最近ではちょっとブームの感のあるキリム。
トルコやアフガニスタンなど
中近東の遊牧民が使う伝統的な織物の名前です。
その中でも30年から80年ほど時の経ったものを
オールドキリムと呼びます。
ちなみに80年以上になるとアンティークキリムと呼ばれ
もう私ごときの手には届かない代物になります。
敷物以外にもテントにしたり穀物袋にしたりと
過酷な扱いを受けるキリムはいたって丈夫。
以前は何だったか分からないようなものを
外国人用に敷物やクッションとしてリメイクしてあるのです。
考えようによっては“ばっちい”オールドキリムは
人間が道具として使ってきたのですから生活感がぷんぷん。
なんとも言えない魅力をかもし出しています。
これはトルコ産の60年物
袋として使われていたそうで、ひもの名残があります。
同じくトルコ 洗濯機でがんがん洗ってもへっちゃら。
一番上の写真はイラン産
馬の背中にかけて使うサドルバッグを開いたもの
ですから両サイドにものを入れるポケットがあります。
わが家では玄関のマットです。
あごひげをたくわえた浅黒いおじさんが
穀物を入れたキリムのバッグをロバの背に乗せてこちらを振り返る…
見ていると遠い異国の砂塵のにおいがしてきます。