飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

鎧が出来るまで その50

2009-10-26 21:32:48 | ハーネス(HG harness)

Dscf0032 バイアステープが縫製された後は、ファスナーを縫い付けていきますが、ハングハーネスにおけるファスナーの処理は大変難しく、いろいろと試行錯誤の連続の上で今の形が出来上がっています。

この後、数回に分けてファスナーの説明には入りますが、その前に、EXEハーネスの特徴のバックルの取り付け方の説明から…。

写真でもお分かりのように、EXEのハーネスには、下部に金属製のバックルが、上部にはプラスティック製のバックルが取り付けられています。

下部のバックルはファスナーが開くのを避けるためと、もしものときのセーフティーのためにあります。これの説明については、また回を改めて公表します。

そして、上部のバックル。

これはEXE独自のもので、他社ハーネスにはありません。

実はこのバックルには重要な意味があります。

ハーネスの首もとが、きっちり体に密着して体を支えていると、実は、とても居住性が上がります。

特に、背筋の負担が驚くほど少なくなり、長時間のフライトも苦にならなくなります。

しかし、ハーネスの首元と体が密着してしまうとファスナーに負担がかかってしまい、ファスナーが壊れてしまいます。

そのため、他社ハーネスはファスナーが壊れないように首元に余裕を持ってハーネスを裁断し、ファスナーに負担がかからないようにしています。

そのために、他社ハーネスの首元には少し隙間ができています。

しかし、EXEではこれについて妥協せずに、きっちり首元が密着していてもファスナーが壊れないように、新しくバックルを追加したのです。

これにより、長時間のフライトにおいて、EXEのハーネスは高い居住性を得ることに成功しました。

この工夫は、2時間ほどのフライトで、他社ハーネスとの違いを実感していただけると思います。

EXEハーネスは、この工夫の他にも分割フレームにすることによるフレームの大型化、更に、ハーネス内のセーフティーベルトの配置を、一人一人几帳面に管理することにより、腰の部分の局部的なアタリを避けたり等、いくつかの工夫により、世界トップレベルの居住性を実現しています。

コメント
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