「πとiを掛け合わせた数でeを累乗し、1を足すと0になる。
私はもう一度博士のメモを見直した。果ての果てまで循環する数と、決して正体を見せない虚ろな数が、簡潔な軌跡を描き、一点に着地する。どこにも円は登場しないのに、予期せぬ宙からπがeの元に舞い下り、恥ずかしがり屋のiと握手する。彼らは身を寄せ合い、じっと息をひそめているのだが、一人の人間が1つだけ足算をした途端、何の前触れも泣く世界が転換する。 . . . 本文を読む
第二章 共和政ローマ(承前)
「ペリクレス時代」、「ギリシアを知って後」、「ローマの貴族」、「ケルト族来襲」、「ギリシアの衰退」、「立ち上がるローマ」、「政治革命」、「ローマの政体」、「政治建築の傑作」、「ローマ連合」、「街道」、「市民権」、「山岳民族サムニウム族」、「南伊ギリシアとの対決」、「戦術の天才ピュロス」、
ひとまずの結び
ローマ興隆の要因について、三人のギリシア人の指摘。ディオニ . . . 本文を読む
第一章 ローマ誕生
「落人伝説」、「紀元前八世紀当時のイタリア」、「エトルリア人」、「イタリアのギリシア人」、「建国の王ロムルス」、「二代目の王ヌマ」、「三代目の王トゥルス・ホスティリウス」、「四代目の王アンクス・マルキウス」、「五代目の王タルクィニウス、六代目の王セルヴィウス・トゥリウス」、「最後の王『尊大なタルクィニウス』」
第二章 共和制ローマ
「ローマ、共和国に」、「ギリシアへの視察団派 . . . 本文を読む
1.若者の問題、2.自分の問題、3.テロの問題、4.男女の問題、5.子供の問題、6.戦争責任の問題、7.靖国の問題、8.金の問題、9.心の問題、10.人間関係の問題、11.システムの問題、12.本気の問題
まえがきで、「この本は、『バカの壁』、『死の壁』、の続編。既刊の二冊に、余計なことを書いたから、その後いろいろな相談を受けることになってしまった。お前のいうことを、具体的に自分の例に当てはめた . . . 本文を読む
第1章 テレビから消えた放送禁止歌
第2章 放送禁止歌、それぞれの具体的な背景
第3章 放送禁止歌 日本VSアメリカ「デーブ・スペクターとの対話」
第4章 差別と放送禁止歌
1999年5月23日、著者が6年間暖めてきた企画、「放送禁止歌~唄っているのは誰?規制するのは誰?」と名付けたドキュメンタリー番組がフジテレビで放映された。本書はこの番組を軸に、制作に至るまでの経緯と放映後の、「規制の所 . . . 本文を読む
副題/壁に突き当たったとき開く本。
「ゲーテはけっして抽象的な議論で終わらない。具体的に行動したいという目標がありながら、その方法に悩んでいた私に語りかけてくれているようだっ。・・・・本書では『ゲーテとの対話』を軸に、現在を生きるわれわれにも有益と思われるゲーテの言葉を選び、それを『発想の技法』といった観点から編んだ」という一冊。
(Ⅰ)集中する。
1)小さな対象だけを扱う、2)自分を限定する . . . 本文を読む
この年になるまで、白州次郎の存在を知らなかった。吉田茂の本は何冊か読んだ筈だが、記憶に残っていない。日本の戦後の始まりを吉田首相と二人三脚でGHQと対峙しながら立ち上げた男、通商産業省を作った男、只見川電源開発を成功させた男、そして、白州正子の夫。不明を恥じる、の一言だ。
憲法改正についての論議が現実的な課題とし射程距離に入った今年、白州次郎が当時どういう気概でGHQに立ち向かったのかを知ること . . . 本文を読む
恥ずかしい話、私はこれまで村上春樹の小説を読んだことがない。小説を、というか彼の著作物を、である。世の中に「ハルキスト」なる方々が存在し、「ノルウェイの森」が大ベストセラーになったこと位は知っている。理由は、20歳位からこれまで小説自体を好んで読まなかったことにある。
今回、そのタイトルに惹かれ手に取ることになった。内容はジャズ、クラシック、ロック、シガスカオに至るまで時代やジャンルを自由に飛び . . . 本文を読む
第1部/わが国のかたち-その根幹、第1章/国家意識に目覚めた日本人、第2章/日本はすでに「普通の国」になった、対談;「司法取引」のすすめ(磯邉衛)
第2部/国境を越える日本精神、第3章/日本は国際秩序の提唱者となれる、第4章/日本人はもっと自信をもっていい、対談;「日本に生まれた幸せ」(曽野綾子)
第3部/丸裸の益荒男の日本へ、第5章/日本の文明・文化は「千五百枚重ね」である、第6章/国家の正体を . . . 本文を読む
集英社新書による「上司は思いつきでものを言う」、「『わからない』という方法」の続編。第一章/乱世と勝ち組み、第二章/たった一つの価値観に抗する、第三章/悲しき経済、第四章/どう生きていったらいいんだろう?、おまけの一章/「世襲制度」について。
橋本氏は、「勝ち組・負け組」という二分法の危険性を問う。「勝敗の結果」に依っているこの二分法が、実は「勝ち・負け」を言われる競争の当事者の外側にいる人達、 . . . 本文を読む