読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

羨望と嫉妬、天才の影でもがき苦しむ男の「アマデウス」(アメリカ/1984年)

2009-04-30 08:31:29 | 映画;洋画
~モーツァルトの死をめぐる豪華絢爛な舞台劇を、見事にフィルムに転化した傑作。物語はかつて宮廷音楽家だったサリエリの回想から入り、モーツァルトの人物像を追っていくのだが、そこに様々な音楽的見せ場やミステリーの要素を散りばめ、一瞬たりとも飽きさせない造りになっている。(allcinema ONLINE)~ . . . 本文を読む

ソメイヨシノの儚さではなく、細くも長い切なさを描く、「山桜」(2008年)

2009-04-28 13:28:48 | 映画;邦画
~時代小説の名手、藤沢周平の同名短編小説を、『地下鉄(メトロ)に乗って』の篠原哲雄監督が映画化。江戸時代後期の小藩を舞台に、不幸な結婚生活を送る女性がある運命的な出会いをへて、絶望的だった人生に光明を見いだしていく姿を静かな映像で描く。つらい日々に耐えるヒロインには時代劇初挑戦となる田中麗奈、彼女を温かく見守る武士にテレビドラマ「喰いタン」シリーズの東山紀之。人気歌手、一青窈による主題歌が静かな余韻をもたらす。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む

人間の温もりを描けない孤独のイラストレーターを描く、「トニー滝谷」(2004年)

2009-04-27 05:17:20 | 映画;邦画
~村上春樹の短編「トニー滝谷」を『つぐみ』『竜馬の妻とその夫と愛人』の市川準監督が映画化した作品。主演はイッセー尾形、宮沢りえ。第57回ロカルノ国際映画祭で、審査員特別賞、国際批評家連盟賞、ヤング審査員賞とトリプル受賞をはたした作品。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む

一人の男の妻への裏切りが国家の崩壊劇を巻き起こす、「28週後」(イギリス/2007年)

2009-04-26 03:01:23 | 映画;洋画
~人間を凶暴化させるウイルスと人間との決死のサバイバル描き、大ヒットを記録したダニー・ボイル監督作『28日後...』(2002)の続編。ウイルスがまん延してから28週後、復興の兆しが見えた世界で、恐るべき事態が再びイギリスを襲う。監督は『10億分の1の男』のファン・カルロス・フレスナディージョ。出演は『フル・モンティ』のロバート・カーライルら。前作以上にパワフルでドラマチックな作品世界は必見。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む

主演級の俳優が跋扈するミステリー、「魍魎の匣」(2007年)

2009-04-25 06:18:45 | 映画;邦画
~累計500万部を超えるベストセラー・シリーズの映画化第2弾。第49回日本推理作家協会賞に輝き、シリーズ最高傑作の呼び声も高い同名小説を原作に、古書店主の“京極堂”こと中禅寺秋彦と仲間たちが、3つの事件にかかわる恐るべき秘密を追う。監督は『突入せよ!「あさま山荘」事件』の原田眞人。主人公の京極堂を堤真一が演じる。原作者の京極夏彦に「びっくりした」と言わしめた大胆なアプローチと、独特のムードが漂う作品世界を堪能できる。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む

現在の政治状況を投射する人間ドラマ、「新リア王(上)」(高村薫著/新潮社)

2009-04-23 02:54:56 | 本;小説一般
~父と子。その間に立ちはだかる壁はかくも高く険しいものなのか――。近代日本の「終わりの始まり」が露見した永田町と、周回遅れで核がらみの地域振興に手を出した青森。政治一家・福澤王国の内部で起こった造反劇は、雪降りしきる最果ての庵で、父から息子へと静かに、しかし決然と語り出される。『晴子情歌』に続く大作長編小説。~ . . . 本文を読む

アラフォーの原点。赤裸々なる女性たちの本音、「セックス・アンド・ザ・シティ」(米/2008)

2009-04-22 05:04:06 | 映画;洋画
~ニューヨークに暮らす女性4人の本音を赤裸々に描き、エミー賞にも輝いた伝説の大ヒットテレビドラマがついに映画化。テレビシリーズのその後を舞台に、キャリーら4人が恋愛に仕事に奔走する。監督はテレビ版で製作総指揮を務めたマイケル・パトリック・キング。サラ・ジェシカ・パーカーらオリジナルキャストに加え、『ドリームガールズ』のジェニファー・ハドソンも出演している。一流ブランドから寄せられた1,000着以上の最新コレクションなど、物語を華やかに彩るファッションも見逃せない。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む

人間讃歌と葬送の美学、「おくりびと」(2008年)

2009-04-21 04:53:11 | 映画;邦画
~ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”となった男が、仕事を通して触れた人間模様や上司の影響を受けながら成長していく姿を描いた感動作。監督には『壬生義士伝』の滝田洋二郎があたり、人気放送作家の小山薫堂が初の映画脚本に挑戦。一見近寄りがたい職業、納棺師に焦点を当て、重くなりがちなテーマを軽快なタッチでつづる。キャストには本木雅弘、広末涼子、山崎努ら実力派がそろい、主演の本木がみせる見事な納棺技術に注目。(シネマトゥデイ)~ . . . 本文を読む