読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

「甘い生活(原題:La dolce vita)」(イタリア/1960年)

2006-10-31 08:21:30 | 映画;洋画
監督:フェデリコ・フェリーニ 出演: マルチェロ・マストロヤンニ, アニタ・エクバーグ 「1950年代後半のローマの豪奢で退廃的な上流階級の生態を、パパラッチのマルチェロの退廃的な生活を通じて描く。その映像美学で、カンヌ国際映画祭パルム・ドールやアカデミー賞衣裳デザイン賞受賞」 「世界中の映画賞を総なめにしたイタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の代表作。しかし、説明的な手法をほとん . . . 本文を読む

ルイ・マルと「鬼火」(フランス/1963年)

2006-10-30 07:33:07 | 映画;洋画
監督=ルイ・マル 音楽=エリック・サティ 主演=モーリス・ロネ 原作=ピエール・ドリュー・ラ・ロシェルの『ゆらめく炎』(河出書房刊) 30年前くらいに名画座で観た映画。モノクロで主人公の現在と過去が交錯する映像とその結末が衝撃的だったことだけが記憶に残る。今思えば、村上春樹の大人版を思わせる。音楽がエリック・サティだったとは驚きだ。もう一度観る前に予習をしておこう。 「『人生の歩みは緩慢すぎ . . . 本文を読む

「ローマ人の物語15/パクス・ロマーナ(中)」(塩野七生著/新潮文庫)

2006-10-29 16:54:34 | 作家;塩野七生
第二部 統治中期(紀元前18年~前6年) アウグストゥス、四十五歳~五十七歳 この時代からローマは少子社会に入った。そこでアウグストゥスが取った政策は、税制を含めて現代にも通用する、的を射たもので驚く。 本編の登場人物は右腕のアグリッパに加え、左腕マエケナスと彼が庇護した詩人ヴェルギリウスとホラティウス、アウグストゥスの妻リヴィアの連れ子で兄ティベリウス、弟ドゥルース。しかし、紀元前12年から . . . 本文を読む

「インサイド・マン」(アメリカ/2006年)

2006-10-29 04:38:27 | 映画;洋画
監督:スパイク・リー 出演:デンゼル・ワシントン 、クライヴ・オーウェン 、ジョディ・フォスター 、クリストファー・プラマー 、ウィレム・デフォー 、キウェテル・イジョフォー 「銀行強盗グループと事件解決に向けて奔走する捜査官、そして現場に駆けつけた女性交渉人らの心理戦を描いたサスペンス。監督は『25時』のスパイク・リーが務め、監督とは『マルコムX』以来2度目のタッグを組んだデンゼル・ワシントン . . . 本文を読む

「イーオン・フラックス」(アメリカ/2005年)

2006-10-28 21:24:29 | 映画;洋画
監督:カリン・クサマ 出演:シャーリーズ・セロン、マートン・ソーカス、ジョニー・リー・ミラー もともとは1991年~1995年に放映されていたMTVで放映されたアニメーションだという。シャーリーズ・セロンがなぜこのオファーを受けたのかその真意は何だったのだろうか?アカデミー主演女優として「X-MEN」におけるハル・ベリーに感化されたのか?ならば今更のような気もする。 「監督のカリン・クサマは、 . . . 本文を読む

「ローマ人の物語14/パクス・ロマーナ(上)」(塩野七生著)

2006-10-28 17:47:58 | 作家;塩野七生
第一部 統治前期(紀元前29年~前19年) アウグストゥス、三十四歳~四十四歳; ユリウス・カエサルが暗殺されて十五年後からの物語。オクタヴィアヌスと右腕アグリッパは巧みな役割分担で「共和政」の隠れ蓑の中で「帝政」の基礎を固めていく。 「古代のローマでは、アウグストゥス(Augustus)とは単に、神聖で崇敬されてしかるべきものや場所を意味する言葉でしかなく、武力や権力を想像させる意味はまった . . . 本文を読む

『ジャズ・シンガー/The Jazz Singer』(アメリカ/1927年)<映画史上初のセリフ>

2006-10-26 18:15:04 | 映画;洋画
監督:アラン・クロスランド Alan Crosland 脚本:アルフレッド・A・コーン Alfred A. Cohn カメラ:ハル・モーア Hal Mohr キャスト:アル・ジョルソン Al Jolson      メイ・マカヴォイ May McAvoy      ワーナー・オーランド Warner Oland      ユージニー・ベッセラー Eugenie Besserer 日本では昭和5年 . . . 本文を読む

「サバイビング・ピカソ」(原題:Surviving Picasso/アメリカ/1996年)

2006-10-25 05:48:36 | 映画;洋画
監督:James Ivoryジェームズ・アイヴォリー 出演:Anthony Hopkinsアンソニー・ホプキンス(Picasso)、Natascha McElhoneナターシャ・マケルホーン(Francoise)、Julianne Mooreジュリアン・ムーア(Dora)、Joss Acklandジョス・アクランド(Mathis) 「1943年。大戦下のパリ。22歳の画学生フランソワーズ・ジロー . . . 本文を読む

「十二人の優しい日本人」(日本/1991年)と「十二人の怒れる男」(アメリカ/1957年)

2006-10-22 15:32:00 | 映画;邦画
監督:中原俊 原作:三谷幸喜 製作:岡田裕 助監督:上山勝 脚本:三谷幸喜と東京サンシャインボーイズ 音楽:エリザベータ・ステファンスカ 出演:塩見三省 相島一之 上田耕一 二瓶鮫一 中村まり子 大河内浩 梶原善 山下容莉枝 村松克己 林美智子 豊川悦司 加藤善博 昨日久々に、ケーブルテレビでこの映画を観た。私は同じ作品をあまり観ない。その時間があれば他の作品を観たいと思うからだ。そんな . . . 本文を読む

ヌーヴェル・ヴァーグの旗手「フランソワ・ロラン・トリュフォー」

2006-10-21 07:21:03 | 映画監督
ヌーヴェルヴァーグの代表的な映画監督。しかし私にとってトリフォーは70年代の映画人。その映画はよくマスコミの話題にも上った。1977年のスピルバーグの『未知との遭遇』でクロード役をやっているが、どういういきさつで出演するようになったのかはわからない。 まず、ヌーヴェルヴァーグ(Nouvelle Vagueを抑えておきたい。「1950年代の末から1960年代にかけて起こったフランスにおける映画運動 . . . 本文を読む