![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/05/e06e10f3bb289b327f7831bb65f61d0c.jpg)
~ストーリー:20年以上コンビを組み、固いきずなで結ばれたニューヨーク市警のベテラン刑事、ターク(ロバート・デ・ニーロ)とルースター(アル・パチーノ)。あるとき、犯罪者ばかりをねらった連続殺人事件が発生し捜査を進めていくと、状況証拠などがタークの犯行を示していた。二人は汚名を晴らすべく捜査にのめり込むが、彼らの人生を変える衝撃の真実が待ち受けていた……。~(同上)~
原題:RIGHTEOUS KILL(ライタネス キル)
監督・製作:ジョン・アヴネット
脚本:ラッセル・ジェウィルス
撮影:デニス・レノア
音楽:エド・シェアマー
出演:ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、カーティス・ジャクソン、カーラ・グギーノ、ジョン・レグイザモ、ドニー・ウォールバーグ、ブライアン・デネヒー
評論家には酷評され、ロッテントマトでは21%の支持率となり、タイム誌が選ぶ2008年のワースト映画100で、ワースト9位だったそうです。ちなみにロッテントマトとは、映画批評集計サイト。ネット上の映画批評を、好評(Fresh)・悪評(Rotten)に2分化して集計し、作品のランクづけを行っているそうです。この「Rotten Tomatoes」は「腐ったトマト」。
作品は上述の酷評のごとく、屈指の名優を起用し、男性2名とヒロイン名、刑事物、サスペンスという売れ筋のオーソドックスナな成功パターンを踏襲しながら、残念ながら生彩を欠くものでした。しかも、前共演作では、この二大スターの絡みはほとんどなかったのに対し、ふんだんの絡みを準備したものの、同僚というキャスティングのせいでしょうか、キャラが際立っていません。
<イタリア系アメリカ人名優の13年前の熱い競演を見直す、「ヒート」(米/1995年)とその脇役たち>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/477fed360bad017c88dfadcd799ad571
本作当時、ロバート・デ・ニーロ65歳、アル・パチーノ68歳。いくら名優とは言え、この年齢の二人に刑事役を務めさせることに基本的なミスマッチがあったのではないでしょうか?さらに根本的に手垢がついたようなストーリーで、エンディングは既に想像が難くない展開でした。キャメロン監督が構築した3Dという映像改革のうねりの一方で、こうした人間性の不可解さを描く作品には今後も期待したいところですが、ハリウッドは今、想像力を失ったかのような現状を垣間見る思いでした。
さて、現代の「RIGHTEOUS KILL」の「kill」には獲物を仕留めることという意味があり、人殺しを指す「murder」とはニュアンスに差がありますね。「righteous」には次のような意味がありました。
1 もっともな,道理のある,当然の
2((形式))正しい,公正な,正当な,正義の
3 廉直な,高潔な,有徳な
邦題「ボーダー」は、「border」で「境界」。さすがに「もっともな殺戮」という直訳は避け、犯罪者への個人的報復を行う判断の「境界」を匂わせたあたりは日本側サイドの真骨頂でしょうか。それにしても、なぜこのレベルで作品化していしまったのか、残念です。責任は、監督か脚本家か。
ジョン・アヴネット監督の前作「88ミニッツ」も、アル・パチーノを起用しながらパッとしない作品に終わっていますね。
<私は88分間持ちませんでした、「88ミニッツ」(アメリカ/2007年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/32ec1a5310a1e683be7ad116a1ded808
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/eb/45b32672e4933ecd58fb949b0796650e.jpg)
脚本を書いたのは、ラッセル・ジェウィルス。前作「インサイド・マン」では、本作よりも楽しまさせてくれましたが、際どい出来でした。
<「インサイド・マン」(アメリカ/2006年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/2086af485375df38d5bd812157850a82
<Russell Gewirtz - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Russell_Gewirtz
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/58/384c1622f1b0c7cc6ee141f3b71e0875.jpg)
本作で数少ない光を放ていたのは、ブライアン・デ・パルマ監督、ニコラス・ケイジ主演の「スネーク・アイズ」(1998)がスターダムにのし上がったカーラ・グギーノでした。
<カーラ・グギノ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%82%AE%E3%83%8E
原題:RIGHTEOUS KILL(ライタネス キル)
監督・製作:ジョン・アヴネット
脚本:ラッセル・ジェウィルス
撮影:デニス・レノア
音楽:エド・シェアマー
出演:ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、カーティス・ジャクソン、カーラ・グギーノ、ジョン・レグイザモ、ドニー・ウォールバーグ、ブライアン・デネヒー
評論家には酷評され、ロッテントマトでは21%の支持率となり、タイム誌が選ぶ2008年のワースト映画100で、ワースト9位だったそうです。ちなみにロッテントマトとは、映画批評集計サイト。ネット上の映画批評を、好評(Fresh)・悪評(Rotten)に2分化して集計し、作品のランクづけを行っているそうです。この「Rotten Tomatoes」は「腐ったトマト」。
作品は上述の酷評のごとく、屈指の名優を起用し、男性2名とヒロイン名、刑事物、サスペンスという売れ筋のオーソドックスナな成功パターンを踏襲しながら、残念ながら生彩を欠くものでした。しかも、前共演作では、この二大スターの絡みはほとんどなかったのに対し、ふんだんの絡みを準備したものの、同僚というキャスティングのせいでしょうか、キャラが際立っていません。
<イタリア系アメリカ人名優の13年前の熱い競演を見直す、「ヒート」(米/1995年)とその脇役たち>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/477fed360bad017c88dfadcd799ad571
本作当時、ロバート・デ・ニーロ65歳、アル・パチーノ68歳。いくら名優とは言え、この年齢の二人に刑事役を務めさせることに基本的なミスマッチがあったのではないでしょうか?さらに根本的に手垢がついたようなストーリーで、エンディングは既に想像が難くない展開でした。キャメロン監督が構築した3Dという映像改革のうねりの一方で、こうした人間性の不可解さを描く作品には今後も期待したいところですが、ハリウッドは今、想像力を失ったかのような現状を垣間見る思いでした。
さて、現代の「RIGHTEOUS KILL」の「kill」には獲物を仕留めることという意味があり、人殺しを指す「murder」とはニュアンスに差がありますね。「righteous」には次のような意味がありました。
1 もっともな,道理のある,当然の
2((形式))正しい,公正な,正当な,正義の
3 廉直な,高潔な,有徳な
邦題「ボーダー」は、「border」で「境界」。さすがに「もっともな殺戮」という直訳は避け、犯罪者への個人的報復を行う判断の「境界」を匂わせたあたりは日本側サイドの真骨頂でしょうか。それにしても、なぜこのレベルで作品化していしまったのか、残念です。責任は、監督か脚本家か。
ジョン・アヴネット監督の前作「88ミニッツ」も、アル・パチーノを起用しながらパッとしない作品に終わっていますね。
<私は88分間持ちませんでした、「88ミニッツ」(アメリカ/2007年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/32ec1a5310a1e683be7ad116a1ded808
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/eb/45b32672e4933ecd58fb949b0796650e.jpg)
脚本を書いたのは、ラッセル・ジェウィルス。前作「インサイド・マン」では、本作よりも楽しまさせてくれましたが、際どい出来でした。
<「インサイド・マン」(アメリカ/2006年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/2086af485375df38d5bd812157850a82
<Russell Gewirtz - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Russell_Gewirtz
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/58/384c1622f1b0c7cc6ee141f3b71e0875.jpg)
本作で数少ない光を放ていたのは、ブライアン・デ・パルマ監督、ニコラス・ケイジ主演の「スネーク・アイズ」(1998)がスターダムにのし上がったカーラ・グギーノでした。
<カーラ・グギノ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%82%AE%E3%83%8E
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