読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

ハリウッドで配役は決められても、自分の居場所に悩む「キャスティング・ディレクター」(米/1998)

2009-07-05 06:04:51 | 映画;洋画
~ハリウッド。ハリウッド・ヒルズに住む花形キャスティング・ディレクターのエディ(ショーン・ペン)は、ドラッグに頼りながら辟易たる日々を送る。居候ミッキー(ケヴィン・スペイシー)は妻子と別居中の同業者。クールで皮肉屋の彼はエディ唯一の親友だが、エディは最近折り合いが悪い恋人ダーレーン(ロビン・ライト・ペン)がミッキーと浮気しているのが悩みの種。ダーレーンとはよりを戻そうとしても寄ると触ると喧嘩ばかりだ。そんなある日、友人アーチー(ゲーリー・シャンドリング)が家出少女ドナ(アンナ・パキン)を手土産とばかりに連れてきた。~

原題:Hurlyburly
監督:アンソニー・ドレイザン
原作、脚本:デイヴィッド・レイヴ
音楽:デイヴィッド・ベアウォルド
撮影:クー・チャンウェイ
出演:ショーン・ペン (Eddie)、ケヴィン・スペイシー (Mickey)、ロビン・ライト・ペン (Darlene)、メグ・ライアン (Bonnie)、チャズ・パルミンテリ (Phil)、ギャリー・シャンドリング (Artie)、アンナ・パキン (Donna)

およそ10年前の作品ですがTSUTAYAさんで出演陣の名前を見つけて、観てみたいと思った作品です。まず、邦題の「キャスティング・ディレクター」という仕事について、「13歳のハローワーク 村上龍の職業紹介」には次のように解説されています。

~今のところ、日本にこの職種はない。アメリカ映画でキャスティングを担当する。日本の俳優担当とは比べものにならない強大な力を持っている。自ら事務所を持ち、俳優のエージェントと交渉したり、オーディションを実施したりする。将来的に、日本の映画界がさらに活性化し、制作本数が増えれば、この仕事が日本でも必要とされるかもしれない。~

原題の「hurly-burly」は、「大騒動、大騒ぎ」の意。「hurly」単独の意味はわかりませんでしたが、「burly」は、「がっしりした体格の人、浮浪者」という意味だそうです。


さて、原作、脚本を手がけたのは、このブログでは取り上げていませんが、ショーン・ペンが監督し、ジャック・ニコルソンが主演した「クロッシング・ガード」(1995)という秀作がありますが、その原作も書いていた、デイヴィッド・レイヴ。

<David Rabe - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/David_Rabe


本作はハリウッドでその一翼を担う花形キャスティング・ディレクターが生きる意味について内省的に悩む物語ですが、先日取り上げたダニエル・クレイグが主演した「フラッシュバック」は落ち目の役者が自分を取り戻す姿を描いた作品でした。また、ケヴィン・スペイシーがハリウッドの映画会社重役を演じた「ザ・プロデューサー」(1994)も、ハリウッドの裏側を描いていますね。

<時にはお金でしか償えない愛もある、「フラッシュバック」(英/2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/0b1d555397191a593e2a4b17956b5b70


役者陣はいずれ劣らぬビッグ・ネーム揃いで、このブログでも取り上げている役者さん揃い。以下、ショーン・ペン、ケヴィン・スペイシー、ロビン・ライト・ペン、メグ・ライアン、チャズ・パルミンテリの順で取り上げた作品を記します。

<善から生まれる悪ほど始末の悪いものはない、「オール・ザ・キングスメン」(米/2006年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/be2323c6ed7ed25095e4f647e49d2035

<ケヴィンの渾身の作品「ビヨンド the シー」(アメリカ、ドイツ、イギリス/2004年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/0646ba76ab229061c46f5f65c8f01181

<責めるべきは男の身勝手と描かれる、「こわれゆく世界の中」(イギリス・アメリカ/2006年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/09465ddfe022d958822a16fb3069a214

<ジム・モリソンを蘇らせたヴァル・キルマーの「ドアーズ」(アメリカ/1991年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/558a10e09012c2ee5da3468b1a29c72e

<秋の夜長に、大切な人と観てほしい、「NOEL」(アメリカ/2004年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/6d91ee3f4795b244fd5e9ca4da65749e


Donna役を演じたアンナ・パキンは本作で初めて取り上げる女優さん。「X-men」に出演していましたね。

アンナ・ヘレン・パキン(Anna Helene Paquin、1982年7月24日 - )は、「カナダ生まれのニュージーランドの女優。姉の友人から映画のオーディションを勧められ、5000人の中から選ばれて映画初出演したジェーン・カンピオンの『ピアノ・レッスン』(1993年公開)でアカデミー助演女優賞を受賞し、一躍注目を浴びる。この時、わずか11歳であり、『ペーパー・ムーン』のテータム・オニール(10歳)に次ぐ若さだった。その後、ウィリアム・モリス・エージェンシーと契約。『ピアノ・レッスン』以降、伸び悩む時期があったが、『X-メン』シリーズなどで新たな一面を見せ、新境地を開いた」。

<アンナ・パキン - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%AD%E3%83%B3


Artie役を演じたのが、ギャリー・シャンドリング。

1949年11月29日生まれ。ケーブル・テレビ局トップのHBOで1992年から1998年までの8年間、「ラリー・サンダーズ・ショー」と云う人気コメディ番組の制作と主演をしており、テレビ界の最高賞であるエミー賞を始め、各種の賞を何度も受賞しているハリウッドの著名人。

<Garry Shandling - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Garry_Shandling


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