銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

メンフィス・ベル

2007-04-06 01:23:33 | ま行
今宵の友は1990年制作の「メンフィス・ベル」
第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線を舞台に、“メンフィス・ベル”と命名されたB-17爆撃機とその10人のクルーの最後の任務を描いた実話に基づく作品。

唯一、24回の白昼爆撃の任務を遂行していた“メンフィス・ベル”の乗組員は、あと1回の出撃で無事に戻れれば、本国へ帰れると意気揚揚であった。翌朝、最後の攻撃目標がドイツのブレーメンであると告げられ、各員の心は乱れるが、任務を遂行し帰還するのだという強い思いで離陸する・・・という設定。

戦時下を題材にしているが、戦争映画というより、青春映画といった感がある。狭い機内での人間模様や心理描写等、目の離せない展開と映像で作られ、なかなか良い。エンド・ロールの “国籍を問わず、空に散った若者に捧ぐ”が心を打つ。戦争と無縁の今だからこそ、考えてみるべき内容でもある。現在、同機はテネシー州メンフィスで静かに時に身を委ねているらしい。
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