読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

「常識」を覆す目からウロコの「脳はバカ、腸はかしこい」(藤田紘一郎著/2012年刊)

2013-06-11 05:27:45 | 本;エッセイ・評論

<目次>

第1章 腸が脳よりかしこい

(日本の高齢化や少子化の謎を解く、脳で考える日本人、身体全体で考えるフランス人 ほか)

第2章 幸せな脳は腸が作る

(腸内細菌が「幸せ物質」を脳に運ぶ、腸内細菌が脳の発達を促す ほか)

第3章 腸が可愛がれば、脳はよくなる

(私の体験的「子育て」論、幼児期の英才教育は子どもをダメにする ほか)

第4章 食べ物は脳をだます、腸はだまされない

(大食いによって癒される脳、壊される腸、糖質を食べ過ぎると、食欲をコントロールする脳細胞が傷つく ほか)

 

オペラ歌手、マリア・カラスがサナダムシダイエットをしたという有名な逸話があります。彼女はダイエット法をいくつも試したが効果が無く、最後の手段として選んだのがサナダムシダイエット。105㎏あった彼女の体重はたった2ヶ月で55㎏にまで激減。特に副作用も無く、スリムになっても元気だったそうです。スーパーモデル達、特にナオミ・キャンベルもサナダムシダイエットをしていた話は有名ですね。

 

こんなエキセントリック話に、学究の立場で真剣に取り組んでいるのが本書の著者、免疫や伝染病研究の第一人者・藤田紘一郎さん(74)。自らを使った実験について次のように書ています。

 

~ところで、私はサナダムシを5代に渡って15年間お腹の中に飼っていました。サナダムシは人と共生してアレルギー反応などを抑えていることを証明するためでした。日本人は医師を含めて大部分の人が「サナダムシは人間の腸を食い破る」と信じていましたが、そうではないことを知ってもらおうという意図もあったからです。

 

実際、サナダムシをお腹に飼ってみると、腸を食い破ったりもしないし、人と共生して本当にアレルギーやガンにならないように免疫力を高めていることがわかってきました。その経験を通して、私は日本人の脳が最近、少しバカになってきているのではないかと危惧するようになりました。

 

姿かたちだけを見て物事を判断し、少し知識があるとそれに肉付けしてその判断を正当化します。そして数人の学者が口を揃えて言ったことを、日本人全体はすぐに信じてしまいます。サナダムシを15年間自分の腹に飼った、私のたった一人の経験など、まったく信用されません。~

 

サナダムシダイエット | ダイエットと健康マニア

http://helthy.jugem.jp/?eid=23

 

サナダムシの幼虫飲んでダイエット/梅宮貴子 - 探偵ファイル

http://www.tanteifile.com/diary/2008/03/13_01/

 

本書については、別のブログでいくつか引用させてもらいましたので、興味ある方はそちらをご覧いただければ幸いです。

 

<学会と官僚組織~不都合な「真実」に蓋をする共益関係の功罪~>

http://ameblo.jp/asongotoh/entry-11494818698.html

 

<私が愛について語るとき~それは単なる脳の暴走だった?~>

http://ameblo.jp/asongotoh/entry-11508491713.html

 

<脳は意志薄弱、腸は頑固~腸が喜ぶ生活習慣のススメ~>

http://ameblo.jp/asongotoh/entry-11521641789.html



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