早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

No.588 良 縁/さくら、くる。

2019年02月25日 | 良縁

先日のブログでご紹介した我が家の桜
伐採され庭が広く寂しく見えていましたが
ついに新しい子がやってくることになりました。 

名前は「ちはらちゃん」
熊本にしかない(あるかもしれないけど)
熊本の銘木「千原桜(ちはらざくら)」です。

以前から私にとっては大好きな桜で
近所の街路樹で数本並んでいる光景を見るのが楽しみで
わざわざその時期に帰郷していたくらいです。

その美しさはソメイヨシノとは違い
真っ白なこと。



ヤマザクラの変種なので葉っぱが同時に出るため
白と黄緑のコントラストがとても私好み!



もともとどうやって発生したものかは分かりませんが
熊本の千原台というところに原木があったそうで
1925年、樹齢300年だったのに道路拡張で伐採しちゃったという…
なんたる暴挙!

特徴は前述のように純白
ソメイヨシノより花弁が大きく
ひと枝に一重と八重が咲くこと。
花の時期はソメイヨシノより少し遅く
色褪せずにぱ〜っと散るのもいとおかし…

熊本城近くの加藤清正像の横にもあります。



生産量も少なく個人では手に入らない!と聞いていましたが
ウチの植木屋さんが探してくれて
たった数本だけ残っていたのを譲り受けました。
以前から憧れていたのですごく光栄、すごく感動!
植木屋さん曰く「熊本でお庭に植えてるのはおたくだけですよ、きっと」

ついにその日がやってきました。
しかし想定以上に大きかったため段取りにかなりご苦労されたはず…



いろいろな重機が使えないので6人の人海戦術
根も含めると長さ7メートル…やっと通りました。



前もって穴は掘っていたのですが
根に合わせて広げ



掘り起こした土に土壌改良剤を混ぜ



いよいよです。



この段階でさすがは植木屋さん
枝の剪定が始まりました。
折れた枝、交差した枝などを整理していきます。



そして全員で四方から引っ張って立ち上げて



四方から眺めて位置を決めて





四方をかためて、あっという間に仕上げの作業





お神酒をあげて一本締め
さすがです! ありがとうございました。(休憩をはさんで約5時間)



10年以上も前から欲しくて欲しくてたまらなかった千原桜…
つぼみがたくさんついていますが
果たしてここの環境を気に入ってくれるかどうか。
枯れることのないよう、あとは神頼みと
この子の生命力を信じるのみ…。

花が咲いたらまたご報告しますね。





 


No.587 良 縁/映画の中のちっこい名脇役

2019年02月18日 | 良縁


ネタがなくてすみません…今回もうんと以前(9年前)のブログです。

                


生き物大好きの私は映画に登場する動物も気になります。
中でも特にお気に入りの3匹をご紹介します。
名演技に拍手喝采です。

まずは「恋愛小説家(1997)」。
主演のジャック・ニコルソンとヘレン・ハントが
2人揃ってアカデミー主演男優賞、女優賞を取った作品です。



主人公の小説家になつくワンちゃんが最高にラブリー     
ブリュッセル・グリフォンという犬種で
流行りすたりのある日本ではあまりお目にかかりませんが
陽気で感受性の高い魅力的な小型犬です。
犬を飼った経験のある方にしか分からない
爆笑ものの感情表現がたっぷり楽しめますよ。
それもわざとらしくない天然の演技ですから犬好き必見。
(かわいいからアップでご紹介。流行っちゃうかも・・・)



次は皆さんご存知の「マスク(1994)」に登場するマイロ。
ジャック・ラッセル・テリアのマイロはあまりにも有名。
私も以前、飼ってみたくてたまらなかった犬種です。
最近よく見るようになりましたが
ちゃんと飼えている人がどれほどいるか疑問です。



というのも、小さい体からは想像できないほどのパワーの持ち主。
もともとキツネ狩用の犬なので頭が良く
かなりの運動量が必要。時間のある人向きなのです。
飼い方さえ間違わなければ、映画と同様
素晴らしい頭脳を発揮してくれるファンキーな犬ですけどね。

最後は「オーシャン・オブ・ファイヤー(2004)」のヒダルゴ。



ヒダルゴはアメリカの野生馬マスタングです。
目で演技をする馬なんて初めて!
主人公を演じたヴィゴ・モーテンセンが
撮影後に自分の馬として買い取ったという逸話つきです。



アラビア半島を舞台に世界一過酷なレース
「オーシャン・オブ・ファイヤー」に挑む
カウボーイと愛馬の物語は感動もの。
今は亡き名優オマー・シャリフがいい役で出てます。

人間と動物は長い時をかけて共に親友になりました。
言葉は通じませんが心はつながります。
もし分かり合えないとしたら人間の方が拒絶してるから。
これらの映画からはそんなことまでも感じ取れます。
そういった視点で映画を見てみると楽しいですよ。


No.586 景 色/ドキドキ長崎ランタンフェスティバル

2019年02月11日 | 景色


2年前のブログです。
もう2年経ったのかあ.....
まだ2年かあ.....

複雑な思いがあるものの
もう本当に連れていけない状態の両親と行けたことは
最高の思い出になりました。
やはり思い立ったら吉日って、その通りですよね。


        



私が毎年のように長崎のランタンフェスティバルに行く事は
このブログを見ていてくれている皆様はよくご存知のはず。
でも、今年は何度も肯定否定を繰り返し、悩みに悩んだ末
認知症の両親をつれて行きました。 

悩んだ理由のその1 熊本の実家から片道220キロ以上あること
その2 ランタンですからもちろん夜…行けば帰りは遅くなるのは必定です。
その3 驚異的な人出で混み混みなんです。迷子にならないか心配



おまけに長くは歩けない2人…
会場近くに車を停めたい… 一番の悩みは駐車場です。

心配をよそに、平日の早い時間だったため
満車表示だけど1台だけ会場の目の前の駐車場に停める事ができ
まずは第一関門クリア! 

まだ明るい時間帯だったので早めの夕食です。
会場には美味しそうなB級グルメがたくさん



私一人なら、間違いなくそのへんのモノを立ち食いして回るんだけど



年寄りに立ち食いは無理でしょう… 



で、ネットで下調べをした人気店を探します。 
どこも美味しそう!



ここがいいんじゃない?
見ているうちに両親もちょっと空腹 



どこに入っても「30分待ち」と言われるのでしかたない…
暗くなるのを待つ意味もあるので、ある1軒に入って待ちます。



待つだけ待ったのに小食な3人(笑) 
やはりこれははずせない角煮まんを各自1個ずつと



地獄の釜のお湯もここまでは熱くなかろうと思われる
アッツアツの春巻き(ベロ大やけど)1本ずつ
それにシュウマイを3個ずつ…それだけ(笑)



でも東坡肉(とんぽうろう)はふわふわ。 薄味の味付けで絶品でした。(江山桜さん)

さて、だいぶ暗くなってきました。こうでなきゃ!
中華街のメインストリートもいい雰囲気



ここは中華街のつきあたりのメイン会場 
門をくぐると



仮設テントの天井には色とりどりのランタン 



これこれ、これを見なきゃ 



中国の旧正月のお供えです。 
ぜーんぶ本物!
お線香を供えながら「さっきは美味しくいただきました!」とお礼(汗)



会場は 赤を基調にした様々なランタン



ひとつひとつは悪趣味だけど、これだけたくさんあると美しい 







なんだかイベントが始まるのかな?
皆が何かを待ってます。 



保存会の方々の長崎伝統の龍踊りが会場に入ってきました。 
龍踊りなんで何十年ぶりだろう!



「もう帰ろう」と言うかと思ったのに、両親も見入って動こうとしません。
そこに全国でただ1グループだろうと言われる女性のグループ
女子校の生徒さんたちの深紅の竜も登場(あ、頭欠けちゃった)



2匹の竜が踊り交わします。壮観! 



フィナーレは新年の大はしゃぎ(笑) 



静かに川面に映るランタンの光 …



それから車をぶっ飛ばしての2時間半
帰路で私の頭に浮かぶのは「やっぱり連れて来てよかった」 の充実感
だって最後にこの笑顔なんだもん!(認知症って普段は表情ないのよね…)
これってプライスレスですよね!

 





 


No.585 良 縁/さくら

2019年02月04日 | 良縁

熊本市内の実家
2世帯住宅なので
まあ、我が家でもあるのですが .....
ここに父が家を建てて40数年
当初から庭に植えてあったソメイヨシノが寿命となりました。



10年以上前に熊本市から電話をいただき
航空写真で見る限りこの一帯で一番大きな桜だったとか.....
大切にしてくださいね、と言われました。

毎年それはもう見事に花を咲かせてくれて
花の下でバーベキューを楽しんだりしていたのですが
ここ数年花付きが悪く 
突然大きな枝が落ちてきたりと様子が変でした。
そこで先日、樹木医に診てもらったところ
手前半分はもうすでに枯れており
奥の方も瀕死の状態.....
延命処置をするか伐採するかという選択を迫られました。



無駄な延命をさせるよりはと
このたび伐採することになったのです。

ソメイヨシノの寿命は短いのですが
人間と同じくらいはあるはず.....
この子は短命だったとしか言いようがありません。
幹にキノコが生えてきたらもう手遅れなのです。



このようにウロがあったりすると
そこから雨水が浸透し病気の原因にもなるとのこと。



ごめんね、そして長い間楽しませてくれてありがとう! 

業者さんがお神酒とお米を供えてくれて



いよいよ作業開始 
大きな重機が入らないので全て手作業、人海戦術です。



2丁拳銃ならぬ2丁チェーンソー 



やはり幹の中は死んでいます。 



まだ細い時に植樹したのでその時はよかったのですが
ここまで大きくなると根から抜いて運び出すのは容易ではありません。
今回は切り倒し切り株が残る方法での処理です。
切った枝は薪のように短く切って運び出します。
それにしてもデカイ!



初日はこんな感じで終わり



2日目はあっという間にこんな景色に.....


 
そしていよいよその瞬間です。(チェーンソーの音が大きいのでご注意を)
地響きをたてて倒されてしまいました。



切り口は中央がやはり腐っておりスカスカ状態.....
周囲にマンションが建ったりで風通しが悪いのも原因のひとつでしょう。
直径は約70センチ
厚さ20センチくらいの輪切りにしても1枚が50キロほどの重さです。
作業は3日間続きました。



父がこよなく愛した桜.....
判断能力のなくなった父ですが
庭に桜がなくなったらさぞ寂しい思いをすることでしょう。
ですから近々若くて元気な桜を庭のド真ん中に植える予定です。
ことの顛末.....続報でまたご報告しますね。



あ、枝があまりにもきれいだったので.....植物を下げる場所が増えました!