早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

良 縁/200回のブログを振り返って…

2011年10月31日 | 良縁



               
               

        「美味」「景色」「良縁」の3つのテーマで毎週2回

        書きたい放題をさせていただき早2年が経ち
        今回で201回となりました。

        毎日たくさんのアクセスをいただき

        本当にありがとうございます。

        このブログは私のいわばメモリーカード。

        たまには中身を整理してみましょう。

 

        「美味」 今はもう閉店してしまったお店があります。

        ・2010年1月21日のSoup Stock Tokyo羽田店

           よく利用してたのに…場所がよくありませんでしたね。

        ・2010年5月17日のCHOUWARI浄水通り店

           とってもステキな空間だったのになぜ?

           福岡の大手和菓子屋が展開していたので安心していたのに…

        ・2010年6月28日のエクストラコールドBAR

           期間限定の銀座店。このあとすっかり味しめて

           あちこちで利用させてもらってますよ。

 

        「景色」 今はもういない子も…

        ・2010年1月28日「香箱を組む」でご紹介した実家のネコ

           実家のやくざネコは甘えん坊だけど喧嘩の強い末息子。

           まだ6歳での納得できない突然死でした。 
                      おばあさんネコもまた…ウチで生まれて17年間。
           家族同様に寄り添って生きてくれました。(アリガト…)

 

        こうして見ると人生はまさに一期一会。

        時の流れに流されたいとは思いませんが

        人生の途中で見える風景、感動の食べ物、

        そして自分を育ててくれる皆様とのご縁を頼りに

        潮流をうまく捕まえて回流したいものだと思っています。

        再び戻ってきた場所での出会いは

        きっと以前とは違うもののはずです。

 

        今後ともどうぞよろしくお願いします。

 


景 色/肥後六花

2011年10月27日 | 景色



        肥後菊・肥後花菖蒲・肥後朝顔 

        肥後芍薬・肥後山茶花・肥後椿

 

        熊本(肥後)の細川家が武士のたしなみとして栽培を奨励し

        門外不出となったのが「肥後六花」です。

 

        特徴は共に花芯が大きいこと、

        そして基本的に一重咲きであること。

        また、仕立て方、飾り方にも流儀が細かく定められています。

 

        肥後菊
               

        3段の棚・・・花壇をしつくろい決められた配置に並べて鑑賞します。

        ずらっと並んだ景色は圧巻。

        肥後六花の中でも特に華やかです。

 

        肥後花菖蒲

               
        鉢で育て、座敷で鑑賞することと決められています。

        よって横から見た花姿が美しくなければなりません。

 

        肥後朝顔

               
        12cmの鉢にその3倍の背丈。

        花は下から1/4の位置に一輪だけ咲かなければなりません。

        栽培する方の苦労が偲ばれます。

 

        肥後芍薬

               
        6種類の中で一番古いと言われています。

        一重から三重で、驚くほど大輪です。

 

        肥後山茶花

               
        逆に一番新しいと言われるのがサザンカ。

        これもまた直径が15cmにもなる大輪です。

 

        肥後椿

               

        熊本市の花に制定される肥後ツバキ。

        梅芯・・・と言われる大きなおしべが特徴でとってもあでやか。

 

        いずれも昔の風流人が考えたことですので

        今風の“自然のまま”とは程遠く

        人間のエゴで形を変えられた花々の苦しさは計り知れません。

        しかし「道」にまで高められた美しさもまた格別。

        存在を際立たせるために

        1輪を残して全ての朝顔を剪定した千利休のように

        人間の飽くなき美意識の追及もまた いとおかしき…。





良 縁/オールドノリタケ

2011年10月24日 | 良縁



        1911
年 香炉
               

        ノリタケ…誰もがご存知のこの老舗メーカーが

        明治から昭和の初期にかけてアメリカに輸出した陶器を

        「オールドノリタケ」と呼びます。

 

        和のテイストでありながら

        世界の潮流だったアール・ヌーボー様式や(1890年代~)

        アール・デコ様式(1910年代~)を取り入れたテーブルウエアは

        その日本人特有の精密で質の高い仕事ぶりに

        海外で大変なブームとなりました。                       

 

        現在では外国人コレクターからの里帰り品も流通し

        骨董とはいえ手の届く作品も多く

        和洋折衷のなんとも形容しがたい感性が私を虜にしました。

        骨董店やオークションで手に入れたささやかなコレクションです。

 

        18901900年くらいのコーヒーカップ。

        美しい風景画はとっても緻密でオールドノリタケの真骨頂です。

               

        薄くて軽いのも特徴です。金彩もキレイ…1910

               

        19181920年頃の直径18cmの皿
        温かみのある絵付けは見ているだけでも飽きません。

               

        な~んにもならないけどカワイイ直径4cmくらいの小皿
        1900年 ナイル川の風景画モチーフ

               

        小物入れ それぞれ5~6cm
        手前は1911年、奥は18901900

               

        ぜ~んぶまだ現役で使っています。
        もったいない! と言う方もおられますが
        食器に生まれて来たからには使ってもらいたいはず。
        割れてしまったら、それもまた運命かな…。



             


景 色/ブータン紀行(終) スナップ篇

2011年10月20日 | 景色



        なぜか懐かしく美しいブータンの町並み…
        心に染みる景色です。

               

               

        衣服と同じように建物にもこだわりが。

               


               

        世界で唯一信号機のない首都ティンプー。 手信号です。

               

        神に祝福された国

               

        ブータンの写真は全てiPhoneにて撮影しました。




景 色/ブータン紀行 貴重な体験篇

2011年10月17日 | 景色



        ブータン旅行のハイライトは 

        最大の聖地タクツァン僧院訪問です。

               

        切り立った断崖絶壁に張り付くように立つタクツァン僧院は

        別名「タイガーズ・ネスト=虎のねぐら」。

        チベット仏教の創始者、パドマ・サンババが

        虎の背中に乗って飛んできた…という場所です。

 

        車を降りて山道を歩くこと小一時間。 

        普通の人は2時間かかるのに…と誉めてもらいましたが

        2,800mの高地のせいか息苦しいったらありゃしません。

        でもまだここは途中の休憩所です。

 

        ここから眺めるタクツァン僧院の美しいこと!

 

        そこからまた急な坂道や階段を上り下りして標高3,100m

        やっとの思いで僧院に到着です。(内部は撮影不可)

        私の足で往復18,000歩。 

        約1415kmの心に残るトレッキングでした。

               

        途中にはブータン固有の高山植物がいっぱい。

        有名な青いケシは見られませんでしたが

        美しい花が…あとで調べたらこれはトリカブトの一種でした。

 

        もうひとつ、面白い体験をしました。

        ドツォと呼ばれるブータン式の露天風呂です。

        一般家庭にはもうあまり残っていないそうで

        観光のためにドツォを生業とした農家を訪ねました。

        おばちゃんとお兄さんの親子が

        釜の火で石を真っ赤に焼き上げます。

        その石を何個もお風呂に沈めるのです。

               

               

        ジュ~! という大きな音と共に水がお湯に変わって行きます。

        遠赤外線? なんて気持ちいいんでしょう。

        いつまでも体がぽかぽか。

        トレッキングの疲れも手伝ってか

        この日の夜は正体無く眠り込むことができました。