早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

景 色/展示会のシーズンが到来しました

2014年08月25日 | 景色



        ウチの商売はご存知「業務用アイスクリーム」

        でも業務用のアイスって何?って方多いんですよ。
        で、今回は初心に帰ってご説明をしたいと思います。

        ホテルやちょっと洒落たレストランに行ってコース料理とかいただくと
        最後にコーヒーとアイスクリームが出てくることあるでしょう?
        あのアイスってシェフが手作りすることもあるんですが
        お客が多いお店ではアイスの手作りはとっても面倒で大変
        そこでもうすでに出来上がっているアイスを仕入れるんです。
        それが「業務用アイスクリーム」
        皆さんがよくご存知のアイスクリームメーカーはいずれも
        この業務用アイスも作っているんですよ。
        でもコンビニに売ってあるような小さなアイスじゃ困るので
        基本、容量は1リットル~5リットル 
        ウチのアイスは1、2、4、5リットルの4種類で
        メインが2リットルなんです。

        ウチが納めるのは食品問屋さん 
        食品問屋さんは自社のトラックで食材をホテルやレストランに届けてくれます。
        アイスだけではありませんよ。
        生鮮食品をはじめ、冷凍食品、調味料、お米から紙ナプキンのような消耗品まで 
        レストランの手間を省き、一括で納品してくれるんです。

        その食品問屋さんが年に何回か仕入れ業者=メーカーを一同に集めて
        お客様=レストランのオーナーや料理長などを招き
        食材の案内をする場を通称「展示会」といいます。
      
        お盆あけからは各問屋さんの秋冬食材の展示会が各地で始まります。
        私もお店を休んで何カ所かに参加予定

        皮切りは大阪です。
        福岡に住んでいるときには楽に行けたのですが
        熊本からだとまずは小一時間かけて高速バスで博多駅へ。
        腹ごしらえをして…

        

        新幹線に乗ります。(九州新幹線は高いので博多から乗った方がお得)
        私は基本的に京都までなら新幹線利用、名古屋より先は飛行機利用です。

        

        博多ー新大阪間は2時間半
        その間は本を読んだり音楽を聴いたりしているのであっという間です。 
        途中、真っ白にお色直しがすんだ姫路城見たさで左側の席に座るのがお約束
        帰りも夕日が沈む美しい瀬戸内海を見るために左に座ります。
        大阪に着いたらまっすぐに会場へ

        展示会場の納入口はこんな感じ… 
        各メーカーさん備品や商品をおろすのに汗だくです。
        ウチも営業の車から備品を受け取って会場に運び入れます。

        

        会場は各メーカーごとに場所を割り当てられており
        みな慣れた手つきで自分の小間を飾りつけています。 

        

        営業マン一人の小間もあれば4~5人で準備する大手メーカーも…
        だいたいの展示会は100社以上のメーカーが参加します。

        
  
        ウチはワンパターン 
        長年やってきたノウハウでいたってシンプルです。
        目印はうしろに下げているアイスクリームのタピストリー
        もう7年以上使ってますので活躍してますねえ…
        これを目印にウチを探して下さるお客様も多いのです。
        全商品の載った総合カタログも新商品のカタログもスタンバイOK
        アイスクリームとドライアイスは当日の朝に準備します。

        

        ここまで準備ができたら前日はおしまいです。

        ぱっと気分を変えて…京都まで足を伸ばして娘と焼き肉

        

        このお店(祇園の天壇本店)お肉を巻いていただく野菜がステキです。

        

        翌朝会場は早くからこのスーツ姿の男性達でいっぱいです。
        この人たちは問屋さんのお偉い方々に挨拶するためにだけ来ているメーカーの人たち。
        支店長さんとか営業部長さんとかでしょうね。
        実際には展示会に参加するのは熟練の営業マンで
        この黒いスーツ男たちは挨拶が終わると早々に引き上げます。

        

        開場と同時にお客様が押し寄せます。
        みなさん、なにかいいアイディアはないか
        なにかいい素材はないかと真剣な目でチェック
        ウチはとっても忙しいのでお客様にセルフでアイスを試食していただきます。
        このセルフというところがまた好評

        

        そんなホテルやレストランの料理長とお話しするのはとっても有意義です。
        メニューの提案を求められたり、改善点や足りないものを聞けたり
        逆に素晴らしいアイディアや素材の情報をいただく事もあります。
        直に販売していないウチのようなメーカーにとっては貴重な場です。

        これから東京、名古屋、仙台など10月までスケジュールはびっしりです。
        JIN-ANの方が手薄になり申し訳ありません。
        でもいい情報をいっぱい蓄えて戻ってきますので
        お店で皆様にご披露したいと思っています。 



景 色/山鹿灯籠祭り

2014年08月18日 | 景色



        私が住む和水町(なごみまち)のお隣、山鹿(やまが)市。

        人口5万人強の熊本と福岡の県境の街です。
        毎年8月の15日からの3日間
        ここでは熊本を代表するの夏の風物詩…山鹿灯籠(とうろう)祭りが開かれます。 

        九州はおろか本州や四国からも大型観光バスで訪れる人が多く
        遠く離れた駐車場からバスでピストン輸送です。
        いつもは車で10分の市内に40分ほどかけてやっとたどりつきました。

        さっそく参加前の女性たちを発見
        山鹿灯籠祭りは16日の夜に行われる
        女性たちの千人灯籠踊りでクライマックスを迎えます。

        

        山鹿には洒落た店が多い 

        

        でも道ばたのお店で買い食いするのがお祭りの醍醐味よね

        

        いつも愛用させてもらっている山鹿温泉の元湯「さくら湯」の周りは人、人、人…
        今日は芋の子を洗うようにいっぱいなんだろうなあ…

        

        紙と糊だけで手作りされた灯籠をかぶってのお祭りです。
        熊本の女性にとっては憧れ…(ああ、私も写真撮ってもらえばよかった!)

        

        さくら湯の横のお祭り広場は千人灯籠踊りを待つ人たちが腹ごしらえでぎっしり!
        おまけに今日は地元の城北高校が熊本県代表として出た甲子園で1勝したので
        そのことを肴にみな楽しそうにほろ酔い加減です。

        

        その横では男衆が祭りの無事を静かに祈願中

        

        メイン会場は小学校のグラウンドです。

        

        出番を待つ女性たち…

        

        会場のグラウンドにはすでに多くの人たちが場所を確保しています。
        暗くなる前は子供たちの踊りや太鼓の奉納です。
        スタンドの桟敷席は3,000円からですが前売りですでに完売
        少しでも高いところから見た方がきれいなんですよ。(来年は考えようっと…)

        

        暗くなり始め、千人の女性たちが入場してきました。
        会場の電気は消され幻想的な風景です。
        昔はロウソクでしたが今ではLED電球
        今年は100個ほど有機ELが混じっているとか…

        

        時々光るフラッシュに女性たちの姿が浮かび上がります。

        

        踊りが始まると照明が付き、同時に見物客のフラッシュだらけに…興ざめ…(汗)

        

        室町時代から600年続く祭りのしらべはゆったりとした「よへほ節」
        昭和8年に野口雨情が作詞したものです。
            
           主(ぬし)は山鹿の骨なし灯籠 よへほ よへほ
               骨もなければ肉もなし よへほ よへほ

        

        
ポスターやパンフレットはもう30年近くも熊本出身の画家、鶴田一郎

        
  
        もし機会があればみなさまにも是非一度ご覧いただきたいものです。
 


良 縁/認知症と向き合う

2014年08月11日 | 良縁


        

        実家を出て7年。

        その間、福岡、玉名と移り住みながら勝手気ままに生きてきました。
        ふと気がつくと80歳を過ぎた両親がおかしいのです。
        「野菜の名前を5種類言えますか?」「………」
        病院からの答えは「アルツハイマー型の認知症 要支援1」
        急な仕事からの引退、夫婦2人の静かな生活が招いた結果でしょうか。 

        日課だった散歩をやめ
        趣味だったゴルフをやめ
        新聞を読むのをやめ
        日記をつけるのをやめ
        料理が面倒になる

        会話がなくなり 表情がなくなり
        お風呂に入らなくなり
        そして着替えの手順が分からなくなる

        近所に住む妹がだんだんノイローゼぎみになってきました。
        もう自宅での生活は無理かもしれない…メールで泣きが入ります。
        そんな時、試してみようとはじめたのがこれ
        
        

        麻雀です。 
        といっても昔から家族だけでやっていた素人麻雀
        点数を計算するのは父の役目でしたが
        今は計算できる状態ではありません。 
        しかたない…私がネットで一から勉強です。(笑)

        週2回、約1時間半ほどですが
        最初は並べるのがやっとだった両親
        だんだんしゃべるようになり
        だんだん上がれるようになり
        だんだん計算を思い出し
        だんだん笑うようになりました。
        なんと満貫で上がるようにも!

        途中のお楽しみはおやつタイム
        今日は熊本の宇土の名物「小袖餅」

        

        小さなお餅は一口サイズ

        

        その日によって和菓子だったりコンビニスイーツだったり
        会話しながらの楽しいひと時です。

        そのあと2人をお風呂に入れるまでが私の仕事
        (麻雀の前には掃除。それから洗濯物の回収と翌日からの衣類の準備)
        親の体を洗ってあげられるのってなんて幸せなことなんでしょう。
        無条件に私に体を任せる両親…昔は雷より恐い父だったのに…
        まるで我が子の世話をしているような感覚を覚えます。
        そしてその際に様々なことが分かります。

        着替えが大変だからお風呂に入りたくなかったんだ…
        ゆっくりと座って脱ぎ着できるようにスツールを置きました。

        

        足の爪が伸びてるのも一目瞭然 
        当然です。自分で届かないんですもの。

        靴を履くのだって大変
        こちらにも低めのスツールを置きました。
        足の形だって変わってきてます。
        無理のないように靴をセミオーダーで作りなおし。
        近所に住む妹は、仕事の合間に病院や銀行などの日常生活を補佐します。

        

        たとえ認知症になったとはいえ
        当事者としては必ず理由があるもの。
        それを探ってちょっとお手伝いする… 

        今後はまだまだ大変になってくると思います。
        でもできるところまでは娘としてやってあげたい。
        週2回が3回になり、4回になっても
        それでもいずれは終わる悲しい有限のサービスです。
        いかに楽しく共に乗り越えていけるか
        自分への挑戦だと思っています。 



景 色/ネコがAmazonを好きなわけ

2014年08月04日 | 景色



        私はAmazonをよく利用します。

        特に重たい生活必需品…ワインとか本
        そして早く欲しいもの…お店の消耗品とか発売間近のDVD
        Amazonは佐賀県の鳥栖市に配送センターがあるため福岡には当日届きます。
        そしてここ熊本県の北部に限っても当日の夕方には届くのです。 

        その荷物を楽しみに待っている4匹
        中身を出したと同時に箱のチェック「よ~し」

        

        気に入った箱には一緒に入ります。
        当然、箱は変形ぎみ

        

        なるべく自分にぴったりの大きさが好き…

        

        ぴったりと言えばこんなのもあり

        

        子供でも大人でも好きなものは同じ(幼い頃のマルっち…きゃ~かわいい!)

        

        かなり窮屈でも、はみ出しても、無理矢理入る…
        右のゼリーの箱のふたに入っております。(現在のマルっちもかわいいぞ!)

        

        「袋だって大好きさ」(身動きとれないほどきっちきちでも入ります)

        

        ちょっとのくぼみも落ち着きます。ZZZ…

        

        だからベッドはこんな形に…(幼い頃のラトぽん 上が現在)

        

        大昔のネコのご先祖様は穴の中にすんでいたはずです。
        今でもネコの出産は箱を用意してやるのがベスト

        かくいう私たちだって子供の頃には
        押し入れの中とでかくれんぼしたでしょ?
        あそこは落ち着くのよね…
        だから我が家は空の段ボールが家のそこかしこにあるんです。
        安上がりのアスレチックであり別荘でありお昼寝ベッド…
        そしてお母さんとの思い出の場所なんです。