアスで渋い面が、北欧ミステリーの雰囲気に上手く嵌った感がある作品で、どんどん引き込まれていく。また、リスベットの精神(性格)を描くために過激な描写もあるが、それを含めて面白く観られた。最初は同時並行的に別々に描かれていた2人が、ある時から同じ方向へ絡み合いながら進んでいく展開と2人の演技がこの作品に厚みを持たせた気がする。