読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

黒澤監督は納得してないだろうな、「天国と地獄」(テレビ朝日/2007年)

2008-05-03 12:11:53 | 映画;邦画
原作:エド・マクベイン「キングの身代金」(1959年、87分署シリーズのひとつ)
脚色・監督:鶴橋康夫
脚本:菊島隆三・久坂栄二郎・小国英雄・黒澤明(※映画と同じ)
音楽:仲西匡
出演:佐藤浩市、阿部寛、鈴木京香、妻夫木聡、伊武雅刀、杉本哲太、杏、津川雅彦、本田博太郎、平田満、小澤征悦、橋爪功、六平直政、田口浩正、篠井英介、吹石一恵、井村空美、泉谷しげる

黒澤監督が『キングの身代金』を映画化しようと思った動機は2点あり、「『徹底的に細部にこだわった推理映画を作ってみよう』ということと『当時の誘拐罪に対する刑の軽さ(未成年者略取誘拐罪で3ヶ月以上5年以下の懲役(刑法224条)、営利略取誘拐罪で1年以上10年以下の懲役(刑法225条))に対する憤り(劇場公開時のパンフレットでも誘拐行為を批判している)』だという」本作。

本作では黒澤監督の本編と脚本が同じ作家によるそうです。本編を観ていないのであまりはっきりしたことは言えませんが、少なくともこのドラマでは脚本がよくないと思いました。しかも、豪華な俳優陣を取り揃えてはあるものの、それぞれのキャラが生きていないという印象です。杉本哲太さん、篠井英介さん、本田博太郎さんにいたっては彼らが演じる必要があったのかと思うほどセリフが極めて少ない。

エド・マクベイン(Ed McBain、1926年10月15日 - 2005年7月6日)は、アメリカの作家。ニューヨークで生まれ、海軍勤務後、教師などを経た後、作家になる。エヴァン・ハンターなどのペンネーム多数。代表作に「87分署シリーズ」「ホープ弁護士シリーズ」がある。2005年7月6日、喉頭ガンのため死亡。

監督は、「愛の流刑地」(2006)を撮ったという鶴橋さん。テレビドラマ界では実力のある方らしいのですが、本作を見る限り、役者の宝の持ち腐れ的な作品に仕上げてしまったことが残念です。

鶴橋康夫(1940年1月15日-)は、「日本のテレビディレクター・映画監督。本名・倉田康夫。息子は、ドラマ制作を手がける日本テレビ社員・倉田貴也。新潟県出身。新潟県立村上高等学校、中央大学法学部卒業。1962年、一般職として讀賣テレビ放送へ入社。東京支社制作部に所属し、一貫してドラマ演出を手がける」。

「社会派ドラマの名手として知られ、特に『木曜ゴールデンドラマ』枠における単発作品群で数多くの賞を獲得したことから『芸術祭男』の異名を取る。また、カットバックを駆使した独特の演出手法にも定評がある。同局取締役待遇エグゼクティブディレクターを経て、2000年に定年。しばらくは嘱託として在籍するが、2003年に讀賣テレビを退社し東北新社へ移籍する。同社では『エグゼクティブディレクター』の肩書きにて現在も活躍中。2007年、紫綬褒章を受賞」。

主演の佐藤浩市さん。ANAのCMで仲良く出演しているのを拝見して、ただただ、よかったなと思います。

佐藤浩市(1960年12月10日-)は「東京都出身。身長182cm。テアトル・ド・ポッシュ所属。本名同じ。名前は稲垣浩と市川崑から一字ずつとった。父は俳優の三國連太郎(本名・佐藤政雄)。多摩芸術学園映画学科在籍中の1980年にNHK『続・続事件』でデビュー。翌年出演した映画『青春の門』でブルーリボン賞新人賞を受賞」。

「『あ、春』『顔』『KT』といった芸術性の高い作品で重厚な演技を披露。これらの作品の映画賞獲得における大きな原動力となっている。演技力の高さから舞台への進出も期待されているが『自分は映像で際立つ役者である』ことを理由に一貫して映像作品への出演を貫いている」。

「幼少時代、父が家出し母に育てられたため、父との間に確執があった。1986年の映画『人間の約束』で初共演するが、直接関わり合う場面が少なかった。1996年に公開された映画『美味しんぼ』の製作会見では、互いを『三國さん』『佐藤くん』と他人のように呼び、三國が『俳優はサービス業』と発言すると、佐藤が『サービス業などという考え方は間違っている』と言い、映画の発表会見らしからぬ険悪な雰囲気となり、共演の羽田美智子も言葉を失っていた。しかし時代がたつにつれて確執がなくなり、95年の日本アカデミー賞ではプレゼンターとして三國へトロフィーを手渡した」。

<佐藤浩市- Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E6%B5%A9%E5%B8%82

先日、「華麗なる一族」の総集編を見ましたが、冷徹な高須相子役が見事だった鈴木京香さん、本作では一変して貞淑な妻でした。

鈴木京香(1968年5月31日-)は、「宮城県仙台市生まれ、宮城県富谷町出身の女優。所属事務所はコムスシフト。宮城県泉高等学校、東北学院大学経済学部商学科卒。身長166cm。B88 W59 H89。血液型A型。古都、京都の様に古風で優雅な女性に育って欲しいとの願いから京香と名づけられた」。

「大学在学中にモデルとして活動(仙台SOSモデルエージェンシーに所属)。1988年、カネボウの水着キャンペーンガールに選ばれ芸能界入りする。1989年、映画『愛と平成の色男』で女優デビュー。1991年度1年間をかけて放送されたNHK朝の連続テレビ小説『君の名は』のヒロイン真知子役を勤める」。

「1995年に『我慢できない!』に出演したことにより新たにコミカルな演技も開拓し、それ以降はヒットドラマに次々と登板。三谷幸喜の作品では『王様のレストラン』を皮切りに常連出演者。謙虚な主婦や、豪快な女性刑事から可憐な女性、大人の女性などさまざまな役柄を柔軟にこなせる」。(ウィキペディア)

<鈴木京香 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E4%BA%AC%E9%A6%99


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