早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

良縁/「マルセランとルネ」

2010年04月12日 | 良縁


今の仕事に就くず~っと以前・・・
東京でグラフィックデザインの仕事をしていた時代がございます。
ある時、某出版社から面白い依頼がありました。

フランスの絵本を翻訳して出版予定だが
原書の文字が味のある手書きである。
手書きのフランス語の雰囲気をそのまま損なわずに
日本文字にしてくれないだろうか・・・という内容です。

当時、絵本のタイトル文字などを何点か手がけてましたので
またいつものような軽い仕事だろうとお引き受けしました。
ところが、出版社から
この絵本製作のメンバーを聞かされて驚いたのです。

まず、翻訳は谷川俊太郎。
詩人であり翻訳家であり脚本家のあの谷川俊太郎です。
次に装丁が平野甲賀。特徴のあるロゴ使いで
一目見れば誰もが「あ~」とご存知の装丁作家です。

そこからこの2人の大御所との仕事が始まりました。
中野のデニーズで谷川俊太郎氏と打ち合わせをし
成城のご自宅で平野甲賀氏と打ち合わせる・・・。
厳しい2人の芸術家と仕事をご一緒したこの経験は
私の人生の中の大切な宝物になりました。

加えて言えば、原書は「プチ・ニコラ」シリーズで有名な
ジャン・ジャック・サンペ。
(この方にお会いする機会にはまだ恵まれてません。)
シンプルな線と淡い色彩が特徴の
フランスを代表するイラストレーターです。
残念ながらこの出版社はその後廃業され
もうこの絵本は手に入らなくなってしまいました。
                             
時々、この本を手にして思います。
この仕事。きっと神様が私にくださった
人生のつかの間の夢だったんだろうな・・・と。
                   

お話の内容は「男の友情」 大人の絵本ですね
原書もひっかいたような手書きのペン字です


景色/ダチョウの卵の卵焼き

2010年04月07日 | 景色

本物のわさもんは気になったことはASAPで確かめます。
ある日唐突に思いました。
ダチョウの卵ってどんな味がするんだろう?

早速事務所に取り寄せてみました。
お~ 重さ1.5キロ @3,000なり

割るのが大変。
なにせ殻の厚みが3ミリほどもあるのですから・・・
乱暴にキリとかなづちでアタック!

卵焼きにしよう・・・ということに決定。
鶏卵25個分です。 色は薄めだなあ・・・

感想としましては“悪くない”というのが正直なところ。
鶏卵よりあっさりとして上品です。
スイーツに合うような気もします。

このような時にまわりの反応を見ていますと
私と同じような「わさもん」ではしゃぐ者もあれば
冷ややかに醒めた目で見ている者あり
冗談じゃない・・・と口にもしない者ありで様々です。                              
食に関係する仕事に就いているんだから
わさもん大いに結構・・・だと思うのですが・・・?
                       
ダチョウ王国オンラインショップ  http://www.dacho-shop.com/


 


美味/お取り寄せ:桂馬蒲鉾商店の柿果

2010年04月05日 | 美味

広島県尾道市の創業百年のかまぼこ屋さんです。
もちろん正統派のかまぼこがメインですが
私が感心したのはこれ。「柿果」という商品です。
すり身と柿のジュレを混ぜ合わせ
和菓子風にアレンジした一品。
私たちの製品作りの刺激になります。
この他にも月替わりでデザートかまぼこを企画されますが
今までにない試みですね。あっぱれ!

かまぼこなのにほんのりと柿の甘さが加わり絶妙なバランスです。
かまぼこで一杯やろう・・・というお父さんには不評でしょうが
濃いめのお茶との愛称は抜群。
本物の柿のヘタをつけて蒸し上げている技は脱帽ものです。

                           
桂馬蒲鉾商店   http://www.keima-kamaboko.com/top.html