銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

推理作家ポー 最後の5日間

2020-09-02 00:04:45 | さ行
今宵の友は、2012年製作の「推理作家ポー 最後の5日間」!
推理・怪奇小説で著名なエドガー・アラン・ポーの亡くなる前5日間を描いたサスペンス・スリラー。史実でもポーは、ボルティモアに到着した9月29日から意識不明で発見される10月3日までの5日間の足取りは現在でも謎のままとされている。この空白の5日間を大胆な発想で仕上げたのが、この作品。

ある夜、通報を受けたエメット・フィールズ警視(ルーク・エヴァンス)が、現場に急行するとそこには血塗れになった母娘の殺害死体があった。フィールズは死体の状況や、窓に仕掛けられたバネ細工などから、これがエドガー・アラン・ポー(ジョン・キューザック)の小説“モルグ街の殺人” の模倣であることに気付く。酒におぼれ、極貧生活をおくるポーは、容疑者として警察に連行されるが……という設定。

最初のうちは、取っ付き難いと思っていたが、いつのまにか内容に見入っていた作品。推理小説ファンならお馴染みの内容が前述の「モルグ街の殺人」以外にも「落とし穴と振り子」「マリー・ロジェの謎」「アモンティラードの樽」「早すぎた埋葬」等々をモチーフにした映像が描かれ、息もつかせぬ状態のままラストまで引っ張っている。ポーが死の前夜に繰り返し呼んでいた“レイノルズ” にも、独自の解答を提示している。

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